摂取する食品の汚染を1.1ベクレル/kg以下にすることは難しいことではない: ずくなしの冷や水

2013年11月25日

摂取する食品の汚染を1.1ベクレル/kg以下にすることは難しいことではない

IWJ Independent Web Journalの2013/11/21の記事によると、ウクライナからタチアナ・アンドロシェンコ氏が来日し、2013/11/21、衆議院第一議員会館で2012年の11月から2013年3月まで行なわれた低線量被曝に関する実証実験プロジェクトについて報告したとのことだ。

 このプロジェクトは、「食品と暮らしの安全基金」が資金を提供し、ウクライナのコヴァリン村の9家族を対象に、150日間の食事療法を行い、健康状態の経過を観察した。約5ヶ月間にわたるプロジェクト実施後、ほぼすべての子どもと大人の体調が改善したという。

住民が口にする食材を衛生研究所で検査したところ、5ー10ベクレル/kg程度と推定され、高い数値を示したのは、200ベクレルのキノコや8ベクレルの川魚のみだった。これらを食生活から取り除くことに加え、住民たちは150日間、より汚染の少ない肉や牛乳を摂取し続けた。

「食品と暮らしの安全基金」の小若順一代表は、1kgあたり1.1ベクレルという数値が、内部被曝による健康被害を及ぼす最低値であることを発見したという。

頭痛、発熱、鼻血に悩まされていた15才のナスチャさんは、幼少時代から心臓の痛みも訴えていたが、プロジェクト実施後、心臓の痛みは減り、鼻血も出なくなったという。

・・・引用終わり・・・

記事の中で、「小若氏は、内部被曝による健康被害のしきい値を突き止めるため・・」との記述があるが、私はこの表現は適切だとは思わない。被曝による健康被害にしきい値はない。鼻血から始まって甲状腺異常、心筋梗塞、がん発症に至るまで、被曝の程度に応じて症状は重くなり、深刻化する。

ただ、調査地域の住民は、心臓の痛みを訴えるなど潜在的には健康被害が大きいようだから、食材の汚染を1.1ベクレル/kgに抑えたら症状が改善したという点では重要な意味がある。

日本では食材の選択の幅が広いから、食材の平均汚染濃度を1.1ベクレル/kgに収めることはそれほど難しくないと考える。次の表は、初出が2年前だがようやく出番が来た。

関連記事:経口摂取のセシウムは月を追って増加中

強い汚染がありうるもの、比較的汚染があるものを中心にセシウム濃度を大きめに設定して試算すると、一日平均2kgの飲食料品の摂取でセシウムが2.46ベクレル、kg当りでは1.23ベクレルとなる。

この設例は、かなり気をつけている人の例だ。食べて応援、水産物は怖くない、肉は和牛でなければ嫌、日本茶大好き、秋にはキノコを食べなければ・・・という人は、この何倍ものセシウムを体内に取り入れているだろう。だから、突然死やいろいろな身体症状が出ているわけだ。

前から書いているが、飲食料品による内部被爆回避は、一に産地、二に品目。日本の基準値100ベクレル/kgがいかに危険かを教えてくれただけでも、このプロジェクトは大きな意味がある。

自分で試算してみたい場合は、次のセミコロンで始まり終わる部分をテキスト文書で保存して表計算ソフトで読み込めばよい。区切り文字としてセミコロンを指定する。

;;;;;;;;;
類別・品目別;;;kg/人;kg/日人;ベクレル/kg;ベクレル;;;
穀類;;;91.6;0.251;;;;;
;;米;58.5;0.160;4;0.64;;;
;;小麦;31.8;0.087;1;0.09;;;
いも類;;;18.4;0.050;;;;;
;;かんしょ;4.4;0.012;4;0.05;;;
;;ばれいしょ;14;0.038;2;0.08;;;
でんぷん;;;16.4;0.045;0.01;0.00;;;
豆類;;;8.6;0.024;1;0.02;;;
;;大豆;6.5;0.018;1;;;;
野菜;;;91.7;0.251;2;0.50;;;
果実;;;39.3;0.108;2;0.22;;;
;;みかん;5;0.014;;;;;
;;りんご;8.7;0.024;;;;;
肉類;;;28.6;0.078;;;;;
;;牛肉;5.9;0.016;4;0.06;;;
;;豚肉;11.5;0.032;2;0.06;;;
;;鶏肉;11;0.030;1;0.03;;;
鶏卵;;;16.5;0.045;0.5;0.02;;;
牛乳・乳製品;;;84.8;0.232;1;0.23;;;
魚介類;;;30;0.082;3;0.25;;;
海藻類;;;1;0.003;1;0.00;;;
砂糖類;;;19.3;0.053;0.01;0.00;;;
油脂類;;;13.1;0.036;0.01;0.00;;;
;;植物油脂;12.3;0.034;;;;;
;;動物油脂;0.8;0.002;;;;;
みそ;;;3.5;0.010;0.1;0.00;;;
しょうゆ;;;6.6;0.018;0.1;0.00;;;
その他食料;;;4.6;0.013;15;0.19;;;
;;きのこ類;3.4;0.009;15;;;;
水;;;;0.500;0.01;0.01;;;
各種飲料;;日本茶など;;0.200;0.02;0.00;;;
合計;;;;1.999;1.230202879;2.46;;;
主要品目計;;;;;;2.09;;;
;;;;;;;;;

計算式は入っていないので各自入力を。

・・・・・

2013/11/24の福島の新聞に次のような記述がある。

「1キロ当たり200ベクレルの放射性セシウムを含むキノコを100グラム、・・・1年間、毎日食べ続けたとしても被ばく線量は100マイクロシーベルト、つまり0・1ミリシーベルト程度ということになります。」

200ベクレル/kgのきのこを毎日100g食べれば、毎日20ベクレルを体内に取り込む。上の設例できのこをこれに置き換えれば他の食品に含まれるセシウムと合わせて一日22ベクレルも摂ってしまう。外部被曝と内部被曝の違いを無視し、シーベルト換算してしまうトリックが使われる好例だ。

新聞や御用学者のこのようなごまかしを信じていたら命がいくつあっても足らない。
posted by ZUKUNASHI at 13:17| Comment(0) | 原発事故健康被害
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