個人ごとの初期被曝状況を推定する その1: ずくなしの冷や水

2012年12月11日

個人ごとの初期被曝状況を推定する その1

ネット上で伝えられた被曝に起因すると見られる健康被害は、初期のプルームによる内部被曝が大きな原因となっている場合が多いと私は判断しています。
そして、次のような傾向があります。

@ 同じ行動をとり同程度の内部被曝を受けたと見られる場合でも大人よりも幼い子供に深刻な障害が出ている。

A 福島県については私が収集した健康被害に関する事例の情報が少なく判断しがたいが、関東については2011/3/15に福島第一原発からのプルームが短時間で拡散しないまま襲来した地域ほど健康被害が強くなっている。

B プルーム襲来の際に屋外にいた場合に健康被害が強く出ている。屋内にとどまっていた場合は、健康被害の出方が少ない傾向がある。3/15に避難途中で近郊電車を利用していたケースで健康被害が見られる。

C 健康被害は人によりさまざまな症状を呈し、医師の診察を受けても被曝が原因とはされないケースがほとんど。

私の既往の考察例は、次のものがあります。

茨城県住民の健康被害は深刻 今後の発症に注意 避難が最良の薬

小岩近辺で2011年の春過ぎ食品販売業従事者が3人ほぼ同時に突然死との情報をどう受け止めるか

2011/3/15の避難がケースにより被爆を長引かせた可能性

次なるプルーム来襲時にはどうするか。車で逃げるのは考え物

2011/3/15午前4時台には東京新宿にプルーム第一波到達


けいとうさぎで見る千葉県の尿検査結果

上の記事にあるような手法、アプローチで個人ごとの初期プルームによる内部被曝の状況を推定したい場合は、次の資料を用いて行います。

T 気象研究所のヨウ素131の移流拡散状況シミュレーション結果
これは地表付近の濃度であり、単位は福島第一原発付近での濃度に対する比率(%)を示し、現実の濃度の絶対値を示すものではない。福島第一原発からの放出は一定と仮定している。その他の注意事項は、元サイト参照。


このシミュレーションはヨウ素131を対象にしたものであり、セシウムなどの大気中の挙動は異なると思われますが、これに代わるシミュレーションは見当たりません。ヨウ素、他の希ガス、セシウムなどが入り混じって飛んでいるとの理解で使います。

画像例は2011/3の「プルーム襲来とそれへの曝露状況推定の参考に」の記事にリンクしています。この記事に毎時のスクリーンショットがあります。

U 2011/3の関東地方プルーム往来推定チャート

私の作成した各地のピーク線量率を拾った資料です。これで、主要地点のピーク線量率が分かります。下の画像クリックで元画像が出ます。画像が大きいのでペイントなどの画像を見るソフトに貼り付け、拡大して参照するのが便利です。

上の往来推定チャートでは、主要地点しかデータがないのでその他の地点については、気象研究所のシミュレーションでプルームがどう流れたかを知ります。

気象研究所のシミュレーションでは、福島第一原発から放出された放射性物質の濃度が一定とされており、放出地点での濃度を100としたパーセントでしか表示されませんので、濃度の変化を見るために往来チャートが必要となります。

V 福島第二原発のモニタリングポストの測定値

福島第一原発から関東方面にプルームが流れる際にその南にある福島第二原発の上空を通過するはずですから、そのモニタリングポストの測定値でプルームの濃度を推定できます。

東京電力は、平成24年11月19日に抜け落ちのあった福島第二原発のモニタリンポストのデータを追加して発表しています。往来チャートの元データがより詳しくなりましたが、大筋については変わらず、往来チャートは更新していません。

このデータも、気象研究所のシミュレーションと併せ読むと、3/20は福島第一原発から放出されたプルームがその後複雑な動きを示して動いており、福島第二原発のモニタリングポストの測定値が他の放出時刻のものより過小になっている可能性があります。


具体的な適用方法については、次の記事に書きます。
posted by ZUKUNASHI at 10:20| Comment(0) | 原発事故健康被害
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