「東京電力福島第一原子力発電所事故発生後2ヶ月間の日本全国の被ばく線量を暫定的に試算」から

拡大図

注意書き
・本計算結果は、1日24時間野外に人がいることを仮定した計算であり、屋内にいる場合は線量が下がるため、実際の被ばく線量に対して過大評価になる。
・年間線量に換算するために、当初2ヶ月間の線量に6を掛けることは誤りである。残り10ヵ月の線量は当初2ヶ月に比べはるかに低く、実測によるより精度の高い評価を行うべきである。
・計算は10kmグリッドで行っており、放射性物質の煙の幅が通常それよりも狭い、放出点から風下50 km程度までの範囲の数値や分布の計算精度は保証していない。
・海洋上の線量値に意味はない。
・原子力安全委員会に報告した放射性物質の放出率推定値は、3月12〜14日に起きた1号機、3号機の水素爆発等による短時間の放出評価が含まれておらず、本解析の過小評価につながる。但し、この期間は海側に放射性物質が放出されていた時間が長い。
・放出量は、4月15日以降一定としているが、現実にはさらに放出率は減少していると考えられ、若干の過大評価になるが、積算線量に大きな影響はない。
・希ガス及び短半減期核種は、初期に外部被ばく線量に影響を与えるが、この計算では放出率の時間変化が不明なため考慮していない。このことは、外部被ばく線量に対して過小評価につながるが、希ガスの影響は一過性であり長期被ばくへの影響は少ないと考えられる。
・WSPEEDIの計算精度は、これまでの検証研究で、正確な放出率が入力された場合、ファクター5(真値の5倍から1/5)程度と評価されている。
他にも注意事項多数。原資料を参照。これより新しいものがあるのか不明。