ヨウ素の表面沈着量推定図を見ると 初期被曝の大きいところほど突然死が多いように見える: ずくなしの冷や水

2013年12月24日

ヨウ素の表面沈着量推定図を見ると 初期被曝の大きいところほど突然死が多いように見える

2011/3、神奈川県の広い地域でベータ線込みの線量率ピークが5μSv/hに達していたの続き

神奈川県の広い地域でベータ線込みの線量率ピークが5μSv/hに達していたというのが私の見方だが、厚木基地の2011/3/21の線量率は次のようになっている。ガンマ線のみだ。


3/21の22時頃には0.6μSv/hを超えている。この時刻の横須賀のMPは0.17μSv/h程度だから厚木が特に高かったのか、あるいは横須賀のMPの表示値が特に低く表示されているのか、どちらかだ。

横須賀の3/15午前6時のピーク線量率は0.21μSv/h。上の比を使えば、厚木では0.74μSv/h程度と推定され、ベータ線込みの線量率が5μSv/hだったとすれば、ベータ線の量がガンマ線の6倍弱あったことになる。

そしてその主たる発生源は、ヨウ素であっただろうから、とてつもないヨウ素が気体と粒子状との双方で大気に混じっていたことになる。

プルーム襲来時の吸気による被曝は大きく、吸い込んだ放射性物質は肝臓を通らずにすぐ血液に入り込み体中に運ばれるというから、身体へのダメージは大きい。

次の図はヨウ素の沈着量を示すが、推計の際に気体状のヨウ素と粒子状のヨウ素を区別して扱っているかどうかは不明だ。私は、粒子状のヨウ素を吸い込んだ場合の体内取り込みが大きいのではないか、そのため沈着量の多いところほど、初期被曝か大きくなっているのではないかと疑っている。



この図で、茨城県が全体的に高いが、同県では津波被害も大きくなかったのに、2011/3の死亡数が例年を大きく上回る水準となったところが多い。

これは私の推定だが、強い内部被曝によって病気がちの人や体力の落ちた人が亡くなったのではなかろうか。

神奈川県では早い段階から体操教師などの突然死が伝えられた。神奈川県の住民は情報発信力が高いという面があるが、ベータ線込みの線量率ピークが5μSv/h程度で、その後も高い水準が続くと、内部被曝が進み、亡くなる方が出てくるのだろう。

手元の簡易線量計が1μSv/hを指したら、その場から走って逃げろと聞かされたことがある。

プルームが神奈川に到達する前に東京を通ったわけだが、都心部は高層ビルも多く、プルームの下部は障害物に当たり均一性を失っただろう。また、東京都内への放射性物質の降下、沈着も複雑な形を取ったと見られる。東京では、市部の人口動態の悪化のほうが早かった。中でも山間部だ。

濃厚汚染地帯の東葛飾は、この図で見るとヨウ素の表面沈着量は相対的に少ない。これは、3/15未明に北東からプルームが流れ込んだが、東の風に押されて朝には西に流されたこと、3/21のプルーム襲来時には降雨によりこの地域に到達する前に微粒子状のヨウ素が少なからず溶脱する現象が起きていたためのようだ。

その結果、福島第一原発事故直後の葉物野菜からは、むしろ太平洋に近い地域で高いヨウ素汚染が検出されている。

静岡大学の研究チームが静岡市周辺の汚染状況を調べているが、3/21の気流にはセシウムが少なく、微粒子状の放射性物質は途中の雨で洗い落とされ、気体の放射性物質の影響が大きかったとされている。

そのような現象が生じたためだろう、東葛飾からの突然死などの情報は神奈川などよりも遅れて出始めた。

しかし、東葛飾の子どもの甲状腺異常はやはり多いとされており、健康被害が出ないほどにヨウ素が薄かったということではない。

いろいろな情報を総合すると、次のことが言えるのではないか。

@ 2011/3のヨウ素沈着量の多いところでは、早い段階で亡くなる人が出ており、吸気による内部被曝が大きな要因となっていると見られる。

A このため、短期間では亡くなる人が増えなかった地域でも、吸気による内部被曝が大きければ、少し時間を置いた突然死や甲状腺異常が生ずる。

B ヨウ素沈着量が相対的に少ないところでも、セシウム沈着量の多いところでは、セシウムの吸気による内部被曝が大きいと見られ、やはり突然死をはじめとする健康被害が生じている。

茨城県の南部は、最近、人口動態が急速に悪化しているが、これらの地域はヨウ素、セシウムともに沈着量が多いところであり、子どもの白血病発症が多いとの情報もある。

C セシウム沈着量の多いところでは、食品による放射性物質の経口摂取が続く恐れがあり、さらに時間を置いて健康被害が顕在化する。群馬県の一部地域や千葉県の東北部がその段階に達したと見られる。

D ヨウ素沈着量が相対的に少ないところ、セシウム沈着量が相対的に少ないところでも、関東圏の住人は、ヨウ素などによる初期被曝を免れることはできなかっただろう。

初期被曝から3年近く経過することになるが、関東の特に汚染地帯に住んでいなくても、甲状腺異常が見つかる方が多い。これはツイートなどの事例情報を眺めた印象にすぎないが、私のこれまでの経験からツイートは最も早く変化を反映する。

E 被曝、特に初期被曝が大きければ大きいほど、健康被害の発症までの時間が短くなるし、追加的な経口摂取があれば発症はさらに早い。

特に甲状腺異常は、被曝に応じて非確率的に生ずるとされている。白血病やその他の重篤な病気については、確率的に発生する(かかるかかからないかは運もある)症状とされているが、被曝が増えれば確率は必ず高まると考えるべきだ。

F 2013/11月分の人口動態は、一部の都市の公表値から悪化を見込んでいたが、極端に悪化はしてはいないものの、まだ11月だというのに厳寒期並みの死亡数が出たりしている。

年末年始に不測の事態が起きないよう、気をつけよう。

(初出 2013-12-20「ヨウ素の表面沈着量推定図をよーく眺める」 題名変更、本文追記、修正 2013-12-24)
posted by ZUKUNASHI at 16:09| Comment(0) | 原発事故健康被害
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