ラドンは肺がんの原因になる 一方地震の前兆としてとらえる人も: ずくなしの冷や水

2013年12月20日

ラドンは肺がんの原因になる 一方地震の前兆としてとらえる人も

2013/12月に入って、東京都大田区六郷で観測されているラドン濃度が40Bq/m3前後で推移している。2013/8月ころに比べると約3倍程度だ。

どうも地殻の変動に伴って各地でラドン濃度が高まっているらしいのだが、詳しく観察していないので中期的にどう動いているのかはわからない。

ラドン濃度の変化は、地震前兆としても注目されるが、健康に支障をきたすリスクも指摘されている。肺がんの原因になるとの説が有力だ。

次の3枚の画像は、西日本の読者から寄せられた動画の一部を切り出したものだ。

1. 新品の紙マスクを遮蔽板なしでInspector+で測定。


2. 上のマスクを掃除機の筒先に装着し、2分間余運転後、直ちに測定。


3. 上のマスクを12時間同じ室内に放置した後測定。


撮影日は、2013/12中旬。

空間線量率を押し上げた物質が、何なのかは解明されていないが、私が推定するところではラドンとその娘核種だろう。

2013/8/15、長野県で降雨により空間線量率が急上昇したことがあった。このときに降雨の4日後に雨水を測定した方がおられ、次の結果になったと示されている。

測定日:2013.8.19 00:11
Cs-137 ND (<0.4Bq/kg)
Cs-134 ND (<0.3Bq/kg)
I-131 ND (<0.4Bq/kg)
Bi-214 (609keV) : 0.54 ± 0.27 [Bq/kg]

福島第一原発事故前だが、他の機関による雨水の測定で、鉛−214、ビスマス−214が検出されたこともある。

2013/8/15の夜の長野県中信地方の強雨時にはMPの空間線量率が0.1μSv/hも上昇している。ラドン系列の崩壊はベータ線を出すと理解されているが、私が調べたところでは、ガンマ線を出さないわけではない。そのためにガンマ線を測定するMPの値が上昇する。




さて、冒頭の画像に戻ると、掃除機で簡易エアサンプリングした結果で1.3μSv/hもの線量率の上昇があるのだから、相当な量の放射性物質が室内の大気に含まれているはずだが、簡易エアサンプリング前に測定した結果では0.083μSv/hだから特別に高いわけではない。この地域のMPの値は通常0.045μSv/h程度だ。

ただ、この地域からは、個人が街中で簡易測定器で測定した空間線量率が意外に高いとか、変動が大きいとかの情報が複数の方から寄せられている。

ラドンとその娘核種の崩壊は早いから、実態がつかみがたいという面が大きい。研究機関による調査もあるが断片的だ。

国立保健医療科学院屋内ラドン全国調査

沖縄県宮古島の大気中ラドン・トロン濃度

健康影響に関するまとまったものとしては、WHO 屋内ラドンハンドブック 公衆衛生的大局観やEPAの資料によるしかないだろうか。

米国はラドンガスについては、注意をしているようだ。「キャンプ・フォスター内の住宅で米環境保護庁が設定する指針値を上回る量の放射性物質ラドンが検出された件で米軍は指針値を超える値が検出された住宅の住人に対し、換気設備の導入や転居を提案している。」と琉球新報が伝えたことがある。

ラドン濃度が高い空気を吸うのが危険なことは間違いないところで対策が必要だが、私はもう一つ気になっていることがある。もし、各地のラドン濃度がこれまでになかったほど広範にかつ大幅に上昇しているのであれば、それこそ30m級の津波を伴うような破滅的な大地震の前兆ではないかとの疑問が頭をよぎる。

ある地震研究サイトの2013/12/19の記述によると、「沖縄本島大気中ラドン濃度観測点では、2013/12/16に、観測開始以来の最高値168ベクレル(2013/4/5)を更新し、175ベクレルを記録した。最近値:12/18夜間でも162ベクレルと非常に高い。観測期間13ヶ月」とある。

160ベクレル/m3は、大田区六郷で計測されている最近の値の約4倍。上にある画像のように屋内でも高い濃度が観測されているから、吸入による健康リスクと大きな地震リスクの両方に警戒が必要だ。

(初出 2013-12-15 10:59:12 追記 12/20)
posted by ZUKUNASHI at 10:59| Comment(1) | 原発事故健康被害
この記事へのコメント
こんにちは、ラドンらしき物を測定してわかったことです


これまでの計測や結果から、やはり放射性核種の測定は難しいと思いました
個人がガイガーカウンターで計測できるレベルの土地はかなり危険な土地で
旧ソビエト(チェルノブイリ)の人たちの話なんかが参考になるのかなと思います

旧ソビエト製(ロシアorウクライナ)ガイガーTerra(MKS-05)では0.3uSv/h
にアラーム初期値が設定されています (uはマイクロ)
なぜこの様な値なのか、最初よくわかりませんでした
(放射線管理区域が 0.6uSv/h である)

Terraは非汚染地区(福島由来の放射能汚染の少ない土地)では
ガイガーは0.1uSv/h 以下のことが多く
反応(音が鳴る又は0.2以上)することはありません、そこでInspectorを購入したのですが

Inspectorでも反応することはほとんどありませんでした
せいぜい 関東の食品で 一瞬0.2uSv/h が一回でたかでないかくらいでした
その後測定は朝1回程度になっていました(いつも異常なし)

ところが現在 西日本のとある場所でのラドン濃度が上昇していますが
それでも空間線量は0.1uSv/h とガイガーではほぼ反応しません

それが換気の悪い室内でさらにマスクに吸着して濃縮され、それで初めて反応します
しかしながらラドン等は(娘核種?) 1日たつと測定値がほぼ正常の値(0.1以下)になります

肺がんの約10%がこのラドン等で癌になるといわれています
アメリカではラドン規制が法令で定められています
室内は換気をすれば、ラドン核種等はうすまります、(コンクリート建築にたまる)

原発の場合、アルファ、ベーター、ガンマ核種が たくさんでます
個人レベルでの測定は普通 ガイガーカウンターになります
そのときにガンマ核種が測定のキーになるのでしょうが

実際にはアルファ、ベーター核種からも放射線がでており
距離が近ければすべての放射線を受けることとなります

目に見えないほこりレベルの放射線を出す物質が 皮膚にこびりつき
そのため除染として大量の水で洗い落とすのでしょう

そこでTerraの0.3uSv/h の話ですけど、つまり
ガンマ核種を測定できる機種でこのくらいの値がでる場所というのは
その他の核種が地面、地表、埃にまみれて、空気中にまっているかもしれないという
危険な場所であるかもしれないと いうことなのだと思われます。

空間線量がこのくらいということは、これ以上の核種が近くにあるかもしれない
そこにあるものすべてが危険ですよとつたえているのでしょう

汚染地区にてそこに何があるのかわからないなりに危険を察知する簡易な方法
なのでしょう。(スクリーニング)

ふくしまあうと &#8207;@bukoneko100氏の2013/7/20のツイート
「福島県郡山市に一週間の予定で交流にやってきたロシアの子どもたち」
「バスを降りようとしたら、持参した線量計の数値は、0.3μSv/h」
「こんなに危険な場所にはいられないとバスを降りずに翌日には帰還した」

https://twitter.com/bukoneko100/status/347799139494526976
http://inventsolitude.sblo.jp/article/71415765.html

廃村の基準、0.5マイクロシーベルト
http://www.kakehashi.or.jp/?p=4394

チェルノブイリでは0.412の村で子ども達の調子が悪くなり廃村になった。
事故後、0.28マイクロシーベルト以上の放射線量の村が全て廃村になっている

子供たちはたぶん線量計と知識をもっていない(ト ップ バリューの米とくらべても、、)約70ベクレルか?
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/7419319.html

http://portirland.blogspot.jp/2012/04/520kg.html
http://news020.blog13.fc2.com/blog-entry-3090.html
Posted by とおりすがり at 2013年12月28日 15:38
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