2011/3/15午前10時ヨウ素の地上濃度分布: ずくなしの冷や水

2012年07月07日

2011/3/15午前10時ヨウ素の地上濃度分布

なぜ今頃出したのか分からないが、2012/7/6、保安院が「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴うWSPEEDI-II による放射能拡散予測結果について」(平成23年3月17日(独)日本原子力研究開発機構)なる資料を公開している。

内容は、希ガスについて、3/17、3時を起点に過去1日が解析計算、3.5日後まで予報計算を行ったものだ。保安院の依頼により日本原子力研究開発機構が作成したものらしい。

希ガスについては多くの図面で煙が太平洋に流れていて、よかったね、ということなのだが、参考に付されている「放出開始から昨日までのヨウ素の地上濃度分布(東日本域)」のうち、3/15、午前10時現在の地上濃度分布の図面に目が釘付けになった。

これがその図面だが、地上濃度が埼玉県、東京都、神奈川県で高くなっている。この時点より前の図面がないが、プルームが埼玉、東京、神奈川を朝早い時間に縦断したことを示している。

これで、いくつか謎が解ける。3/15の朝、新幹線で避難した人の中に被爆症状と見られる体調不良を訴える人がいるが、これは避難中にプルームに遭遇したためと推定される。上の図は、地上濃度であり、地上100mのものではない。

YouTubeに3/15、台東区の自宅ベランダで空間線量率を測定した方の画像が掲載されており、9時48分に1.024マイクロシーベルト毎時を記録している。上の図では台東区は、高線量地域のはずれにあり、中心部は何倍も高かっただろう。

上の図を拡大して、辺縁部の都市名を記入してみた。

埼玉県は、羽生市と富士見市を結ぶラインの東側のほぼ全市町村、東京都は北区から大田区を結ぶラインの西側ほぼ全市町村、神奈川県は三浦半島を除く丹沢山系から伊豆半島に至るまでのほぼ全域が高濃度となっている。

特に濃度の高い地域は、埼玉県の中部までで、それより南は濃度が低くなっているが、この時刻前の状況を示すものは上の資料にはない。

「福島第一原発から放出された放射性物質の茨城県内の2011/3月中の拡散状況」の資料には、3/15、午前8時のものと見られる空間線量率の次のグラフが載っており、かなり朝早くからプルームが来ていたと見られる。

このため、埼玉県の東半分、東京都の中央区辺りから西の通勤者は、この時間帯に駅へ急いでいた人は、被爆したものと推測される。

上の図はいずれも、コンピューターによる解析結果であり、原資料にあるように「この濃度は実際の分布を表しているものではない」。だが、私が人口自然増変化指数を計算する中で指数値の高低を規定する要因が見当たらず、当惑した市町村のいくつかについて、謎が解ける。

2011年秋に、神奈川県下で突然死の事例が伝えられたのは、このようなヨウ素の地上濃度分布が関係してるのではなかろうか。

私は、3/15朝のプルームは、関東平野の辺りで拡散し、群馬県の方向に吹き寄せられたと見ていたが、神奈川県に残った分も相当あるようだ。被爆が長時間に渡った恐れがある。

いずれにしても、福島第一原発事故直後にプルームの襲来を受けた地域は、 当初の内外の被爆が大きく、人口自然増変化指数の上昇をもたらす結果になっていると考える。栃木県東南部、茨城県西部、埼玉県のほぼ全域、東京都の多摩地域、神奈川県の全域は、その影響が大きいと見られ、追加的な被爆を回避するようにしないと、健康被害の深刻化を招く恐れがある。

次のリストは、東京都、神奈川県、埼玉県、茨城県の人口自然増変化指数0.1以上の市町村一覧。上の図と見比べてほしい。

東京都 大島町 0.65
東京都 新島村 0.30
東京都 奥多摩町 0.27
東京都 西東京市 0.27
東京都 福生市 0.26
東京都 国分寺市 0.26
東京都 小平市 0.18
東京都 府中市 0.18
東京都 昭島市 0.16
東京都 町田市 0.15
東京都 清瀬市 0.14
東京都 日野市 0.14
東京都 武蔵野市 0.13
東京都 稲城市 0.12
東京都 東村山市 0.11
東京都 武蔵村山市 0.10
神奈川県 三浦市 0.35
神奈川県 開成町 0.30
神奈川県 葉山町 0.25
神奈川県 松田町 0.23
神奈川県 海老名市 0.23
神奈川県 中井町 0.21
神奈川県 綾瀬市 0.21
神奈川県 伊勢原市 0.14
神奈川県 大磯町 0.13
神奈川県 小田原市 0.13
神奈川県 横須賀市 0.11
神奈川県 座間市 0.11
埼玉県 神川町 0.61
埼玉県 鳩山町 0.48
埼玉県 志木市 0.40
埼玉県 西区 0.34
埼玉県 美里町 0.30
埼玉県 蓮田市 0.28
埼玉県 桶川市 0.28
埼玉県 川島町 0.26
埼玉県 ときがわ町 0.25
埼玉県 東秩父村 0.25
埼玉県 伊奈町 0.25
埼玉県 岩槻区 0.24
埼玉県 小鹿野町 0.21
埼玉県 本庄市 0.21
埼玉県 中央区 0.20
埼玉県 羽生市 0.20
埼玉県 毛呂山町 0.17
埼玉県 八潮市 0.17
埼玉県 ふじみ野市 0.16
埼玉県 寄居町 0.16
埼玉県 小川町 0.16
埼玉県 越生町 0.16
埼玉県 入間市 0.14
埼玉県 宮代町 0.14
埼玉県 行田市 0.14
埼玉県 東松山市 0.13
埼玉県 北本市 0.13
埼玉県 白岡町 0.13
埼玉県 大宮区 0.13
埼玉県 三郷市 0.13
埼玉県 滑川町 0.12
埼玉県 南区 0.12
埼玉県 さいたま市 0.12
埼玉県 幸手市 0.11
埼玉県 新座市 0.11
埼玉県 狭山市 0.11
埼玉県 加須市 0.10
埼玉県 戸田市 0.10
茨城県 下妻市 0.36
茨城県 五霞町 0.33
茨城県 常総市 0.25
茨城県 高萩市 0.24
茨城県 八千代町 0.20
茨城県 筑西市 0.20
茨城県 龍ケ崎市 0.19
茨城県 土浦市 0.18
茨城県 美浦村 0.17
茨城県 結城市 0.17
茨城県 那珂市 0.17
茨城県 河内町 0.15
茨城県 坂東市 0.15
茨城県 牛久市 0.15
茨城県 大洗町 0.15
茨城県 鹿嶋市 0.11
posted by ZUKUNASHI at 17:59| Comment(0) | 原発事故健康被害
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