当局は、ストロンチウムの土壌濃度分布に関して外部委託調査をやっているようだが、古い報告書しか見当たらない。自治体の調査もサンプルが少なく、評価のしようがない。
龍ヶ崎市には、文部科学省の調査でストロンチウム90が15Bq/m2検出された地点がある。ストロンチウムとセシウムを同時に測定していないので、空中測定マップからその地点近傍のセシウム137の密度を推定すると平米1万ベクレル程度だろう。


セシウム137は、濃度100%のもの1μgで3,204,560Bq、1万ベクレルなら320分の1μg。
ストロンチウム90は、濃度100%のもの1μgで5,094,190Bq、15ベクレルなら339,612分の1μg。
放射線量ではなく量で比較すると、セシウム137はストロンチウム90のおおむね1,000倍、逆に言うとセシウム137に対するストロンチウム90の存在比は、0.001になる。
上の図の他の調査地点について見ると、つくばみらい市もセシウム137密度平米1万ベクレル程度と見られるからセシウム137に対するストロンチウム90の存在比は、0.001より大きいと見られる。
稲敷市と印西市はセシウム137密度平米1万ベクレル超と見られるが、稲敷市はストロンチウム90密度が高いので龍ヶ崎市と同程度の存在比、印西市はストロンチウム90の密度が低いので存在比は、0.001より小さいだろう。
文部科学省が2011/9/30に発表したところによると、セシウム137に対するストロンチウム90の存在比は、0.00016〜0.058(平均0.0026)とされており、上の事例での存在比は、いずれもこの範囲に含まれる。
平均で0.0026だから一般にはセシウム137の約400分の1のストロンチウムが存在している可能性が強いことになる。
前の記事に書いたが、歯の折損や骨折、白血病がストロンチウムを体内に取り込んだことに起因するものであれば、量が400分の1しかないのに、健康被害が大きい。
しかも、ストロンチウムが壊変してできたイットリウムは、腎臓、すい臓に悪影響を及ぼす。
2011/11/24の東京新聞は、住民グループが都内3箇所で採取した土壌のセシウムとストロンチウムの濃度を報じた。
新聞報道では、ストロンチウム、セシウムともに内訳が不明だが、仮にストロンチウムはすべてストロンチウム90、セシウムは半分がセシウム137と置いて、セシウム137に対するストロンチウム90の存在比を計算すると次のようになる。平均的な存在比だ。

これらのセシウム137に対するストロンチウム90の存在比は、都内における一例にしかすぎないが、土壌採取場所は、どこも2011/3/15と3/21のプルームによる放射性物質の降下沈着があったと見られるから、まったく代表性のない特異値とも言えない。
都内で栽培された野菜等を口にする機会は少ないが、吸気によりセシウムとともにストロンチウムも体内に取り込んでいる危険性もある。
食べて応援している人、「江戸前の食事」をしている人はさらにリスクが高い。「東京の汚染レベルでは、普通の生活で白血病の診断が出るくらいは、これから普通になるでしょう」と述べた医師がいかなる根拠をお持ちなのかは不明だが、その可能性は高いのではないか。
私設原子力情報室
再度、ストロンチウム90に警戒を ―
90Yはその性質を利用して、悪性リンパ腫の治療に使われますが、90Srが延々90Yを供給し続ける実態は恐ろしいものがあります。
これは確かに怖いというしかないですね。
生体内ではSrはCa同様に骨の構成にも利用され、その場合あまり代謝されないため、骨などで90Yに壊変する機会は多くなると思いますが、90Yに変化してからさらに生体内を移動するものかどうかはわかりません。
89Srは骨腫瘍の治療に適しているけど、90Srは長半減期かつ90Yのジェネレータにもなり危険だという認識です。
ちなみに、90Yを利用した内用RI治療もあります。ゼヴァリンといいます。使い方では有用ではあるんですけどね。