これで福島第一原発事故後の私の累積放射線量を推計してみた。
まず、環境放射線データベースから、新宿、市原など2011/3/11以前から設置されていたMPの測定値を取り出す。
次の図は、新宿、市原のほかに、柏と市川の日平均線量率の推移を示したもの。新宿は、2013/7/24をはさんでMPの設置場所が変更になり、移転後の線量率水準が低くなっている。

新宿の移転前10日間と移転後10日間の平均値の比で移転後の線量率を修正する。柏と市川のデータは、2012/4以降しかなく、2011/3までさかのぼっての推計には使えない。

新宿も、市原も最寄のMPではないので、二つの平均値を使用することにする。

2014/4/30現在の二つのMPの日平均値の平均38.47nGy/hと個人用線量計で測った累積線量の時間当たり平均値0.115μSv/hが見合うと仮定し、過去にさかのぼって、個人用線量計累積線量の時間当たり平均値を二つのMPの日平均値の平均で膨らまして2011/3/11からの累積値を求める。

2014/4/30までの累積線量は、3.76mSvとなった。最初の1年間で1.43mSv、2年目が1.134mSv、3年目が1.056mSv。
私は、2011/3/15は昼頃に1時間ほど外出したほかは屋内にいたし、3月中は食料の買出しに行くのと少し遠くの風呂屋に車で出かけた以外はほとんど外出していない。
だが、濃厚汚染地帯であり、2011/4月から1年間、パートで屋外で仕事をしていたし、昼飯にパンを買って公園で食べたりしていたから、この間の内外の被曝はそれなりにある。
秋になって猛烈な歯痛に襲われて、かなり気をつけるようになり、警戒水準を少しずつ上げてきた。
これまでに経験した体調不良、例えば上の歯痛のほかに老眼の進行、めまいが加齢によるものか、被曝によるものか判断は困難だが、歯痛を除けば被曝症状だと強く疑われるものはまだ出ていない。
私に関して言えば、おそらく2011/3から1年間の累積線量は上の試算よりかなり大きいと思う。試算に用いた累積線量は屋内で測ったものだ。
しかし、外部被曝に関しては、2011年を除き、年間1mSvを大きく超えることはなかっただろうと思う。
私の外部被曝量から推定すれば、私の近所に住む知人などにそれほど健康被害が強く出ている例がないというのは整合的だ。もちろん、バセドウ病や橋本病が悪化した例はあるが、これは内部被曝だ。
残念ながら、最近に至って知人やその家族に糖尿病の悪化などの例も生じており、外部被曝の推定値だけでは理解しがたい例も出ている。
各地で上と同じように累積被曝量を計算してみなければ分からないが、茨城県下や関東の濃厚汚染地帯を除けば、それほど大きな値にはならないのではないかと思う。
関東での健康被害の多発は、やはり呼吸と飲食物による内部被曝が主原因だと確信する。