首都圏人口増加都市が自然減に転落する日: ずくなしの冷や水

2013年03月31日

首都圏人口増加都市が自然減に転落する日

東北、関東、甲信越、東海の121の小選挙区のうち、出生死亡比率が1以上、つまり人口自然増の地域は、2010年で47、2012年で44ある。だが、出生死亡比率の悪化によって、これらの地域は次々に人口自然減の地域に変わっていく。

次の図は、121小選挙区について、2010年の出生死亡比率とこの2年間の出生死亡比率の変化差を見たものだ。青い線が2010年の出生死亡比率、赤い線がその2012年との差だ。出生死亡比率の高い地域で変化差が大きいことが分かる。なお、その下の図は、赤い線が出生死亡比率のこの2年間の変化率を示す。

人口増加地域で出生死亡比率の変化率が特に大きいということではなさそうだが、変化差を見ると、人口増加地域で出生死亡比率が大きく悪化していることが分かる。



これは、被曝による健康被害として、現在のところは出生数の減少が先行している影響が大きいと考えられる。

この傾向がこの先も持続するとしたら、地域の人口自然増はますすま悪化し、今自然増の地域も早晩自然減に転落することになる。私は、出生死亡比率の悪化は、この先10年、20年と継続する、しかも時間の経過とともに累進すると考えているが、とりあえず、この2年間のトレントが継続すると仮定しよう。

次の表は、2010年の人口自然増の地域47から東京20区、東京3区を除いた45地域について、2010年時点の出生死亡比率とこの2年間の出生死亡比率の低下分を実数で示したものだ。

例えば千葉8区、柏市は、2010年の出生死亡比率が1.23だったが、この2年間の出生死亡比率の低下が0.2、1年当たり0.1だから2.3年で出生死亡比率がほぼ1になる計算だ。現に2012年の出生死亡比率は、1.04になっており、2013年には人口自然減都市になると見込まれる。

表の右端の所要年数は、この考え方で計算した人口自然減になるまでの2010年を起算年とした年数であり、2年とある小選挙区は、すでに自然減に転落している。


もちろん、人口が自然減になったからといってただちに行政や地域経済に大きな影響を及ぼすことはないが、この傾向が長く続きうると考えれば、例えば不動産賃貸業にとっては深刻な問題だろう。

人口自然増の地域は、宅地開発が進んだりして若い世代の人口流入を伴っている。赤ちゃんが少なくなった後には、チェルノブイリの教訓によれば死亡数が増える。関東全体で人口の伸びが鈍化すれば、人口流入地域の流入の勢いは衰え、不動産需要は鈍ることは間違いない。

千葉県柏市では、つくばエクスプレスの沿線で住宅開発が盛んだというが、完成時の需要は大丈夫だろうか。

一方、すでに自然減が大きい地域は、自治体が積極的に被曝防止のための働きかけをしないと、自治体が消滅してしまうことになりかねない。福島2区は、あと8年もすれば赤ちゃんゼロになりかねない計算だ。自治体存続の基盤が揺らぐ中、住民の囲い込みはただちにやめるべきだ。



資料
@ 分析の視点とチェルノブイリの教訓
A 121小選挙区の出生死亡比率とその変化率一覧
B Aのマッピング結果
C 全国の県段階の出生死亡比率の変化率
D 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 福島・茨城・栃木
E 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 埼玉
F 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 神奈川
G 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 千葉
H 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 東京
I 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 秋田 山形 群馬
J 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 山梨 静岡
K 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 新潟 長野
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M すでに東日本は大変な事態が始まっている 都県別一覧
posted by ZUKUNASHI at 14:24| Comment(0) | 原発事故健康被害
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