初期被曝の推定資料: ずくなしの冷や水

2014年03月26日

初期被曝の推定資料

初期被曝の大きさを推定する方法はないかと模索していたが、うまい方法が見つからない。気象研究所のシミュレーションを使う方法では、濃度が分からない。

(独)日本原子力研究開発機構による「福島第一原子力発電所事故に伴うCs137の大気降下状況の試算 - 世界版SPEEDI(WSPEEDI)を用いたシミュレーション -」(2011/9/6)が現時点では一番使えそうだ。

この試算では、内陸部にプルームが飛んだ期間について、24時間ごとのセシウム137の降下沈着量を示す。

一方、気象研究所のシミュレーションは、重力や降水による沈着を考慮しない拡散だけの推定だから、相対濃度が表示下限以下になるまで表示され、地上に沈着したかどうかはまったく分からない。

このため、沈着しないで空中にとどまった放射性物質が降雨により沈着すると、気象研究所のシミュレーションでは何もプルームが飛んできていないのに、日本原子力研究開発機構のシミュレーションでは濃厚沈着が生ずることがある。

仙台市における3/15の沈着はこの理由によるものだ。「宮城県の健康被害は深刻なものになるだろう」に書いた私の推測は、間違っていなかったようだ。

















2011/3/12から4/1までの累積値。



posted by ZUKUNASHI at 22:59| Comment(0) | 福島原発事故
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