福島第一原発事故による日本の成人の健康障害は1500万人に達する可能性: ずくなしの冷や水

2012年11月20日

福島第一原発事故による日本の成人の健康障害は1500万人に達する可能性

「チェルノブイリ救援・中部」で被災者の救援に取り組んでいる分子生物学者の河田昌東(かわた・まさはる)氏による、2011/7/30の講演内容にチェルノブイリでの健康被害の発生状況のあらましが語られている。あくまでも概要であり、この講演からでは、このデータの地域範囲や期間、母集団などの詳細が不明だが、日本で今後生ずるであろう健康被害のおおまかな姿を推定する上で数少ないよすがとなる。

同氏の「被爆によって増えるのは、ガン、白血病だけはない。チェルノブイリではガン、白血病は1割以下で、多いのは心臓病、糖尿病、血液病、脳血管障害、先天異常、免疫力低下による感染症などが多い。チェルノブイリの大人では、発病しているのは10万人あたり6万人である。」との指摘をもとに、日本の被害地域の成人の発症者数がどのくらいになるか推定してみた。

試算の基礎数字
1 A成人人口:2011/10/01現在人口、単位千人
2 Bリスク人口割合:福島第一原発事故による被爆が大きいと見られる人口の割合。チェルノブイリ並みの放射能汚染環境に居住する成人の割合を推定したものだ。
 ここでは、セシウム沈着量に関する文部科学省の空中測定結果、気象研究所のプルーム拡散に関するシミュレーション結果、突然死や甲状腺異状に関する情報の多寡、私が人口動態統計から算出している人口自然増変化指数の悪化状況等を総合勘案した。あくまでも仮定の数字であり、この数字を動かせばいかなる結果も導き出せる。
3 C成人リスク人口:AにBを乗じて算出
4 D成人リスク人口の6割:成人の発病者をリスク人口の6割と見た。
5 E Dの発病見込み数の1割:ガン、白血病の重篤な病気が病気の1割以下とされているので、ガンのほか心臓病、脳血管障害など致死性の高い疾病により今後4〜5年以内に死亡する恐れのある人数を発症者の1割と置いた。
6 全年齢年間死亡者数実績:2010年の全年齢の死亡者数の実績。厚生労働省の人口動態速報から都道府県別に1年分積み上げたもの。
7 成人人口割合:2011/10/01現在人口のうち20歳以上の者の占める割合
8 E/F:Eの死亡見込み数を2010年の全年齢の死亡者数で割ったもの。この値が4なら2010年の年間死亡者数の4倍の人が被爆が影響したと見られる発症を伴って死亡することになる。



チェルノブイリでは、4、5年経過したころに健康被害のピークが来たとされ、ドイツの医師が日本の健康被害は想像を絶する事態になる、櫛の歯が抜けるように人が亡くなると警告している。上の試算による死亡者数は年間死亡者数の4倍弱であり、これが4年間に均等に生ずるなら毎年の死亡者数が数年前の2倍にとどまり、統計数値で見れば一目瞭然でも、日常感覚では変化に気づかない人もいるだろう。

ただ、年月の経過とともに重篤な疾病の発症数や死亡数は累増すると見られるから、年間死亡者数が数年前の3倍にもなれば、誰もが異変に気づくだろう。

現在のところ、死亡者数増加の程度については、100万人という人もいれば、500万人という人もいる。上の試算の150万人はまだ控えめの数値かもしれない。

上の試算では、20歳未満の者を試算対象から除いている。子供は成人より被爆の影響を受けやすいとされるが、晩発性の障害も多く、算定に使えるようなデータがまだ見つからない。

見つかっても、あまりに傷ましくて、計算をする元気は出ないと思う。計算せずとも、少なくとも成人よりも高い割合で発症し、重篤な症状を示す例が多いことは疑いがないところだと書き添えるのが精一杯だ。
posted by ZUKUNASHI at 13:41| Comment(3) | 福島原発事故
この記事へのコメント
1500万人は、成人のみを対象とした試算ですから、子供も入れれば、当然影響人口は大きくなります。
福島の18歳未満で8万人中1人甲状腺癌と報じられていますが、私はこの数字自体抑制されたものだと見ており、もっと多くの子供が甲状腺がんを発症していることを懸念しています。
「チェルノブイリの5倍の速度で被害は拡大している」とのご見解ですが、私はそう判断する根拠を得ておりません。
「4−5千万人になると見ています」とのことですが、子供も含め、対象期間を長く取れば、お説の数値に近づくことはありうると考えます。
「千葉の石油タンク爆破の二重被害の爆風の影響」とは、チッソの工場に保管されていた劣化ウランのことでしょぅか? この問題についても関心を持って見ていますが、いろいろな測定データを見る限り、劣化ウランが市原市近傍ないしはより広域に拡散したと判断するに足る材料は持ち合わせておりません。
Posted by ずくなし at 2012年11月24日 22:02
息子が千葉大学の農学部に行きたいと言い出したので、反対しています。千葉のことを調べててこちらのブログにやって来ました。農学部は松戸市だと思いますが、確か松戸市は何度も放射線量が高いし除染なんとか地区の指定がされているのでやはり反対しています。農学部では一番だそうですが、関西や西日本では汚染にうとく、大学は関東にどんどん進んでいます。健康被害のコメントをみるとやはり反対です。
Posted by 丹波みき at 2014年05月11日 11:02
私の知る限り、お考えに特に付け加えることはありません。
Posted by ずくなし at 2014年05月11日 11:38
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