プルームが流れてきたら走って逃げられるか: ずくなしの冷や水

2013年03月16日

プルームが流れてきたら走って逃げられるか

核燃料サイクル工学研究所の空間線量率の測定結果は、比較的狭い範囲に置かれたMPの測定値がそれぞれにかなり異なる値を示しているという点で興味深い。プルームの幅はどれくらいなのか、見当がつくだろうか。

2011/3/14 12時から3/1624時までのMPの線量率の推移。測定場所は13箇所ある。

各測定ポイントともに8時台にピークを記録し、より短い時間の測定値は5マイクロシーベルトを超えたという。ピーク時の測定値は4.8マイクロから2.8マイクロまで大きな差がある。

測定ポイントの配置。距離は、別画面を参照。大きな円が半径2km、小さな円が1km。

測定ポイントを西から順に並べ、7時台、8時台、9時台の測定値を棒グラフで示す。西にあるポイントは低く、東の海に近いポイント、そしてプルームの流れてきた北側にあるポイントの値が高い。P2、P3、P7が高いから東側に濃い部分が流れてきたことが分かるが、さらに東に行けばもっと高かったのかもしれない。

より広い範囲で見てみると、上のポイントより北に配置されたポイントは、7時台にピーク放射性物質をつけ、最高が3.5マイクロシーベルト程度となっている。舟石川のポイント(同じ名のMPが2箇所あるようだ)で値が低くなっているからやはり海に近いところに濃いプルームが通ったことが分かる。

同じ時刻で見れば、2kmほど離れれば、線量率は半分になっているからプルームが迫ってきたときに逃げれば、車であればなんとか低いところに逃げられるかもしれない。

プルームから逃れようとするときは、風下に逃げても無駄だ。下手をすると、逃げている間中同じプルームの中を走り続けることだってある。気流の流れと直角に逃げろといわれるが、上の例で横に逃げれば、確かに濃いプルームを吸わないで済むことができたかもしれない。

しかし、気流は刻々と変わる。24時間逃げ回るわけには行かないのだから、早く、気密性の高い建物の中に逃げ込んでじっとしているのがよい。

仮にシミュレーションによる予測が発表されたとしても、実際の地表の放射性物質濃度を判断するのは難しい。次は気象研究所の3/15、10時時点のプルームの流れの予想図だが、これを見てどっちに逃げたら良いか判断がづくだろうか。

南に逃げたほうが良いように見えるが、別の機関がヨウ素の地上濃度を予測した結果は次の図だ。南に逃げたらずーっと、濃いヨウ素を吸い続けたことになる。

このヨウ素地上濃度分布もどこまで正しいか分からないが、これまでの健康被害の出方からすると、2011/3/15 午前10時の時点での放射性物質の地表濃度は最後の図が適切だと思える。この図でひたちなか市のところを見ると、海側からちょうどプルームが上陸していることがわかる。

この後も気象研究所のシミュレーションのような形でプルームが流れたが、東海村での空間線量率はピークから急速に下がったから、起源である福島第一原発からの放出が少なかったということになろう。

走って逃げれるかという問いに対する答えは、明らかにNOだ。車で遠くまで出かけていた人は、車の中は外と変わらないからプルームを避けて逃げるということはありうると思う。そのときには、家でネットを見ている人にナビゲーターを頼まないといけないだろう。
posted by ZUKUNASHI at 00:54| Comment(0) | 原発事故健康被害
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