ストロンチウム、プルトニウムは降下実態が分からないだけに怖い: ずくなしの冷や水

2012年06月16日

ストロンチウム、プルトニウムは降下実態が分からないだけに怖い

私がいろいろ調べてきたところでは、ヨウ素、セシウムが健康被害を引き起こしていることはもはや疑いようがないが、どうもそれ以外の核種が大きく影響しているように思えてならない。

その最大の容疑者、ストロンチウム、プルトニウムについては少しずつデータが出てきているが、とにかく使いづらい。ストロンチウム89はどこかから指令が出ているようで、どこも不検出になってから過去に採取した試料を測定したり、あるいは測定対象から除外している。

ストロンチウム89は、福島第一原発事故によって膨大な量が放出され、それが健康被害を引き起こすことは、どうも行政当局の常識のようだ。それでなければ、これほど不自然に隠蔽するはずがない。

各県の発表するデータが、分析を拒むように使いにくくなっているが、そんな嫌がらせに挫けてはならないと、雨の週末の一日をデータの整理に費やした。時間が有り余る老人もいることを当局は忘れてはならない。

以下、本日の作業の結果を掲げるが、PDFファイルによる公表分が多く、いつものことながらデータの取り出しと再編成に間違いもありうる。その点は、ご了解いただきたい。

使用した資料は
福島県における土壌の放射線モニタリング調査結果」(平成24年4月6日)
茨城県「県内全域土壌測定結果(総括表)
新潟県「土壌中に含まれる放射性ストロンチウム分析結果について

最初に、「福島県における土壌の放射線モニタリング調査結果」からSr90の濃度とCs137濃度の比較を見る。福島県の原資料には、それぞれのデータとSr90の濃度とCs137の濃度の比が掲載されているが、これはどんな意図によるものだろう。檜枝岐村黒岩山のこの比が0.125と突出しており、次いで南会津町藤生の0.068。この値が高いことは、セシウムの降下量に比してストロンチウムの降下量が相対的に多いことを示し、福島県としては、ストロンチウム89に触れずに、ストロンチウム90は大気圏内核実験で降ったものだと説明したい意図があるようだ。

確かに、次の図を見ると、セシウムの降下量が10倍、100倍になってもストロンチウム90の降下量はそれほど変化がなく、昔からあったものだという説明が成り立ちそうに見える。

次は、Pu239+240濃度、Sr90濃度、Cs137濃度を並べたもの。Pu239+240もCs137濃度とあまり相関はなく、Pu239+240濃度とSr90濃度の間で少し相関があるか、と見える程度だ。

市町村別のPu239+240濃度、Sr90濃度、Cs137濃度を会津地方を中心に地図に落としてみた。相双地域を除けば、檜枝岐村黒岩山のストロンチウム90の濃度が447Bq/m2と飛びぬけて高い。次いで南会津町和泉田の314、下郷町大内140、会津若松市湊町赤井の130、喜多方市熱塩加納町熱塩の116、会津美里町宮林の111。

ところが、新潟県境に近い只見町田子倉では38.3と下がり、新潟県魚沼市の銀山平国道352号沿いでは福島市飯坂町中野の値を使った換算値だが50となり、新潟県が行った調査によれば、関川村(大石ダム)や阿賀町(揚川ダム、福島市飯坂町中野の値を使った換算値でSr90濃度43.5)は銀山平よりさらに低くなっている。

ストロンチウム90が、過去の大気圏内核実験によるものだとするなら、なぜ新潟県より福島県会津が2倍から8倍と高くなる? これは福島第一原発事故によって降下したものだ。早い時期にストロンチウム89を調べれば腰を抜かすほどの高い値が出たはずだ。

次に悪評高い茨城県のデータと比較する。福島県の市町村のセシウム表示はここではセシウム計になっているのでセシウム137単独の場合と数値が異なる。

公表当初からこのデータは操作が加わっているのではないかと疑問の声が上がったが、都合の悪いところは表示されていないことが分かる。それでも筑西市のストロンチウム90が110ベクレル、土浦市が290ベクレルとなっていることは注目される。筑西市の人口自然増変化指数 0.24、土浦市のそれは 0.17と県内でも高く、死亡数の増加が大きい。守谷市はこれまでのところ人口自然増変化指数は悪化していないが、ストロンチウム、プルトニウムともに検出されており、この先も厳重な防護が望まれる。

茨城県と福島県の数値を比較すると、茨城県のPu239+240濃度が他の数値に比べて極端に低いように見える。やはりこのデータは操作されている可能性が濃厚で、実態ははるかに悪いと受け止めるべきだ。茨城県の農産物は注意が必要だ。

最後に、上の表の市町村のうち人口規模が小さいものとストロンチウム、プルトニウムのデータがないに等しいものを除く16市町村について、ストロンチウムプルトニウム計とセシウム計、死亡数変化率、出生数変化率の関係を見る。

明快な結論は得られないが、セシウム降下量の多い市町村は、ストロンチウム、プルトニウムの降下量も多く、死亡数変化率、出生数変化率の増減も大きくなっているように見える。

私は、ストロンチウム、プルトニウムなどのα、β線核種がすでに深刻な健康被害を引き起こしているはずとの強い疑念を持っている。

ストロンチウム、プルトニウムの降下は、福島第一原発の近くは言うまでもなく、プルームが消失したと見られる地点でも多かったのではないだろうか。そうでなければ、会津地方や魚沼地方の検出値を合理的に理解できない。

もし、それが正しければ、埼玉県、東京都、神奈川県、千葉県の房総などでも降下が大きかった可能性があり、十分警戒したほうが良い。これらの地域における突然死の多発は、それと関係があるのではなかろうか。
posted by ZUKUNASHI at 20:30| Comment(3) | 原発事故健康被害
この記事へのコメント
医者で広島で被爆した肥田舜太郎さんの 内部被曝の脅威 という本にストロンチウムプルトニウムに被曝しているイラクの子供たちの話がありました 白血病やガンで死んでいます 生まれたばかりの赤ちゃんが 無脳児とか奇形がめちゃめちゃ増えている…同じようにふくしまだけじゃなく 東京もそうなるんでしょうね
事実を隠蔽しているというご指摘その通りと感服いたしてます 私もこの本を読むまで ストロンチウムがいっぱい降ってるって それがどうかしたの?レベルでした 恐ろしいことがこの先おこるんでしょうね 特に乳幼児 子供たちに
しかし事実を知り戦わねばとおもいます ありがとうございました
Posted by 木本 at 2012年07月14日 10:44
木本さん こんにちは
「同じようにふくしまだけじゃなく 東京もそうなるんでしょうね」とのご指摘のとおりです。既になっていると考えますが、私は産婦人科の関係者から情報を得るルートがありません。
ですが、読者の方が教えてくれた情報によれば、関東の汚染地帯での体調悪化は時間の経過とともに深刻化しています。
放射能による健康被害を恐れない人に、取り返しのつかないことになる前に、とにかく早く有効な、決め手となる警告が発せないかと気ばかりが焦ります。
赤ちゃんの奇形などに関連する記事をさきほど掲載しました。
Posted by ずくなし at 2012年07月14日 13:34
ずくなしさん
いつも大変な作業ごくろうさまです。
二つのデータを散布図の形にしていただけると、データ間の相関がみやすいのですが。
Posted by こんきなし at 2012年07月28日 01:30
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