福島第一原発構内は今も2011/3/15の関東と変わらない大気中放射能濃度: ずくなしの冷や水

2013年08月13日

福島第一原発構内は今も2011/3/15の関東と変わらない大気中放射能濃度

東電2013/8/12発表の「福島第一原子力発電所 免震重要棟前に設置されたダストモニタの警報発生について(再訂正版)」によると、

免震重要棟前 ダストサンプリング結果
13時05分〜25分頃:1.4×10^-5Bq/cm^3
14時10分〜30分頃:1.2×10^-5Bq/cm^3 とされている。

立方メートル当りに直すと
14Bq/m^3と12Bq/m^3 になる。この数値は、ガンマ線とベータ線の合計のようだ。

東電がミストに使った水の分析結果では、ガンマ線、ベータ線ともにNDとなっており、ダストサンプラーがキャッチしたのは、ミストとして放出されたものではないようだ。

これだけの放射性物質濃度は、福島第一原発事故直後の関東での濃度と比較してどうなのだろう。

次の図はしばしば引用しているが、今回もこれしかない。


CTBT高崎観測所は、この表にあるすべての核種合計で76.47Bq/立方メートル、日本分析センターが 35.5 Bq/立方メートル、気象研究所が258 Bq/立方メートル。14 Bq/立方メートルは、これらと比較してそれほど微量とは言えないだろう。

2013/8/12、福島第一原発では特に異常な事象はなかったという。それでも(というか、私は何か起きているはずだと思うが)これだけ放射性物質を含んだ大気が流れてきているということは、それが日常的な現象だということだ。ダストサンプラーにつかまるかどうかはその時の気流の流れ方次第。少し上空を流れればキャッチはされない。

そして、少し上空を流れたものは、さらに上空に舞い上がるか、100km、200km飛んだ後にふわりと私たちの街や家に舞い降りる。

私の自宅での測定値もそうだが、他の方が測られた結果でも、ときどきふうっと上昇することがあるのは、そんな流れ方をしているからだろう。

そして、時に激しい雨があるとまとまって落ちてくる。自衛隊は、北朝鮮の核実験強行の情報があるときは、高層の空気をサンプリングして韓国や日本の原発起源と見られるキセノンを検出したりしているが、定期的に高層空気のサンプリングを行いその分析結果を示して欲しいものだし、SPEEDIはもっと広域の予想を出して欲しい。

日本気象庁は、予想は苦手らしくもっぱら観測値の整理に忙しいらしい。気象統計が整備されて助かるが、予想はスイスの気象台頼りというのも情けない話だ。
posted by ZUKUNASHI at 20:10| Comment(0) | 福島原発事故
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