放射能健康被害が深刻化しても日本株は上がる? その2: ずくなしの冷や水

2012年09月28日

放射能健康被害が深刻化しても日本株は上がる? その2

財務省が9/20発表した8月の貿易統計によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は7,541億円の赤字だった。貿易赤字は2カ月連続。8月としての赤字額は昨年(7,774億円)に次いで、比較可能な1979年以降で2番目の大きさだった。

対EUの貿易収支は962億円の赤字で、4カ月連続の赤字。赤字額は今年7月を上回り単月ベースで過去最大だった。対中国も2,419億円の赤字と、6カ月連続の赤字だった。

輸出額は前年同月比5.8%減の5兆459億円で、3カ月連続のマイナス。主に軽油や灯油などの鉱物性燃料や船舶、鉄鋼が減った。自動車も1.8%減と、昨年12月(4.1%減)以来のマイナスに転じた。地域別ではEU向けが22.9%減と大幅に落ち込んだほか、中国向けも9.9%減だった。

輸入額は5.4%減の5兆8000億円で、2カ月ぶりのマイナス。原粗油が前年比で価格が下落したことを背景に2カ月連続で減ったほか、非鉄金属や石炭などが減少した。(2012/9/20日経QUICKニュース)

9/20の日本株は、日経平均が145円下がって 9,086.98円、9/14金曜日の寄り付きの水準まで下がった。

注目の上海株式は、9/20は2.08%下げている。

欧州株式は、安く始まったが、戻し気味だ。QE3、ECBの国債買い入れが決まったのに、何を恐れて相場が下げているのだろう。日本の貿易収支を見ても欧州経済、中国経済の悪化は明らかだが。

9/21の日本株は、じりじりと戻していたが、引けにかけて脱力。小幅高となった。企業の9月期救済の円売り介入は来週だろうか。

9/24の日本株は、よく分からない動きだったが、やはり下げた。いったん720近辺に下げるのではないか。欧州序盤は大幅安となっている。

9/25の日本株は、前日終値をはさんで上下に振れたあと、引けにTOPIXが先物主導で急伸し、0.53%高、日経平均は0.25%高。円高になっているから輸出関連売りの内需買いだろうか、よく分からない動きだ。

9月末のファンド決算に向けた強引な厚化粧のようだ。それにしてもTOPIX(赤)のパフォーマンスは悪い。

9/26は、前日の米国株式の下落を受けてGDで始まり、午後も続落でTOPIXは15.12ポイントの下落。前日大引け直前に5ポイントほど上げているから実質10ポイント強、日経平均は約185円の下落となった。

アジア、オセアニア軒並み下落となっている。上海は午後3時の段階で1.11%安。世界的な調整局面が続きそうだ。上海は1.24%の下落。

9/26の欧州市場序盤は、大幅下落となっている。スペインは、2.18%の下落。

2012/7末に日銀審議委員に就いた木内登英氏が9/25、朝日新聞のインタビューに応じ、日本の景気回復の時期は「早くて来年1〜3月」との見方を示したという。その頃には、放射能による健康被害がさらに顕著になり、国内ではパニックが起きているのではないかと思うが。

佐藤日銀審議委員の9/26の発言
「世界経済めぐるリスク顕在化すれば、日本経済が景気後退に陥るリスク」
「世界経済のリスクバランスは下方を意識、中国問題も下振れリスク」
「経済下振れが景気回復の障害になれば、新たな緩和手段も選択肢」
「新興国は輸出が軒並み弱含み、中国経済減速と相乗作用」
「欧州債問題の深刻化による市場の動揺、世界経済下振れを最も警戒」

9/26の欧州株式は、スペイン3.92%、イタリア3.29%、フランス2.82%の下落。日本は2%の下落だったから驚くこともないのかもしれないが。米国株式は続落。9/27の日本株は、続落か下落一服か。上海に注目だ。

理由は不明だが上海が後場上昇を始め、前日終値近辺で推移していた日本株も急伸。引けは日経平均が0.48%、TOPIXが0.41%の上昇。

中国の急騰は国慶節の前に景気対策が打ち出されるのではないかとの期待があったようだ。

9/27の米国株式は、反発。スペイン政府が、欧州連合が求める以上の厳しい緊縮策を提示したことをきっかけに一段高となったのだと。

REITが急騰しているというので確かめたら、確かに上がっている。輸出関連が振るわない中で、放射能、原発問題さえなければ、確かに買う人はいるのだろうが、4号機の濃厚プルームが流れてくるかもしれないのに、いざというときに売り抜けられるだろうか。投資信託は解約にも手間がかかる。

9/28の日本株は、高く寄り付いたが下落。アジア市場は上げているが、円高の影響だろうか。企業決算応援の介入は9月中にはないようだ。

経済産業省が9/28発表した8月の鉱工業生産指数は90.5と前月比1.3%低下。中国経済の減速などで部品や素材などの生産が鈍った。主要業界は9月以降も低調で推移すると見込む。

午後は一段安となり、日経平均は一時100円以上下落、TOPIXも10ポイント以上下落した。引けは少し戻したが、本日は為替に影響を受けにくい内需系の業種も値を下げており、調整局面が続きそうだ。欧州市場は小幅高で始まっている。
posted by ZUKUNASHI at 16:19| Comment(0) | 社会・経済
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