よりもよって花火大会の日にミニプルーム: ずくなしの冷や水

2013年07月28日

よりもよって花火大会の日にミニプルーム

このところ自宅の空間線量率が不安定なので、空間線量率の監視を強めている。2013/7/27も朝から各地でピークをつけていた。

放射線を空から放つ特製六尺玉の提供事業所は、福島第一原発と柏崎刈羽原発。周到に準備をしていたようだ。

2013/7/27の気流予想図。日本には気流予測の能力のある機関がないようなので、いつもスイスの気象台のお世話になっている。とても変わった複雑な気流の流れだ。福島第一原発から風船を飛ばすと、宮城・岩手・秋田・青森を経て日本海に抜けるという予想だ。



7/27は、一日めまぐるしく各地で空間線量率が変動した。二つ下の図は、東日本の各地のピーク時を拾ったもの。山形県下のピークが入り込んでおり、この辺で気流が停滞したらしい。

東北の空間線量率上昇幅は、おおむね0.02μSv/h。一方、新潟、長野、群馬は上昇幅が大きいところでは0.05μSv/hに近くなっているところもあり、玉の提供事業所が違うと推測される。

次は長野県飯山市の2013/7/27 13:00から20:00までの空間線量率の推移。とてもきれいな形をしており、プルームがあまり乱れないで到達していることをうかがわせる。



長野県は7/27に測定機器のある施設で一時停電があり、全国サムネイルのデータに欠落が生じた。だが、規制委員会のデータには欠落がないからそれで見ると、長野県北部地方は空間線量率のピークが出来ているが、南部には見られず、プルームは北から来ていることが分かる。最初、長野のデータがなかったため上昇が顕著な群馬県にどこを経由してプルームが到来したのか分からなかった。



長野、群馬を襲ったプルームは柏崎刈羽が起源だ。同事業所は周辺自治体に配慮して南東の風の時に放射性物質の放出を始めたらしい。そのため発電所の東側にあるMPでは7/27の夕刻まで空間線量率の上昇が見られなかった。ところが、佐渡島の一つだけあるMPが早朝にプルームをキャッチし、午前6時にピークをつけている。その後は風向きが変わったのだろう。いったん北西に向かったプルームとその後に放出された放射性物質が、午後になって内陸に向かった。上越市、長野県北部、群馬県、栃木県、さらには茨城県西部、埼玉県へと流れ、花火大会が降雨で中止された直後には、東京都、千葉県に到達している。

花火見物に行って雨に打たれた人は、被曝を免れなかっただろう。軽井沢に避暑に行っている友人も向こうで被曝した。軽井沢のピーク線量率は0.065μSv/h、0.02μSv/h上がっただけだからたいしたことはない。

私は、北関東での空間線量率上昇は把握していたが、東京まで0.04μSv/hも上がるとは予想できなかった。そもそも、プルームがどこから群馬に入ったかを調べるのに手間取った。

警告できなかったという点で本日も苦い思いが残るが、貴重な知見も得た。
柏崎刈羽原発が再稼動し、そこでシビアアクシデントが起きると、三国峠が間にあっても東京までプルームが襲う。西風の強い冬季は柏崎発のプルームが関東平野を総なめするだろう。

関東がプルームの直撃を受ける原発は、福島第一原発、第二原発に加えて、浜岡、そして柏崎刈羽があることが確定だ。長野県北部が柏崎刈和の影響で死亡率が高くなっているとの私の観察の裏づけも得られた。

・・・・・

読売新聞 7月27日(土)22時12分配信
東京消防庁などに入った連絡によると、人気アイドルグループ「NEWS」のコンサートが開かれていた秩父宮ラグビー場(東京都港区)で、27日午後8時半過ぎから来場者らが相次いで体調不良を訴え、女性75人が手当てを受け、うち19人が病院に搬送された。
コンサートは午後7時半頃、豪雨のため途中で中止になった。多くの人に、雨による低体温症や過呼吸の症状がみられたという。
・・・現場にいた人の話では、吐血した人もいたという。19人が病院に搬送。

エッカァ@7/24TDC ‏@Ekkaaaaa52氏の2013/7/27のツイート
雷と花火の奇跡コラボwwwまじ越谷エキセントリック
・・・放射性物質も?

むぎ君 ‏@kohejamira2氏の2013/7/27のツイート
綾瀬駅前。雨上がり…何でだ?0.30

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2013/7/28追記


posted by ZUKUNASHI at 10:26| Comment(2) | 福島原発事故
この記事へのコメント
神奈川では27日午後11時前後に海老名と小田原で大きく線量が上昇しています。
県内のほかの地域では線量が上がっているものの振り幅は小さめでした。
川崎などの県東より県央が高く出たので珍しいと思いコメントしました。
東京でも足立区と調布市の上昇が大きく、大田区
新宿区などの振り幅は小さいです。
雨でまだらにフォールアウトしたのでしょうか。
3号機から湯気が出てる状態で危険を感じます。
Posted by ゆう at 2013年07月28日 02:50
確かに海老名と小田原の上昇が大きいですね。教示いただいたデータも含めて別の記事で整理してみました。気流の動きが複雑で酩酊運転のようです。降雨による沈着もあると思います。
Posted by ずくなし at 2013年07月28日 10:21
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