内部被曝防止: ずくなしの冷や水

2021年06月12日

ただいまの空間線量率 変動状況

このページの表示時刻 2019年3月16日11時48分33秒
基準となる空間線量率水準は2021/3/23、18時時点の実績空間線量率です。



自分たちで空間線量率を測ろう会 リアルタイム空間線量率 全国

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空間線量率グラフ

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2019年05月10日
私設リアルタイム空間線量率のグラフ参照時の注意点
posted by ZUKUNASHI at 09:58| Comment(1) | 内部被曝防止

2021年03月09日

今なお、100ベクレル/キロ超の食品が出回っている?!!

読売新聞2021/03/09 14:48
【独自】食品の放射性物質、濃度基準が妥当か検証へ…昨年度は全体の99・94%が下回る政府は原発事故1年後の12年4月、「国内のすべての食品が汚染され、それらを毎日摂取する」と安全側の見地に立ち、基準値を設定した。一般食品で流通可能な放射性セシウムの濃度を、欧州連合(EU)や米国の基準値の10分の1以下にあたる「1キロ・グラムあたり100ベクレル」とした。
 厚労省によると、19年度に全国で行われた検査のうち、検査結果の大半は計測の下限を下回る「不検出」だった。基準値を超えた割合は0・06%で、12年度の0・85%から低下した。
 政府は、9日に閣議決定した基本方針に、食品に含まれる放射性物質の濃度基準について妥当性を検証する意向を盛り込んだ。国と都道府県が流通品や出荷前の農作物、水産物を検査している中、2019年度は全検査の99・94%が基準値を下回っていた。厚生労働省を軸に複数の省庁が協力し、科学的な検証を進める。

※ 東京新聞 原発取材班@kochigen2017の2021/3/9のツイート
自民党のプロジェクトチームが放射性セシウムの食品基準(100ベクレル/キロ)を大幅緩和に向け動き出したことに対し、各地で測定活動を展開する「みんなのデータサイト」が、せめて100ベクレルを守ってとの署名活動を始めました。
http://chng.it/mGYpqK2k @change_jpより

今時、100ベクレル/キロを超える食品など限られた品目、産地のものだけでしょう。そうではなく、100ベクレル/キロぎりぎりの食品が出回っている?

そりゃ大変だ。

※ 利根運河欠けていく三日月@toneunga3氏の2021/3/7のツイート
福島沖で2年ぶりに基準値超の放射性物質、クロソイから500ベクレル!福島第一原発は地震で異常多発 地震計の故障放置も発覚

これですかね。でも、F1沖でとれた魚が高線量率であることは日本人なら知らなければならない常識なのでは?

私は、もう10年も産地、品目で食品を選別しています。キノコも栽培ものをごく少しだけ。ジビエ、近海の底魚はご縁がないです。山菜も徘徊時にフキノトウを数個拾ったりする程度。

若い人も当初体内に取り込んだ放射性物質が相当抜けてきているはず。ここでまた放射性物質を補給したら死期を早めます。

このような観点からいえば、自民党の動きは、F1事故から満10年で再度警鐘を鳴らす、タイムリーなものと言えるかもしれません。
posted by ZUKUNASHI at 19:55| Comment(0) | 内部被曝防止

2019年03月31日

F1 2号機から放射性物質放出続く 警戒を強めよう

F1 2号機は圧力抑制室で爆発がありましたが、建屋は大きく損傷しないで済みました。2号機の原子炉建屋は、3号機の爆発時に衝撃でブローアウトパネルが吹き飛んでいます。

当初F1の事業主体は、ラッキーだったと受け止めていたようですが、その後この部分を塞いでしまいました。建屋内に充満する放射性物質の量を減らす上ではブローアウトパネルの部分が開放されていれば、放射性物質が外に出ていく、その分内部の濃度が低くなって作業がやりやすいとの期待があったのでしょう。

ですが、収束作業のめどが立たないほどに内部の汚染は強く、ブローアウトパネルの開口部から放出される放射性物質の量が膨大であるために事業主体はこれを塞いだものとみられます。

2号機のブローアウトパネルの部分に送風管のようなものが見られる。


事業主体はF1からの放射性物質の放出量は2号機が最も多いと述べていたことがありました。

凍土壁が作られていますが、今の寒い時期は壁が凍結して遮水効果が出ているはずとの見方があります。仮にそうであれば、凍土壁の内部は水分が減り、温度の上昇がありうることになります。

2号機の周りで見られる異変は、そのような土中環境の変化を示すものかもしれません。

事故から8年経過しても依然として大量の放射性物質を放出し続けている、ということですからこれはこの先さらに何年も同じような状況が続きうるとみなければならないでしょう。

2019/3/28にみられたようにプルームが再び関東を襲うことがありうるわけですし、降下物も多い状況が続きます。

2019/3/28の関東での一部地域の空間線量率の上昇は、2号機由来の放射性物質であるとは確定できません。しかし、曲りなりにカバーのある3号機、4号機とは異なるはずです。カバーを取り外した1号機由来ということもあり得ましょうが、カバーを外したことは放射性物質の放出が少なくなっているとの判断があったものとみられます。

2号機からの放射性物質の放出量の変動を把握推定する手段はありません。私たちにとっては、何号機起源であっても自分の町に飛んでくることは御免です。F1からは、これから何年も放射性物質が飛んできて吸気被ばくを引き起こし、降下沈着して放射性物質を積もらせることになると警戒を強めることにしました。

2019年03月30日
F1 2号機から放射性物質大量放出続く

2019年03月30日
F1から放射性物質の放出が続いています マスク必須

posted by ZUKUNASHI at 23:19| Comment(0) | 内部被曝防止

2019年01月09日

リアルタイム空間線量率グラフの見方、使い方

リアルタイム空間線量率グラフが15か所になりましたが、今年も整備を図っていくことにしています。
ずくなしの冷や水 リアルタイム空間線量率 全国  

次は管理人の自宅に設置した測定システムのグラフです。2019/1/6午前1時現在。
                   
個人用の測定器の示す値は、こんな風に刻々と大きく動いているのです。日によって大気中の放射性物質も変わります。簡易測定器で平均線量率を把握すること、その変動をうんぬんすることがいかに難しいかわかります。

個人用測定器の数値が少し大きく上がったからと言って恐れおおのくことはないのです。このシステムを導入して精神的に楽になったという方がおられることが理解できるでしょう。ぱっとグラフを見れば以上の有無を確認できますから。
   
空間平均値が17CPM、0.103μSv/hとなっています。上のページに掲載されたグラフは、すべて管理人の手元で設定を行っており、その作業の際に示される値は、0.096から0.103μSv/hです。器械による差異はほとんどありません。

このシステムで使用する測定器はGC10Aですが、そのGM管はSOEKSなどにも使用される汎用品です。そのため、GC10AとSOEKSはごく近接した場所ではほぼ同じ値を示します。

採用されているGM管が製品検査を受けて一定の感度誤差の範囲に収まっているからだと考えられます。

上のグラフの集合では、0.139μSv/hから0.084μSv/hまで差がありますが、これは設置場所の主にガンマ線数の違いによるものです。

この測定器は、ベータ線にも反応しますが、エネルギーの低いベータ線は検出できないとされています。

このグラフで平均値が0.103μSv/hならば年間換算で902μSv、0.9mSvです。0.121μSv/hなら年間で1mSvに達します。

ですから、このシステムを設置運営しておられる方の住まいの空間線量率は、高くて0.139μSv/hですから、外部被ばくに関してはあまり心配しておられませんし、管理人もそのように考えています。

これらのシステムは1か所を除き屋内に設置されています。その割には変動が大きいと感じられるかもしれません。ですが、1分ごとにcpmを記録すればこのように変動が大きくなります。

これを10分値、10分間の平均で見れば変動はぐんと少なくなり、平均値をとる時間が長ければ長いほどグラフは凸凹のないフラットな形に変わっていきます。

管理人自宅の測定器が検出した放射線数は測定器稼働開始からの累計で345000になっています。1分間で17本の放射線をとらえていますから20,294分分、約14日間の累積放射線数です。逆に言えば14日間全体を平均したcpmが17だったということです。

これらのグラフを見る際にまず注目すべきは、このグラフの位置する水準が平均値で示されるところより大きく上がっていないかどうかです。

上がるときはぐんぐん上がります。次の例は近くで非破壊検査、透過検査が行われ、その流れ玉をとらえたものです。

                          
この例では高い線量率は長くは続きませんでしたが、120cpm(0.72μSv/h)が長く続くようであれば、避難が必要です。

空間線量率が上昇するケースはいくつかのパターンがあります。
1 測定地点の近くに点的な放射線源が接近した場合
上の非破壊検査の場合が典型です。一般家庭から数百メートルの範囲内に線源が置かれてもその放射線を検出します。

甲状腺の治療のため放射性ヨウ素を服用した人が近くに寄った場合。

2 測定地点を包み込むように放射線源が接近した場合
これは、放射性物質を含む大気が流れてきた場合、つまりプルームが襲った場合です。

降雨により放射性物質が降下した場合もこれに含めてよいでしょうか。

3 放射性物質が微量ながらも継続的に降下した場合
大気中にある場合は変化がとらえがたいほどの濃度だが、長時間にわたって計測すると沈着増により差がみられるケース。

千葉県山武市の放射性医薬品工場で見られました。千葉の観光地で頭から放射性物質を被った例では、微量ではありませんでした。

4 宇宙線が増加した場合

逆に線量率が下がる場合
A 積雪がある場合
地表からの放射線が減衰または遮断されて測定機に届かなくなります。

B 鉛の筒など放射線を遮断する金属などで覆った場合
数値を操作するために宮城県下のMPでやられていました。

C 測定器の周辺を除染した場合
家庭の屋内に置いた測定器の場合は、あまり例がありませんが、管理人の自宅でホコリをかぶっていた暖房機を廃棄した後線量率が少し下がりました。

上の線量率上昇要因のうち、1については古くなった建造物、構造物の検査でよく使われています。ただ、常識的な運用がなされれば、放射線の流れ弾が当たる時間は短く、防御措置をとるのは難しいです。非破壊検査が行われる場合に周辺への通告はないのが普通です。

2は、例えば福島第一原発事故によって放出された放射性物質がプルームとなって襲来する場合です。この場合は上がり方が非破壊検査と異なって緩やかですが、上昇過程と高い状態が長く続きます。

日頃グラフを観察しているとそのような上昇が始まるといつもと違うということに容易に気づきます。線量率水準が0.3μSv/hを継続して超えるようになります。

この場合は、避難よりまずは屋内に入り、窓や戸を閉め切る、換気扇を止めることが何よりも重要です。洗濯物は取り入れます。線量率が上昇を続けた場合には換気口の穴や窓やドアの隙間の目張りをします。

とにかく放射性物質が屋内に入らないように細心の対策を講じます。そして放射性物質を吸わないようにします。屋内でもマスクは有効です。

家人が出かけているときは、電話やメールで警告を発し、どこか屋内で待機するよう伝えます。

自宅の線量率が上がってからでは子供の迎えはリスクがあります。保育園などは、線量率が上昇し始めた場合にどんな対応をとるか、方針を決めていることはないでしょうから場当たりになるでしよう。

とても難しいです。何時間も建物内の安全な場所に置いてくれるか疑問もあります。

その点からは、少し離れたところの線量率の動きが参考になります。自宅より北東に位置する、あるいは南西に位置する測定ポイントの動きのほうが初期には重要です。プルームの到来までに時間的余裕があり得ます。

まだ設置数が少ないので、風上、あるいは風下の測定ポイントの動きを参照することはできませんが、おいおい整備していきたいと考えています。

おかしいと思ったら、原子力規制委員会 放射線モニタリング情報全国の放射線量 エリア別統合グラフでさらに詳しく調べます。

ただ、エリア別統合グラフは更新間隔が少し長いので最新の情報は規制委員会 放射線モニタリング情報によることになります。
posted by ZUKUNASHI at 13:46| Comment(6) | 内部被曝防止

2016年08月03日

鯉のぼりの泳ぐ市原市は薫風に乗ってセシウムが飛ぶ

この記事は2013/5/5に掲載したものです。2016/8、最新の人口動態統計を分析した結果、千葉3区の死亡率が急上昇しています。新しい記事にも関心を寄せる方は少ないようですが、管理人としては最大限の警告を行う意味で、3年前の高線量率の検出結果を載せます。

この中で0.5μSv/hの検出結果があります。こんなに出たら走って逃げろと言われるほどの水準です。地元の方だけに分かってもらえばよいので現地近くの画像を掲げました。最近の値は測定していないので分かりません。

・・・以下元記事・・・

2013/5/5、孫もいないので子どもの日の行事も縁がない。天気が良いので友人を誘い、空間線量率の低い地域にウォーキングに出かけた。足も痛くなって、駅に戻る道すがら、連れが、おや? と声を上げた。空間線量率を測っていて見たら0.4μSv/hもある。その前から0.3μSv/hほどが検出されていた。

以下は、随時測定した結果。測定値が高いものを掲げており、0.05μSv/hのときもあったが載せていない。0.4μSv/hもなかなかの数値だが、0.5μSv/h、そして0.6μSv/hもあった。一瞬の数値ではなく、何分間か継続して測定されている。






次の写真では、向こうからご夫婦が歩いてくるのが見えるが、この奥に団地があり、この一帯は日曜農園になっている。

ここの住人が、こういう状況を知っておられるのか知りたかったが、呼び止めて話しかける勇気はなかった。

なぜこんなに高いのだろう。もし、日常的にこんなに高ければ、健康被害が生ずることは避けられない。最有力の原因と見られるのは、ごみ焼却場の排煙だ。

市原市のごみ焼却場の位置は、次の図のバルーンの箇所だ。高い放射能を検出した区域は、ピンクのハッチの部分。ごみ焼却場の排煙に含まれたセシウムが飛んできていると推定される。


気象条件を見ると、下総牛久にアメダスの測定点がある。ここの測定結果によると、5/5は日中、風が時計回りと反対に北から南に変わっていることが分かる。14時には南南西、15時には南南東の風。タイミング的にどんぴしゃりだ。


実は、ごみ焼却場の風下で空間線量率が0.4μSv/hとか、0.5μSv/hに上がるのはそう珍しいことではない。私は、このような現象を何度か経験しているが、今回は、地域の広がり、継続時間、空間線量率の水準ともに大きなものだった。そのため、原因を容易に推定できたが、通常はこんなに簡単ではない。

いずれにしても、ごみ焼却場の排煙に相当量のセシウムが含まれていることは確実で、それが風に乗って飛んでくることは、しばしばあると心得ておいたほうがよい。二次的発生源からは、希ガス状態のものはまずないだろうから、細かいエアロゾル状態のセシウムが飛んできていると考えるのが妥当だ。

吸気による内部被曝は怖い。心筋に直接作用して悪さをすることもあるという。今の季節、マスクは暑苦しいが、できるだけマスクをしたほうが良い。そして、とてもつらいことだが、さらに暑くなっても風向きによって換気は最小限にとどめないといけないだろう。
posted by ZUKUNASHI at 17:17| Comment(2) | 内部被曝防止

2013年10月22日

いろいろな農水産物汚染地図



くみんちゅ ‏@kuminchuu氏が2013年4月21日17:52に公開した汚染地図

【農産物の放射能汚染マップ】 赤は100Bq以上(原発内の放射性廃棄物基準)検出された地域。


くみんちゅ氏のマップには、きのこも含まれているようだ。

アユを検体として調べた汚染状況


これだけ揃えば、どこの農水産物が汚染されているか、迷う余地はないだろう。野生きのこについては、岐阜県東部、愛知県北部産のものに検出可能性があると見ているが、データが得られない。

土壌汚染地図。 表示まで時間がかかる。緯度経度で入力したようだから大変な労力がかかっている。



米国をはじめとして外国は、日本の汚染実態を実によく調べている。
米国は2013/9/9から乳製品、米、茶、魚などの輸入規制を強化したらしいが、対象地域は、青森県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、静岡県だという。上の野生きのこの地図から秋田と東京、富山が外れているだけだ。
posted by ZUKUNASHI at 07:28| Comment(0) | 内部被曝防止

2013年08月20日

この秋の野生きのこは全国的に摂食控えよ--全国各地に空間線量率急上昇地点がある

1〜47は都道府県の番号。福島県(7)を除く。657地点。すべてが福島第一原発起源だとは思わないが、それでも福島に近いところほど上昇率でも、上昇幅でも大きくなっている。





10,000ベクレル/平方メートルで空間線量率が0.04μSv/hに相応する。降下している核種がよく分からないが、福島第一原発構内での作業員の汚染事故では、ベータ線核種が多い。

この秋の野生きのこは、全国的に摂食を控えたほうが良い。放射性物質の降下は続いている。8/19は網走でも空間線量率が最小値0.029μSv/hが 0.056μSv/hに上昇、約2倍になっている。

長野県、熊本県の事例は既出記事参照。



(初出 2013/8/18  8/20 題名変更、追記)
posted by ZUKUNASHI at 09:22| Comment(1) | 内部被曝防止

2013年08月19日

福島県外で最近0.1μSv/h以上を測定したMP

2013/7/27から7/29、7/31、8/15から8/18までの期間に0.1μSv/h以上を測定した福島県外のMP。茨城県が突出して多く、栃木県、群馬県。北陸の富山、石川、福井も多い。

posted by ZUKUNASHI at 14:42| Comment(0) | 内部被曝防止

福島県下の「自然由来の放射性物質」は0.09μSv/hもある。MPが次々と最高値を更新している

2013年8月17日 福島民友ニュースが次のように伝えている。

県が県内各地で行っている大気中の放射線量測定で、南会津合同庁舎駐車場の測定値が16日午後3時から急上昇した。県は「上昇した時間帯に大雨が降り、自然由来の放射性物質が降下したため」としている。
 県によると、同庁舎の午後3時の測定値は毎時0.05マイクロシーベルトだったが、同4時は毎時0.09マイクロシーベルト、同5時は毎時0.12マイクロシーベルトまで上昇。同日午後8時現在、測定値は毎時0.05マイクロシーベルトに戻ったという。
 また、南会津地方では同日、南会津町のリゾートイン台鞍、びわのかげ運動公園でも同様に数値の上昇が見られた。県によると、南会津合庁と要因は同じという。

・・・引用終わり・・・

南会津合同庁舎の2013/8/16の最高値は、16時半の0.135μSv/hだ。最低値は0.045があるから3倍に跳ね上がったことになる。

よくもこんな大嘘をつくものだと呆れるが、まあ、よかろう。福島県会津地方は、「自然由来の放射性物質」が降下すると空間線量率が0.09μSv/hも上がる。空間線量率0.09μSv/hは土壌の汚染密度で25,000ベクレル/平方メートル相当だから、それだけ追加的に落ちてくる、と声を大にして叫ばせてもらおう。

次の図は、7/27の午前、午後、7/28の午前、7/29の午前、7/30の午後、8/15〜8/17の午前、午後の10分値を対象に最低値と最大値を取り出し、最大値をつけた日付を並べたものだ。7/27は、東日本の広範な地域で空間線量率が上昇したから、この日に最大値をつけたところが多い。

ところが、その後も最大値を更新するところが相次ぎ、約3分の1のMPで8/15以降に最大値をつけている。8/16には、南会津で空間線量率が大きく上昇し、冒頭の記事にある福島県の見解が出たわけだ。

8/16に最大値をつけたのは、南会津のMPだけではなく、福島県内各地のMPが最大値をつけている。


2013/8/15には、須賀川市北横田の北横田集会所で15時40分、対象期間の最小値0.363μSv/hが2.02μSv/hまで、実に1.657μSv/h上昇し、上昇率 5.5倍を記録している。1時間値では、16時の0.69μSv/hが最高だが、急激な上昇であり、「自然由来の放射性物質」によるもので反復出現しうるのだとしたら、殺人的な環境だ。



この1日後の8/16、南会津町びわのかげ保育所で最小値0.035μSv/hが0.147μSv/hまで上昇、上げ幅0.112μSv/h、4.2倍の上昇を示している。
福島第一原発と須賀川市、そして南会津の位置関係は次の地図のとおりだ。福島第一原発由来のプルームがこの地方を襲ったことは間違いがない。

前の記事、「最近の空間線量率急上昇地点の県別分布」で福島に近いところほど上昇率でも、上昇幅でも大きくなっている、と書いたが、福島第一原発構内、近傍、中通、会津とプルームが流れている。

「東京では毎日放射性物質を吸わされている それを受忍できるのか」の根拠を補強できた。2011/3/15でも、関東では2.02μSv/hまで空間線量率が上がったところは、茨城県北部と鉾田市くらいなものだ。

いつ、東京で2011/3/15の再現があってもおかしくない。「自然由来の放射性物質」であれば、福島第一原発の状況にかかわらず起こりうるわけだ。いつ強力なプルームが福島から飛んできてもおかしくないことになる。

覚悟はよろしいかな?
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2013年08月18日

最近の空間線量率急上昇地点ワースト50 その2

全国的に強雨に伴って空間線量率が上昇する例が増えている。「最近の空間線量率急上昇地点ワースト50」では、福島県以外で、7/29の午前、7/30の午後、8/15〜8/17の午前、午後の10分値を対象に最低値と最大値を取り出し、上昇率を計算、上昇率の大きいものの順に並べてみた。これはこれで興味深いのだが、7/27に広い地域で空間線量率が上がったから、さらに7/27の午前、午後、7/28の午前も追加して同様に計算してみた。

前に取り上げた、長野県諏訪市、松本市、熊本県荒尾市の事例はやはり上昇率が大きいが、ランク入りの地点が広範に広がっている。

最近はこんな風に空間線量率が上がる、つまり放射性物質が身近に忍び寄るから警戒が怠れない。

後から空間線量率の上昇を知っても、すでに内部被爆は終わっている。リアルタイムで上昇箇所を見るには全国サムネイルが一番だ。



上の表で上昇率0.6以上のもの。つまり、最近のピークが通常値の1.6倍以上だったもの。






posted by ZUKUNASHI at 15:04| Comment(0) | 内部被曝防止

最近の空間線量率急上昇地点ワースト50 その1

全国的に強雨に伴って空間線量率が上昇する例が増えている。次の表は福島県以外で、7/29の午前、7/30の午後、8/15〜8/17の午前、午後の10分値を対象に最低値と最大値を取り出し、上昇率を計算、上昇率の大きいものの順に並べたものだ。

前に取り上げた、長野県諏訪市、松本市、熊本県荒尾市の事例はやはり上昇率が大きい。

後から空間線量率の上昇を知っても、すでに内部被爆は終わっている。リアルタイムで上昇箇所を見るには全国サムネイルが一番だ。

ワースト50のうち最も多くを占めるのが青森県の12。次いで石川県の10、新潟県、京都府の各5、福井県、熊本県の各3、富山県、長野県各2だ。

青森県は、六ヶ所村が多いからおそらくあそこが起源だろう。石川県は志賀町が多いからおそらくあそこが起源だろう。福井県はおおい町が多いからあそこが起源だろう。

当面、若狭湾、能登半島の先端部、青森県は要警戒だ。

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2013年08月16日

2013/8/15長野県で降雨による空間線量率急上昇

2013/8/15の夜、長野県中信地方で空間線量率が大きく上昇している。



長野県の中でも諏訪市、松本市で強い降雨があり、それが影響していると見られる。

時間降雨量。単位mm。



激しい雨だが、雨が降るだけでこれだけ空間線量率が上がるということは、上空に滞留する放射性物質が極めて濃厚だということを示す。

雨が降らなければ放射性物質が降下して来ないというわけではない。長野県でこれだけ空間線量率が上がる。やはり東日本に住むのは危険ではないか。

・・・・

2013/8/15は、熊本県でも特異的な空間線量率の上昇が見られる。福島第一原発に近いほど、降雨による空間線量率上昇は大きくなると考えていたほうが良い。





熊本県荒尾市は福島第一原発から直線距離で1,000kmを超えている。周辺国でも同様な現象が起きているはずだと思う。自国の原発から放射能が漏れている国もあるので、今はまだ黙っているかもしれないが、いつ非難の声が上がるか。



放射性物質が放出され続けていると言う点から見れば、極東はチェルノブイリ事故を上回る影響を受けているのだろうし、秋になれば太平洋を越えて放射性物質が飛ぶだろう。

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posted by ZUKUNASHI at 10:29| Comment(3) | 内部被曝防止

2013年08月14日

失敗しないパン焼きは大胆に 

家庭用自動パン焼き器をお持ちのお宅は結構あるでしょう。だが、原料の調合が面倒だし、焼き上がりまで時間がかかるし、しっとりとした感じにならないからなどの理由で活用していないお宅も多いでしょう。

ですが、今の時代、添加物や放射能の心配のないパンはなんといっても自家製です。原料の調合も次のようにやれば面倒ではありません。

取扱説明書を読み直します。そして、キッチンスケールに回転翼を取り付けた釜を載せます。620gになりました。



レシピでは、強力小麦粉280gとなっていますから、ここへ280g入れます。目盛りは900gを指すはずです。



この後、砂糖(きび砂糖を推奨)、塩(入れなくてもかまいませんが)、ショートニング(要するに油ですから私はオリーブオイルを使っています)などを入れていきます。香り付けにカシスのシロップを使い、スキムミルクなどの乳製品は入れていません。シロップはケーキ材料売り場にあります。

ここまでで目盛りは1kgのすぐ手前まで来ています。水は210gとされていますから、今指している目盛りが990gなら1200gになるまで水を加えます。もちろん、放射能の心配のないボトルウォーターです。

この段階の釜の中です。黄色はオリーブオイル、赤いのがカシスのシロップ。キビ砂糖は多めに入れています。



イーストをセットし、スイッチを入れてパソコンをいじっていたら、バチッバチッとイーストを投入する音がしました。蓋を開けてみると、ありゃ大変、これではパンが膨らみません。上の画像で見ると粉が10g程度足りなかったようですし、シロップが多かったのかもしれません。



粉を追加します。軟式テニスのボールのような大きさで丸く固まれば発酵で膨らんでうまく焼けます。今日は、異常発見が遅れたので追加した粉がうまく混じりません。スイッチを入れなおし最初からこねさせます。

気温が高く発酵が早いかもしれないので、追加のイーストを少しセットします。

少し時間がかかりましたが、普通に出来ました。



少し温度が下がるのを待って釜から取り出し、水分を蒸発させます。常温になったらポリ袋に入れて食卓の上に置くか、冷蔵庫に入れます。

焼かなければしっとりした感じもありますし、よく焼けばカリカリの乾パン並みです。

今使っているパン焼き器は、発売当初のものですから25年ほど昔、ちょうどチェルノブイリ事故の前後に買ったものです。結構高かったと記憶します。今は、ホームセンターで5千円くらいのものを見かけます。原価計算はしていませんが、1斤が150円から200円程度で焼けていると思います。
posted by ZUKUNASHI at 15:53| Comment(0) | 内部被曝防止

2013年07月11日

関東でも子どもを育てるには危険な場所がたくさんある

関東の土壌調査結果から。一平方メートル当り40万Bq以上の測定事例。データのソースは個人測定から米軍調査までさまざまで、土壌採取方法、時期、測定機関などが異なることに注意願いたい。平米40万Bqは文部科学省の空中測定マップでは、下から数えて第六階層

都府県 市区町村 CS計面積当り(Bq/m2)  採取場所
----------------------------------------------------
茨城県 龍ケ崎市 1,238,250 プール横の植え込み
茨城県 東海村 1,200,000 東海村量子ビーム前
茨城県 東海村 501,000 東海村原子力科研前
茨城県 鉾田市 486,000 鉾田市新宮51号
茨城県 北茨城市 476,000 北茨城市6号線
茨城県 守谷市 440,000 常磐道守谷PP
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岩手県 奥州市 1,781,000
岩手県 一関市 628,000 一関市ルートイン植込
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宮城県 丸森町 793,000 丸森町耕野小前
宮城県 亘理町 592,000 亘理町阿武隈橋
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埼玉県 蓮田市 1,449,500 元荒川土手沿いの階段下の土溜まり
埼玉県 三郷市 919,100 三郷市早稲田植え込み
埼玉県 さいたま市中央区 689,000 駐車場の土溜まりの土
埼玉県 越谷市 585,910 雨どい下
埼玉県 春日部市 493,350 道路脇の土溜まりの土
埼玉県 上尾市 403,000
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神奈川県 瀬谷区 4,088,500 横浜市瀬谷区二ツ橋町水路敷
神奈川県 藤沢市 3,900,000 藤沢市鵠南小学校の雨どい下
神奈川県 鎌倉市 577,850 土壌(側溝)
神奈川県 海老名市 501,280 上郷の堆積物
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千葉県 佐倉市 14,100,780 佐倉市臼井台ベランダ堆積物
※ その後佐倉市からこのような高い値が聞こえてこない。かなりの特殊条件のようだ。
千葉県 白井市 6,604,195 通学路
千葉県 千葉市 2,788,500 花見川区宇那谷町みはる野調整池
千葉県 印西市 2,636,725 通学路
千葉県 浦安市 1,914,705 北栄第二児童公園植込み
※ 知人がこの公園で簡易な測定器で測ったところ、空間線量率は0.3μSv/hに達しなかったと疑問を呈していた。
千葉県 千葉市 1,206,400 花見川区こてはし台こてはし台調整池
千葉県 我孫子市 767,000 常総生協メッシュ番号14
千葉県 我孫子市 656,000 常総生協メッシュ番号8
千葉県 流山市 617,000 常総生協メッシュ番号47
千葉県 柏市 512,000 手賀大橋、道の駅しょうなん植え込み
千葉県 白井市 484,000 白井市小室交差点国道16号脇
千葉県 松戸市 455,845 松戸市紙敷
千葉県 千葉市 446,550 稲毛区宮野木町宮野木中央公園(歩道脇泥土)
千葉県 柏市 416,000 柏市西高野第二公園公園内
千葉県 千葉市 403,780 若葉区愛生町(稲毛区六方町)六方調節池
千葉県 流山市 402,000 常総生協メッシュ番号61
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東京都 豊島区 4,011,345 豊島区巣鴨道路脇の砂
※ 豊島区の土壌調査のデータは少なく、私の知る限りこの1件だけだ。豊島区の死亡者が急増しており、異変があるのに市民の動きが鈍いように感じる。
東京都 千代田区 3,120,000
東京都 足立区 2,918,760 足立区南部
東京都 葛飾区 2,320,435 側溝
東京都 江戸川区 2,210,000 小松川公園
東京都 台東区 1,852,500 台東区橋場
東京都 葛飾区 1,514,500 都立水元公園
東京都 千代田区 1,362,075 東京国際フォーラム前
東京都 江戸川区 1,345,500 江戸川土手
東京都 足立区 1,259,830 竹ノ塚
東京都 江東区 1,243,255 江東区清澄白河駅前
東京都 葛飾区 1,053,000 葛飾区区立鎌倉公園
東京都 葛飾区 1,014,000 南水元けやき公園
東京都 江戸川区 890,500 江戸川土手
東京都 清瀬市 877,500 竹丘
東京都 江戸川区 812,500 江戸川河川敷側駐車場
東京都 荒川区 736,385 東日暮里、建物各所の塵ゴミ
東京都 港区 689,000 お台場海浜公園駅前、街路樹下
東京都 世田谷区 688,480 深沢個人宅排水溝堆積物
東京都 日野市 640,250 日野市庭の土(雨どいの下)
東京都 新宿区 612,560 側溝
※ 新宿区市谷は、米国の土壌調査結果でも高い値が出ている。
東京都 八王子市 592,150 北野台(舗装道路脇の排水口付近に溜まった土)
東京都 葛飾区 557,700 柴又帝釈天河川敷運動場
東京都 葛飾区 519,545 東金町3丁目駐車場
東京都 町田市 499,000 町田市側溝湿土
東京都 葛飾区 460,200 水元公園
東京都 八王子市 435,500 片倉町(路傍の土)
東京都 江戸川区 415,090 平井公園ベンチ下
東京都 荒川区 402,155 西日暮里1丁目
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栃木県 日光市 7,482,280 日光市体育館交差点角
栃木県 那須塩原市 2,190,000 那須塩原市大原間
栃木県 那須塩原市 1,140,000 那須塩原市黒磯道の駅
栃木県 那須町 942,000 那須御用邸脇林の土
栃木県 那須町 897,000 那須町内路肩
栃木県 那須塩原市 592,000 那須塩原市4号線西富山
栃木県 那須町 470,000 那須町4号線沿
栃木県 那珂川町 406,900
栃木県 那須塩原市 405,000 那須塩原市4号線大塚新田

上の表は、新しいデータを発見のつど追記している。
posted by ZUKUNASHI at 17:03| Comment(0) | 内部被曝防止

2013年06月18日

茨城県北部の下水道処理施設汚泥焼却灰のセシウム濃度

コメントしたくない・・・。一言だけ。下水道とその処理システムが異なるので濃度水準を比較するのは適当でない。

関連記事 関東に放射性物質は降り続けている 山武市の空間線量率と千葉市下水汚泥セシウム濃度が証明している 2

那珂久慈流域下水道事業の計画図




参考
千葉市が管理する南部浄化センターの汚泥焼却灰放射性物質濃度測定結果。黄色がセシウム計。


posted by ZUKUNASHI at 16:03| Comment(0) | 内部被曝防止

2013年06月13日

関東に放射性物質は降り続けている 山武市の空間線量率と千葉市下水汚泥セシウム濃度が証明している 1

この先 空間線量率はあまり下がらなくなるだろうで山武市で測定された空間線量率のグラフの謎を考えたが、よく分からなかった。

今度は、いろいろなケースを想定してどんな場合に同じようなグラフができるか考える。

@ 山武市の空間線量率の推移。ヨウ素の影響がわかるようにするために、期間を2011/4/1からとした。2013/6/3以降はトレンドによる推定値を入れてある。



A いろいろ試行錯誤して作ったグラフ。グラフのパターンとしてはほぼ似ている。これにノイズを加えれば、そっくりになるだろう。



B Aのグラフは、次のグラフの6本のラインの数値を積み上げたものだ。


C ヨウ素131は、80日経過すると当初の300が0.298まで減衰する。2011/4/1の1ヵ月後、5/1にはすでに22.44、6/1には1.54だ。ところが、@のグラフは、100日目前後から360日前後までかなり急ピッチに減っている。短寿命の核種がなければこうはならないので、セシウム134の割合を多くしてあるのだが、それでも足りないので、上のシミュレーションでは亜鉛65、半減期244日をウエイト40で取り入れている。

亜鉛65を除き、ヨウ素、セシウム134、同137だけで計算すると次のグラフになる。短寿命の核種がなければ、冒頭のグラフのようにはならないのだ。亜鉛65が実際にセシウム計の2割もあったのかは分からない。おそらくそうではないだろう。


D 上の推計で用いた核種別の構成を時点ごとに示すと次のようになる。亜鉛65を持ち出さなくても、福島第一原発事故から時間が経過していないほど放出、降下量は多かったはずだから、次のグラフの亜鉛65に相当する追加降下量があったと考えたほうが無理がない。



E 亜鉛65を持ち出さず、ヨウ素131、セシウム134、137だけで2011/4/1の空間線量率を基準とした減衰曲線を描いてみた。減衰曲線が実測値を上回ってしまうので、ヨウ素131の割合をぐんと大きくして減衰曲線を押し下げた。桃色が実測値、青が理論値、減衰曲線。黄色はこの二つの差。

山武市のこの測定ポイントの福島第一原発事故前の空間線量率は0.078μSv/h、2011/4/1の実測値は0.198μSv/hだったから、0.12μSv/hだけ押し上げられ、嵩上げされている。この嵩上げ分が時間の経過とともに少なくなっていく。2011/4/1時点の空間線量率を押し上げた核種がヨウ素131、セシウム134、137だけだと仮定して、一定の構成割合を前提に減衰状況を推定すると青い線になる。

F 上の図で黄色のラインで示された、理論値と実測値の乖離を取り出す。2011/4から2011/6くらいまではヨウ素131、セシウム134、137以外の他の核種の影響もあるはずで、少し過大に出ているはずだ。それに2011/6くらいからは、当初降下したヨウ素131の影響もほぼなくなってくるから、ヨウ素131の構成割合の問題も消え、この乖離幅を追加的降下量の見積もりとすることには問題がなくなるだろう。 

G 検証のため、千葉市が管理する南部浄化センターの汚泥焼却灰放射性物質濃度測定結果と比較する。次の図では黄色がセシウム計。時間的に少しずれがあるが2012/1から2012/2に底を打ち、2012/7から2012/8にピークを付けているところまで合っている。下の図で2012/11にころに見られるピークは上の図で横ばいないしは上向きとなっているところまで一緒だ。

山武市のデータから得られた追加的降下量の見積もりは、空間線量率ベースだから、プルームが到来したときは、降下沈着がなくても空間線量率が上がるのに対して、南部浄化センターの汚泥焼却灰は降下したものだけが影響するという違いがある。そして、地域的にも同じではない。それにもかかわらず、これだけ似ていることに驚く。

H 二つのデータの日付を合わせてみる。

ワオー、これは驚いた。

I これだけ降っていれば、それを呼吸で吸い込み、葉物野菜などに降下した放射性物質を体内に摂取することにより、健康被害が継続的に生ずることは避けられない。

千葉市の人口動態悪化については、別に記事を起こしたが、地元野菜の消費の多いことが原因の一端と見て間違いないだろう。

とにかく、「政府、東電は、早く福島第一原発からの放射性物質放出を止めろ!!
posted by ZUKUNASHI at 12:55| Comment(1) | 内部被曝防止

2013年06月10日

この先 空間線量率はあまり下がらなくなるだろう

千葉県山武市が市内の企業の協力で公表している空間線量率は、福島第一原発事故前の2011年3月初めからのデータが揃っており、空間線量率が長期間経過したらどう変化するかを見るのに都合が良い。

まず、2011/3/11から2011/6/30までの日平均。事故後間もなくは、ヨウ素など短寿命の核種が多く、2011/3/16の0.337μSv/h、3/23の0.295μSv/hをピークにしてその後は減衰している。

目盛りの刻みを小さくしてみると、2011/5〜2011/6には、なお放射性物質の降下が続いており、6月になってもまだ安定していない。

2011/7に入ると、空間線量率の変化が落ち着いてきたと判断し、減衰曲線を当てはめて理論値と実測値との乖離を見てきたが、大きな思い違いをしていた。

減衰曲線は、2011/7/1の実測値0.109μSv/hを出発点とし、セシウム137と134がほぼ半々との前提で日次の減衰分を差し引くことで計算したが、0.109μSv/h分がすべて福島第一原発事故により放出された放射性物質によるものではない。この事業所では、福島第一原発事故前の空間線量率が0.078μSv/hで安定的に推移していたと見られることから、2011/7/1の時点では、実測値0.109μSv/hから0.078μSv/hを差し引いた0.031μSv/hが福島第一原発事故により嵩上げされた空間線量率であり、減衰はこの部分だけを対象とすべきだった。

当初設定した減衰曲線が、8ヶ月間ほど実測値の変化とぴったり合っていたために精査しなかったが、次の図は誤りだ。減衰曲線の低下度合いが続くと、数年で0.078μSv/hを割り込んでしまう。


今度は、数十年先まで減衰状況を試算し確認することにした。次の図が、2011/7/1時点での0.031μSv/hが時間の経過とともにどのように下がっていくかを試算したものだ。今は、2011/7/1から約2年経過しているから横軸の2の目盛りにある0.0215辺りだ。

このグラフでは、セシウム134と137の割合を変則的なものとしているが、これは減衰曲線の当初低下分を大きくしたかったためだ。実測値との適合状況のところでまた述べる。

この試算でいくと、2011/7/1現在の放射線強さが6分の1になるのは、約40年先になる。セシウム134は20年でごく少なくなり、セシウム137は30年で半分だから、40年で約4割。全体の5分の3がほぼ消え、5分の2が0.4に落ちるわけだから、全体では当初の0.16倍、約6分の1になる。

概念的には、こんな形で空間線量率が低下し、事故前の0.078μSv/hに近づいていくのだろう。

ここで減衰曲線と実測値を照合すると次のようになる。あまりに当てはまりというか、照応性がなくうめいてしまう。

なぜこんなに適合性が悪いのだろう。減衰曲線の当初低下分が大きくなるようにセシウム134と137の割合をいじってもこれだけの乖離がある。

考えられる要因を挙げてみる。
@ この事業所のMPは、水はけの良い、放射性物質が付着、沈着しにくい環境に置かれている。このため、事故後1年間の放射性物質の流出が速やかだった。

A この事業所は、放射性の薬品を扱っており、屋外の汚染が強くなったため除染を行った。

B この事業所は、密な林に囲まれており、常緑樹の混じった広葉樹林と見られるが、林の季節変化に伴う周辺からの放射線の変化。影響は否定できないだろうが、こんなに大きく変動するとは思えない。

C 放射性物質の追加的な降下沈着。平成24年の春に見られた空間線量率の横ばいないしは上昇は、追加的な降下によるものだろう。

D セシウムよりも寿命の短い核種の影響。放射性物質は次々に壊変してベータ線やガンマ線を出す。半減期5.27年のコバルト60はベータ崩壊をしてニッケル60になり、ニッケル60はガンマ崩壊だ。半減期が244日の65Zn亜鉛65は、ガンマ線を出す。亜鉛65が多ければ、減衰が早いから都合が良いが・・・。

なぜ空間線量率がこんな動きをしているのか、要するに分からないということなのだが、放射性物質の追加的な降下があること、ごく初期にはヨウ素などの影響が大きく空間線量率がはね上がったが、その後に残ったのはセシウムだけではないことは間違いないのだろう。

この観点からセシウムの減衰による空間線量率の低下を考えるなら、次の図のように、他の核種の存在を前提に低いところから減衰曲線を描くのが妥当なように思える。


その場合、この先のセシウムの減衰による空間線量率の低下は、極めて限定的になることだろう。
posted by ZUKUNASHI at 17:57| Comment(0) | 内部被曝防止

2013年06月08日

私たちはまだセシウムをたっぷり食べている し尿中のセシウム濃度

前回記事 し尿のセシウム濃度は低下している






この状況では、健康被害の深刻化は避けられない。
posted by ZUKUNASHI at 10:21| Comment(0) | 内部被曝防止

2013年05月29日

内部被曝防止 意外なところにリスクがある

福島はもちろんのこと、関東でも日々放射性物質が降り続いている。場所によっては、これに核関連研究施設などからの放射性物質の放出が加わる。JーPARCはβ線源を大量に放出したから、ガンマ線計測器では捕捉できない。

沖縄ソバの汚染問題、釜焼きピザの汚染問題もあった。これからは、加工過程で汚染が加わることも増えてくるだろう。

1. 木灰を使用するもの
木灰を水に溶かした上澄み液が中華麺などのかんすいとして使われることがある。こんにゃく製造でも、凝固剤として灰汁が使われていた。今は、水酸化カルシウムや炭酸ソーダのような工業製品が使われることが多いようだ。

2. 木の幹や芽、葉を利用するもの
キノコ、茶、タラの芽、タケノコ、月桂樹、肉桂の根、葉など。特用林産物

シイタケのホダギには楢などの広葉樹が使われるが、雑菌が少なく生産性がよいのは福島産だという。九州では地元産のホダギもあると聞くが、東日本ではほとんどすべて汚染されてしまった。おがくずに加工して作る菌床栽培も材料は同じ。

3. 木の実
チェルノブイリ事故の後、欧州、中東産のナッツ類が強く汚染された。日本の栗、クルミ、ギンナン、産地によっては汚染がある。

4. 炭、薪を使用するもの
炭火焼はリスクがある。釜で薪をたいて直接煙や炎が当るものも同じ。西日本のウバメガシを使った備長炭は汚染度が低いはずだが、データが見当たらない。

5. 魚粉を餌に使用するもの
魚類養殖、養鶏。
日本の魚粉の消費量は、2009年で養魚飼料の原料として18万5千トン、養魚飼料を除く配合・混合飼料の原料として14万8千トンの合計33万3千トン。自国生産の20万5千トンと輸入27万9千トンによってまかなわれているとのレポートがある。

6. 米ぬか、ふすま
養鶏、養豚の餌に使われることがある。肥料に使われる場合もある。 千葉の落花生栽培農家は、自家栽培の小麦を肥料として畑に撒くこともある。

7. 米、小麦、大豆加工品
米菓の、せんべいはうるち米、あられはもち米を使う。どちらも粉末にしてから使うので砕米、くず米が使われることが多い。主食用に出荷できず安価な米は加工用に回っていると見られる。

関東産の小麦はしばしば汚染が検出されている。手打ちうどんは地元産の小麦が多い。大豆も汚染が見られ。そのような原料から作れた豆乳は当然汚染されている。

味噌は米、麦、大豆が原料でリスクがある。醤油も同じ。福島第一原発事故後化学物質過敏症になり九州へ避難された方が、JAの販売する豆乳加工品、地元企業の米菓を食べたら体の関節があちこち痛み出し、心臓や首筋がズキズキ痛んだと書いている。
 
8. 屋外で乾燥したもの
大根の漬物、切り干し大根、干し柿、いたのり、魚の干物

9. し尿汚泥から製造した有機肥料を使った農産物
セシウムのリサイクルだが、このような肥料の無償配布を行っている自治体の日曜農園、自家菜園の産物は忌避すべきだ。

10. 河口付近の定着性魚類、貝類
念頭にあるのはアサリ。東京湾のアナゴやウナギも汚染度が高い。

東京都葛飾区で自営業女性が2013/3/9に147.5Bq/kgのセシウムを持つウナギを釣った場所は河口からは少しさかのぼったところだが、近辺には名だたる濃厚汚染スポットが連なる。こんなところで食用目的で釣りをすることは不可解だが、調査目的では大変大きな効果があった。

11. 2011/3に使われていた起毛の長いコート、絨毯など
郡山市の中学生のジャージのズボンが300Bq/kg超のセシウム汚染。ドライクリーニングではセシウムは落ちないはずだ。外見はきれいでも注意。

家の猫はいつもベランダで転がっている。私のひざの上に乗るたびに、こらあ、あっち行け! と思う。

12. 中古の什器家具
我孫子市の不燃物ゴミのセシウム濃度が依然として高い。福島第一原発の近傍から持ち出されたものも出回っている。中古自動車も含め、起源の分からないものには特に注意。出所の分かる古いものはむしろ安全。拭き掃除で汚染は軽減できる。化学物質も少なくなっている。

13. 排気が出ないと言う掃除機
空気を吸い込んでおいて排気が出ないなどということはありえない。こっそり目立たないように排気を出している。部屋を閉め切ってこういう掃除機をかけても吸い込んだ放射性物質がまた室内に排出される。フィルター方式のほうがまだマシではないか。排気を屋外に出す方式がベスト。
posted by ZUKUNASHI at 13:02| Comment(0) | 内部被曝防止

2013年05月28日

東京都豊島区では亡くなるお年寄りが増えているようだ

東京都豊島区の過去40ヶ月間の死亡数と出生数の推移。死亡数が累増している。

豊島区の2012/1/1現在の住民基本台帳上の人口。団塊の世代が膨らんでいる。

2012/1から1年間の年齢別人口増減。20代の人口流入が多い。

人口増減の2012/1/1人口に対する割合。70代の半ばを過ぎると亡くなる方の割合が増える。

28歳からの拡大図。特に不審な点はない。

64歳以上の方の人口増減は、2012/1/1から2013/1/1までで2,038人の減。冒頭の月別のグラフから2012/1から2012/12までの全年齢死亡数の計を出すと2,759人。

特に中年層や若年層に死亡が増えているということでもなさそうだ。年寄りがより多く死ぬ傾向が出ているのだろう。

年寄りの年金が生活の足しになっている世帯もあるかもしれない。年寄りを大切に!!

抵抗力の弱い年寄りから死んでいる。抵抗力の落ちた若者、中年は、次に順番が回ってくることを忘れずに!!

posted by ZUKUNASHI at 14:49| Comment(0) | 内部被曝防止