原発問題2014/5/21の記事「福島へボランティアに行って突然死!!『近所の学生15人うち、既に2人が原因不明で死亡』」に次の投稿が引用されている。
36. プッパ 2014年5月06日 09:39:32 : GZW7WE/aOiquI : x0yDfSl8cY
鼻血くらいは当然でしょう。
私の近所に住んでいる学生などは、
震災後一年たって福島県へ十日ほどボランティアへ行きましたが、
先月亡くなりました。死因は不明とのこと。
そのグループ、十五人のうち二人がすでに原因不明で亡くなられています。
パニックが始まるまであと数年が残されるのみではないでしょうか。
・・・引用終わり・・・
この記事には、福島にボランティアに行った方の死亡事例が並んでいる。
なぜ汚染地に除染ボランティアに行くと亡くなる方が多いのだろう。
私は、次のような事情が影響しているのではないかと考えている。
1 除染ボランティアが滞在し、活動する場所は、放射性物質の降下が多く、空間線量率が高い。
2 除染ボランティアの放射性物質防御の装備が不備。防護服も着ず、簡易なマスクだけという場合も多い。本来はタイペックを着て、完全マスクをすべきところも多いはずだ。
3 食事などは、コンビニ弁当を自弁で購入することが多く、屋外で飲食することもあるだろう。
4 宿泊場所は、清掃が行き届き、線量率も低く、外気の取り入れもフィルターなどで浄化されているところばかりではない。
5 除染ボランティア先の作業現場と宿泊場所との往復時には、屋外で待機したりする時間も長いだろうから、実作業時間以外でも外部被曝に加え、内部被曝もありうる。
医師がボランティアで汚染地に行く場合と比較して考えてみよう。目的地では送迎があるか、タクシーを利用するだろう。診察施設は清掃が行き届き、宿泊場所もそれなりの施設だろう。食事も選択の余地が多いだろう。空間線量率が低ければ外部被曝は少なく、外気を吸う時間が少なければ、吸気内部被曝も当然少なくなる。
出張で会社などを訪ねる場合も、医師のボランティアの場合と同様にリスク回避が図りうるだろう。
しかし、除染ボランティアの場合は、移動にその都度タクシーを使っているとは思えないし、そもそも汚染の強い空間線量率の高い所に入るのが目的だ。屋外にいる時間が長ければ、そしてマスクなどの装備が不備であれば、内部被曝も多くなる。
関東の汚染地域では、防護不十分のまま自宅の屋根や庭の除染をした方に体調異変や悪化が出ている例がある。作業後、すぐに風呂に入れるし、外回りの汚染に気を使うくらいだから、自宅屋内は掃除が行き届き、食事に汚染食材を使わないようそれなりに気をつけているだろう。
慣れない場所、休憩や宿泊の設備が不備な場所での除染活動は、いかに被曝回避面での条件が悪いか容易に分かる。
除染活動は危険だし、効果も乏しい。行くなら自前で調達したガスマスクを含めた完全装備で! タイペックは当然毎日交換、靴、衣類は帰路現地出発時に着替えて汚染したものは廃棄。それくらいのことが出来ないなら、除染ボランティアには行くべきでない。
(初出 2014/5/22 コメント追加 6/19)
2014年06月19日
除染ボランティアに行くと死ぬ人が多いのはなぜか
posted by ZUKUNASHI at 14:18| Comment(3)
| 原発事故健康被害
ボランティア活動で亡くなられた方の情報の信憑性はどの程度ですか?
地元も楽観主義に徹する以外無い状況です。
風評被害も避けて行きたいところですが、真実は当然知る権利もあります。
情報が錯綜しております。
何か出処が明白な情報等有ればお知らせ下さい。
ボランティア活動で亡くなられた方の情報で私の知るものは、冒頭に掲げた記事に含まれています。
情報源はツイートやブログ記事で、私がツイート主などに確認したりはしていません。その意味では、これらの情報の信憑性に絶対の自信を持っているわけではありません。
ですが、「おやじが次々死んでいく怖すぎる現実」に記録した次の4件は、新聞が報じています。公的な除染事業従事者の放射能防護の対策は、ボランティアのそれよりも格段に充実しているはずと思います。それでも、これだけ事例があります。
「2011/12/12 伊達市で日本原子力研究開発機構が実施中の除染モデル事業に従事していた建設会社の男性作業員(60)が 死亡。」
「2012/1/17 福島県広野町周辺で日本原子力研究開発機構が実施している除染モデル事業で働いていた男性(59)が作業中に死亡。」
「東北大学教授加速器放射線科学の山崎浩道氏(58)、脳内出血で死去。東日本大震災後、丸森町で除染や手法の研究などにあたった。(朝日新聞2012/4/10)」
「2013/2/28午後4時15分ごろ福島県川内村下川内の国直轄除染現場で、木の片付け作業に当たっていたいわき市の男性(54)が突然倒れ、意識不明の状態で小野町の病院に搬送されたが、約2時間後に死亡が確認された。(福島民報2013/03/01 08:34) 」
石橋 三成氏(陰山建設工事部係長)2014/6/14ご逝去、33歳。ご自宅は本宮市。
陰山建設株式会社は、福島県郡山市に本社、田村市に営業所を置く。同社のサイトには、「平成25年6月10日から13日まで「郡山駅前 夜間除染作業」を行いました」とある。除染事業に積極的に取り組んでいると見られる。