放射性物質は気体、微粒子、粒子、そして破片で飛んで落ちた 1: ずくなしの冷や水

2013年07月09日

放射性物質は気体、微粒子、粒子、そして破片で飛んで落ちた 1

米国が日本国内で行った土壌調査は、類のない大規模なものだ。このデータをどう読むか、試行錯誤を続けてきたが、ようやく成果を見た。

簡単に言うと
@ 楢葉町大字山田岡は、浪江町大字赤宇木字清水より汚染が強い。
A 埼玉県熊谷市原島のストロンチウム89は、那須塩原市鍋掛や浪江町大字赤宇木字清水より検出値が高い
B ほとんどすべての核種について、東日本全体を俯瞰すれば、福島第一原発に近いほどより高い値が検出される傾向が見られる。
C 検出値に福島第一原発からの距離に比例しない高い値が見られるのは、すべての放射性物質が均一な微粒子になって飛んできたわけではなく、放出当初からあるいは飛来途中で微粒子が集まったかたまりになっていたものもあると見ざるをえない。
などだ。

核種ごとの検出値の分布。今回の集計は、標本ごとに個別に扱い、単位をuCi/gからBq/kgに変換した。表をクリックすると大きな表が別画面で表示される。

お断り:地名は、原データに付された緯度経度からネット上で提供されているサービスを用いて一括変換している。このため、特に都市部については正確な地名が表示されず近傍の地名が表示されているものがあるのでご了承の上ご覧いただきたい。

まずヨウ素131。楢葉町大字山田岡字小堤の検出値が突出している。そして、福島市飯坂町平野字平田、いわき市泉町滝尻字橋本、その後に浪江町大字赤宇木字清水が続く。新宿区市谷船河原町、横須賀市稲岡町、横浜市中区滝之上も上位に来ていることに注目。



セシウム137。上位の顔ぶれはヨウ素131と似ているが、郡山市三穂田町下守屋が上位に来ている。新宿区市谷船河原町は、ここでも上位だ。つまり、ヨウ素やセシウムの沈着量に関しては、東京や神奈川は決して低くはないということを再認識しておこう。



セシウム134。137とほぼ同様な傾向。



大気圏核実験のせいにされたり、見えません(不検出)で片付けられたストロンチウム89。だが、この表を見れば、福島第一原発が起源であることは明らかだ。そして、熊谷市原島の高い検出値を見ると、ストロンチウムは微粒子がある程度集まった形で飛んできているとの疑いを抱く。神奈川県下などでところにより高い検出値が出ているのは同じ理由によるのだろう。このようなストロンチウムのホットスポットが身近にある恐れは高い。



次はウラン。これも福島第一原発が起源だ。



バリウム140、これについては、楢葉町は上位に1箇所だけ出てくるだけで飛び方が違っていることを示す。



大熊町や双葉町の土壌を同様に調べれば、驚倒するような数値が出てくるはずだ。Jビレッジの近くまでしかアクセスできなかったということではなかろうか。楢葉町でこれだけ汚染されていれば、大熊町の鈴木建築前で発見された方の死因はもう明らかだろう。大熊町は、福島第二原発より北で第一原発にさらに近い。



追記予定
posted by ZUKUNASHI at 17:38| Comment(0) | 福島原発事故
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。