読者の外部被曝累積量を推定する: ずくなしの冷や水

2014年06月09日

読者の外部被曝累積量を推定する

2014/3月初めに茨城県西部にお住まいの読者から、自宅の空間線量率が0.23μSv/hだと伺ったことがある。気になって累積線量を調べてみた。



2014/4/30日現在の宇都宮のMP空間線量率は45nGy/h、この読者の自宅の空間線量率が2011/3/11以降、このMPの値と同じように変化したとすれば、MPの累積線量は1406μGyだから230÷45=5.11倍して累積被曝量7.19mSvと推定される。



水戸市のMPの値と同じように変化したとすれば、MPの累積線量は2100μGyだから230÷63=3.65倍して累積被曝量7.67mSvと推定される。最初の1年間の累積被曝量が3.1mSv。

これらの被曝量の中には自然放射線によるものも含まれている。人工放射線による公衆の被曝基準値が1mSv/年とされているが、このうちの自然放射線と人工放射線によるものとを区分することは難しい。

ただ、自然放射線(大地放射線、宇宙線、カリウム等の経口摂取、ラドン等の吸入等)の合計は、日本では平均約1.45mSvとする見解もあり、3.1mSvは明らかにこれを超えている。

公設のMPは、一般に地上10mとか20mの上空に設置されており、地上の空間線量率とは乖離がある。

特に濃厚汚染地帯では、地表に放射性物質が濃密に沈着しており、地表に近いところほど線量率は高く、また下がり方は小さい。

このことは、私の外部被曝推計値 恐いのはやはり内部被曝の記事の柏と市川の日平均線量率の推移を見れば分かる。

前の記事とこの記事で線量率の変化を図示した古くからのMPは5つあるが、いずれも濃厚汚染地帯からはぎりぎり外れている。



低線量被曝の健康影響についてはなお議論があるが、最近の学問的な到達点とされるしきい値なしで被曝量が多ければそれだけ健康への悪影響があるとされる理論からすれば、上の累積被曝量の推計からしても、屋内で0.23μSv/hを超えるような場合は、外部被曝による健康への影響も小さいとはいえないと考える。

茨城南部や千葉県の東葛飾などで子どもの白血病が多発しているとの情報もあり、空間線量率が高いところに長期に居住すれば、時間の経過とともに疾病の発症は免れないのではあるまいか。

・・・・

検証のために茨城県内の2011/3から稼動していたMPについて、その近傍に住み、現在の屋内の空間線量率が0.23μSv/hの場合の推定累積外部被曝量を計算してみた。

この推計値は、下に書くように非常に粗い計算に基づいているし、現在の屋内の空間線量率が0.23μSv/hという高い水準にあるという前提でなされたものであることを十分理解のうえ、ご覧いただきたい。なお、場所は順不同。結果から見ると、上の累積被曝量7.67mSvは、特に並外れた数値だとは思えない。



推計手順
@ MPのデータを取り出す。上のデータは、放射線テレメータ・インターネット表示局の「空間線量率測定結果」から2011/3から2013/3までの月別平均値を利用している。
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/past/result.html

A 2013/4以降のデータは、環境防災Nネットから取り出せるようだが、詳細なデータで処理に手間と時間がかかることから、今回は、@のデータから2013/4月以降の月別平均値を推定した。過去7ヶ月間の測定値からその月の月平均値を推計。

B 月別の平均値(nGy/h)に月別日数と24時間を乗じて月別の累積値を計算し、これを2014/5月分まで合計。この合計値に2014/6/9午前の各MPの表示値(nGy/h)と0.23μSv/hとの比を乗じ、mSvに単位換算。

C 屋内空間線量率について0.23μSv/hの仮定を置いており、これが半分の0.115μSv/hなら累積被曝量も半分になる。この計算は、上記のとおりあくまでも、極めて粗い試算であることに留意。
posted by ZUKUNASHI at 12:09| Comment(0) | 原発事故健康被害
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