避難先の選択はいろいろな基準があって一概には言えませんが 市町村別に見る: ずくなしの冷や水

2012年05月08日

避難先の選択はいろいろな基準があって一概には言えませんが 市町村別に見る

次に、長野県を例に取り、市町村別に指標を見てみます。

下の表は、長野県下の全市町村について、人口(2012/4/1現在)、大飯原発からの距離(市区町村所在地の緯度経度を使用)、浜岡原発からの距離、柏崎刈羽原発からの距離、志賀原発からの距離、2011年冬死亡者(2011/12〜2012/3)、2010年冬死亡者(2010/12〜2011/3)、死亡者増加率、空間線量率階層区分、死亡率を掲げています。

空間線量率階層区分は、文部科学省の空中モニタリングマップを用い、その市町村の区域内で最も高い階層区分を採用しました。したがって、市町村界に少しでも高いところがあれば、その高い階層に仕分けしています。これは、東京都内の文部科学省空中モニタリングマップ公称値が実態よりも低めに出ていたので、安全サイドに立って高い値を使うことにしたものです。

死亡率は、2011年冬死亡者と2010年冬死亡者の平均値を人口で除して算出しています。

今回は、死亡者増加率の計算に当たって、死亡者数が少ない場合でもそのまま計算しました。このため、計算結果が大きくバラついてしまうことをご理解ください。

表に掲げる市町村の順番は、柏崎刈羽原発からの距離が短い順としています。それに伴って浜岡原発に近い市町村が後ろに来ています。簡単に言うと北から順番に並べたと同様です。


市町村別の空間線量率の階層区分を見直しながら、改めて長野県の汚染も低くはないと感じました。マップ上で見ると東京都の奥多摩地方と同程度の汚染のところも見受けられます。

そうだとすれば、家庭菜園の野菜を日常的に食する場合はリスクが高い場合もあるということになります。長野県内の一部の市のし尿中のセシウム濃度が2011年の春先にぐーんと上がったのは、そのような習慣が影響している可能性がありますし、長野県下での2011年冬死亡者の2010年冬死亡者に対する増加率が高いところが見られるのも同じ理由なのかもしれません。

そのように考えれば、市場流通を通じた地産地消にもリスクがあるということになり、他産地の生鮮野菜などを入手するルートの確保が必要ですが、町村では選択の幅が限定される恐れもあり、比較的大きな都市でないと不便を感じる可能性もあるでしょう。

ただ、長野県は東西南北に道が通じており、福島第一原発や他の原発がさらなる事故を起こした場合は、風向きによってどちらにも逃げられるというメリットがありますから、一時的な避難の場所としては好適かもしれません。首都に近く、関東圏に住んでいた人は知人友人との交流も比較的容易な点も大きなメリットです。

次のグラフは、安全サイドに立って評価した市町村の空間線量率の階層区分を黄色、死亡者増加率をピンク、2011冬死亡者と2010年冬死亡者の平均値を人口で除して算出した死亡率を緑で示しています。

長野県の北と南、つまり柏崎刈羽と浜岡に近いところで死亡率が上がっていますが、たまたまこうなっているのか、あるいはなんらかの影響が出ているのか、詳しく、厳密な調査をしないとなんとも言えません。
posted by ZUKUNASHI at 12:53| Comment(0) | 原発事故健康被害
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