東京都、茨城県、千葉県、群馬県の市町村別死亡者数増加率を調べてきたが、その結果から次のことが言える。
1 セシウムの降下沈着量の多い地域では、死亡者が増える傾向がある。
千葉県の東葛飾地方を中心とした地域は、軒並み死亡者が増えている。
2 関東でも、自給野菜を食していると見られる農村部で死亡者数の伸びが高いところが見られる。
茨城県北部内陸地域の死亡者が増加している。
3 地域の生活ゴミを焼却しているゴミ焼却場や下水処理場のスラッジプラントの卓越風の風下では、死亡者が増えている傾向がある。
東京都23区の北東方向にある区の死亡者数の伸びが高い。千葉市稲毛区、若葉区、花見川区の死亡者の増加率が高い。
4 健康被害発現の最大の要因は、内部被曝。
呼吸と飲食料品を通じた放射性物質の体内取り込み排除が最も重要。
5 除染事業実施期間中は、現場を迂回し、窓を開けない。できれば避難が適当。
いったん、地面に降下したものが土工事により舞い上がる場合、上空から舞い降りた放射性物質濃度より格段にまとまった量、濃度の高い放射性物質を吸い込む恐れがある。私の場合、近所で人工芝の張替え工事や地面の舗装やり直し工事の期間中、目やにが大量に出た。
このため、造園業や土工事従事者に健康被害が多発していると推定され、懸念される。
6 除染時の防護措置が不十分だと内部被曝で突然死の恐れがある。
中高年男性の突然死では、公の除染事業従事中の方の突然死が少なくとも2件報じられている。個人が無防備で草むしりなどをしたために健康を害した例もある。
7 農作業は、被曝リスクが大きい。農家の方は、農作業時に土ホコリを吸わないよう防護措置が必要。
8 まず持病があったり、免疫力の弱い高齢層の死亡が増える。
群馬県在住の方が「今年もう葬式10件目、年寄りが多いのは確かだが、あまりに突然死、持病の急激な悪化の方が多い。自給自足の農家の方が多いし、3/20〜23の雨に濡れても気にしなかった友人は去年4月の段階で倒れている」と書いている。
9 高齢者の死亡増加に続いて、中年層、壮年層から死亡者が出て来る。
茨城県内の新聞に掲載された訃報から見ると、中年層、壮年層の死亡者が増えてきたとの観察もある。
10 食品が最大の内部被曝要因。
茨城県は原子力施設があるからか、地場のスーパーに西日本産農産物の品揃えの要望があり、地元産の農産物が千葉県のチェーン店に回されたとの情報もある。産地偽装も横行中。文部科学省の空中モニタリング結果でセシウム合計1万ベクレルの土地で栽培された農産物のセシウム含有量は軽視できない。
放射性物質による健康被害は、まさに顕在化が始まったところだ。この先、想像を絶する事態になるとの科学者の警告を胸に刻みたい。
2012年04月18日
都県別の死亡者数増加率考察結果から
posted by ZUKUNASHI at 16:25| Comment(0)
| 原発事故健康被害
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