汚染状況の物差し: ずくなしの冷や水

2013年02月15日

汚染状況の物差し

左側から色分けは、文部科学省空中測定マップの階層区分に対応。
Bq/kg  土壌のセシウム濃度。通常表面から5cmの深さの土を採取して測定。
Bq/m^2  面積当りのセシウム濃度(密度)。土壌1Kg当りのセシウム濃度を65倍して換算。
μSv/h  空間線量率。文部科学省の委託事業で得られた回帰式を用いて面積当りのセシウム濃度を換算。値の低いところは、回帰式の当てはまりが悪い。この表のグレーのハッチ部分は掲げた数値に自然放射能を0.02から0.03μSv/h加える必要がある。
mSv/y  年間に換算した被曝量。ここでは屋内外の滞在時間による調整を行っていない。μSv/h×24×365÷1000で計算。

旧ソ連は、キュリー(Ci)を用いている。37,000Bq/m^2が1μCiに相当。チェルノブイリの長い影では、この水準を超える汚染地域では健康被害が生じているとしている。


15μCiを超える場所は、チェルノブイリ原発事故では強制避難区域。日本の専門家の中には、100mSvでも安全だと悪意に満ちたウソを言うものもいる。

徳田毅衆議院議員のブログに、南相馬市立総合病院及川副院長からの聞き取りとして、3月12日の一度目の水素爆発の際(15時36分頃1号機爆発)、2km離れた双葉町まで破片や小石が飛んできた。その爆発直後、原発の周辺から病院へ逃れてきた人々の放射線量を調べたところ、十数人の人が10万cpmを超えガイガーカウンターが振り切れていた、と書かれている。

上の表で40万Bq/m^2≒13,000cpmと記載してあるが、同じ土壌密度でも測定器によりcpmは異なる。だが、10万cpmがどれほど強い汚染かは分かる。バセドウ病治療のため放射性ヨウ素を呑んだ患者は、子供や愛玩動物を抱かないよう注意を受ける。
posted by ZUKUNASHI at 20:02| Comment(2) | 原発事故健康被害
この記事へのコメント
はじめまして。
この表は便利ですごいな〜と思ってるものですが質問があります。
「文部科学省の委託事業で得られた回帰式」 というのは何でしょうか?
「面積当りのセシウム濃度を換算」の際に使われているのは
ICRP Publication 72
原子力安全委員会
ECRR 2010 Recommendations
のどの基準でしょうか?
Posted by oldblue at 2013年06月05日 18:18
平成24年3月13日「東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故に伴い放出された放射性物質の分布状況等に関する調査研究結果の簡略版について」のp9。y = 276008x R^2= 0.7557
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2012/siryo11/siryo1.pdf
Posted by ずくなし at 2013年06月05日 19:09
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