すでに東日本は大変な事態が始まっている 1: ずくなしの冷や水

2013年03月29日

すでに東日本は大変な事態が始まっている 1

福島第一原発事故から丸2年が経過。私は、チェルノブイリ事故の後、欧州に滞在していた邦人の健康被害の例を知っている。内臓のがん、消化器系の損傷など。早い時期に亡くなった人もいた。

なんとか警告を発したいと努めてきたが、力が及ばすここまで来てしまった。すでに健康被害は顕在化している。疾病、罹患者の増加などは当局も医学団体も隠蔽しているし、統計調査の取り止めもできるし、公表数値の操作も容易だ。

だが、人口統計だけはそうはいかない。年齢別人口はすべての行政の基本だからこれを操作したら行政が大混乱する。補助金、交付金の算定もおかしくなる。人口統計の変化を追えば、必ず異変が現われるはずと確信してデータを蓄積してきたが、とうとう結果が出た。

福島県内をはじめ、初期の被爆が大きかったところ、放射性物質の沈着が多かったところほど、赤ちゃんが減り、死亡者が増えるというチェルノブイリの教訓そのとおりの結果が出てきている。

大事な区切りなので、今回は人口動態の悪化状況を詳しく掲載する。これまで蓄えてきた断片的な情報が、整合性をもって今回の結果と結びつく。

福島第一原発事故被害地域住民の内部被曝状況を測定することは困難だが、「出生死亡比率の変化率」のよしあしは、その内部被曝状況の度合いを反映すると見てよい。

すでに「出生死亡比率の変化率」の変化の度合いが大きく、死亡者が増えている、または赤ちゃんが減っているところでも、これで終わりではなく、これがスタートの号砲だと受け止めてほしい。

放射能内部被曝による疾病の発症には潜伏期間がある。今は、時限爆弾がチクタクと時を刻んでいる最中と心得て、内部被曝の回避に全力を上げるべき時だ。

集計方法の概要

小選挙区ごとに2010/3から2011/2、2011/3から2012/2、2012/3から2013/2の出生数と死亡数それぞれの合計を求め、出生数を死亡数で割った値(出生死亡比率)の変化率が「出生死亡比率の変化率」。ここでは、2010/3から2011/2と2012/3から2013/2の出生死亡比率を用いて計算した値。

「出生死亡比率」が1なら出生数と死亡数がバランスし、自然増減ゼロ状態。1より大きければ自然増、1より小さければ自然減、つまり死亡が出生より多い。

そして「出生死亡比率の変化率」の値が小さいほど「出生死亡比率」が時間の経過とともに悪化、低下していることを示し、死亡数増または出生数減、あるいはその両方が起きていることを示す。町田市と柏市に注目して欲しい。首都圏でも福島県に並ぶ健康被害が出うることを示している。

集計結果の例

郡山市など:出生死亡比率の変化率 0.779

福島第一原発事故前の1年間には、死者100人に対して赤ちゃん96人だったが、事故後の2年目には死者100人に対して赤ちゃん75人になった。過疎地ではもともとこの割合が低いので、この割合の変化率で比較している。福島は人口流出も大きく、その影響も含まれる。

福島市など:出生死亡比率の変化率 0.812

町田市など:出生死亡比率の変化率 0.839

柏市など:出生死亡比率の変化率 0.839

会津地方:出生死亡比率の変化率 0.846

大和市など:出生死亡比率の変化率 0.856

上田市など:出生死亡比率の変化率 0.859

渋川市など:出生死亡比率の変化率 0.866


茨城県と都下多摩市部の数値悪化が目立つ。ウクライナで見られたように、まず出生数が減り、そして死亡数が著増する。

ウクライナの全人口の推移

ウクライナ北部地域の罹病率の推移


放射能による健康被害は必ず出る。しかも想像を超えるほどの規模になる。今は出生数の減の段階、赤ちゃんが少なくなっている段階では住民は気がつかない。しかし、死亡者急増の段階になっておののいても手遅れだ。被曝の治療手段はない。被曝を回避する努力しか対策はない。


極めて遺憾なことに、当局とマスコミが放射能による健康被害を隠蔽し、警告を発しないため、東日本住民のセシウム経口摂取抑制努力が働いているようには見えない。

セシウム134が2年経過して半分近くになっていることが濃度低下の主因。このままでは、内部被爆が進み、大変なことになる。

資料
@ 分析の視点とチェルノブイリの教訓・・・この記事
A 121小選挙区の出生死亡比率とその変化率一覧
B Aのマッピング結果
C 全国の県段階の出生死亡比率の変化率
D 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 福島・茨城・栃木
E 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 埼玉
F 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 神奈川
G 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 千葉
H 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 東京
I 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 秋田 山形 群馬
J 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 山梨 静岡
K 小選挙区ごとの出生数と死亡数の動き 新潟 長野
L 首都圏人口増加都市が自然減に転落する日
M すでに東日本は大変な事態が始まっている 都県別一覧
posted by ZUKUNASHI at 12:13| Comment(4) | 原発事故健康被害
この記事へのコメント
いつも読ませていただいています。
私も人口動態をチェックしているのですが、今回発表された東京都の人口を見ると、自然動態の死亡数、出生数に不審な点がありました。
全ての区市町村において死亡数が昨年の1.08倍、出生数が1.06倍となっています。
一見ちゃんとした統計のようですが、エクセルでざっくり偽装したもののようです。
人口動態を偽装しなければならないところまで来ているのでしょうか。
気になります。
参考になれば幸いです。
Posted by はむらっこ at 2013年03月28日 16:58
ご指摘の意味がよく理解できません。「死亡数が昨年の1.08倍」というのは、昨年の2月に比べた今年の2月の死亡数が1.08倍ということでしょうか?
手元のデータを見ましたが、前年同月比では伸び率はみなばらばらです。
ちなみに羽村市の2012/1以降の死亡数は、53、36、37、31、29、38、40、47、31、53、41、41、54、31ですから、2013/2は前年同月比では86%です。
Posted by ずくなし at 2013年03月28日 22:09
すみませんでした。
何度計算しても、そうなったので思い込んでしまっていました。
エクセルの不具合でした。
インストールし直したら正しい計算が出来ました。
お騒がせして申し訳ありませんでした。

確かに86%でした。
Posted by はむらっこ at 2013年03月30日 11:19
原因が分かってよかったですね。エクセルの不具合もありますし、都県が掲載している統計表のエクセルデータも数式のままになっていたり、文字列にスペースが紛れ込んでいたり、取り込むときに精査が必要です。ソートしても市町村別にうまく並び替えられない場合もありますが、そんなときはページ全体を別のぺージに「値だけ」コピーすると、隠れていた余計な情報が消えて並び替えが可能になることもあります。データの収集と蓄積が一番の難関であり手間がかかりますが、トラブルを一つ一つ克服してスキル上達を目指しましょう。
Posted by ずくなし at 2013年03月30日 11:37
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