千葉市の2012/3中の死亡者数が公表されている。この冬の増加ペースのまま死者が増えているわけではないが、あまり減っていないところもある。
次のグラフは、2010/1〜2012/3までの月別の死亡者数の3ヶ月移動平均値の推移。左端が2011/3(1〜3月の平均)、右端が2012/3(同じく1〜3月の平均)
傾向をより際立たせるために、2010/3の移動平均値を基準として指数で見たものが次のグラフだ。
稲毛区がなお高水準にある。ついで若葉区。花見川区は3月の死者の減少幅が小さく2011/12を上回ったため、移動平均がなお上向いている。年末年始に大きく上昇した緑区は、3月分が大きく減少し移動平均も大きく落ちた。緑区では、春になって農作業に携わる高齢者の姿をよく見かける。
若葉区は、稲毛区に隣接する区域の人口が多いから、稲毛区と同様な傾向を示しているのかもしれない。

次のグラフは、2010/1から2012/3までの月別の死亡者数を合計して2012/4/1現在の人口で割った死亡率を区ごとに見たものだ。
これで見ると、高いほうから若葉区、中央区、花見川区、稲毛区の順となっている。25ヶ月間の合計だから、期間のウエイトとしては、震災前がより大きい。若葉区、中央区は、高齢化の割合が高いのかもしれないし、交通事故の影響かもしれない。
次は、2011/3以前の3ヶ月の平均値と2012/3以前3ヶ月の平均値を2012/4/1現在の人口で割った死亡率を比較したものだ。区別に死亡率変化の違いはあるが、もともとの死亡率水準の差をひっくり返すまでには至っていない。死亡者の圧倒的割合が高齢者であり、放射能の影響による健康悪化や突然死も年配者に多いからこうなるだろう。
2011/3以前の3ヶ月の平均値の死亡率と2012/3以前3ヶ月の平均値の死亡率の差を見たのが次のグラフだ。
若葉区、稲毛区、中央区で1万分の1ほど上がっている。年間では1万人当たり12人ほど死亡者が増えている計算になる。千人当たり年間1.2人だ。地域的には、若干意外な感じがある。上の地図を見ると、千葉港に比較的近い区域で死亡率が上がっている。
最後にとんでもない見当違いをしていないことを確認するために、区ごとの年齢構成を見ておこう。次のグラフは、5歳刻みの年齢階層別の構成比を若い人の順に累積したものだ。子供についてはほぼ差がなく、年齢が上がるに従って差が生じている。差が分かるように60〜64歳階層で表示を止めた。
これで見ると、高齢者の割合が相対的に少ない、つまり比較的若い人が多い区は、稲毛区、若葉区、中央区の順となる。一つの上のグラフと比べて欲しい。この1年間に死亡率が相対的に上がった区は、決して高齢者の割合が高いわけではない。これらの区で、高齢者が選択的、集中的に死んでる可能性もないわけではないが、若年層、中年層がより多く死んでいると見るべきだ。そういう事例が報じられている。
先の冬の寒さで死亡者が増えたことはもちろんある。だが、それ以外の要因も作用していることは、もはや疑いようがない。この先、千葉市では被災地のガレキ焼却も行われそうだ。どうぞ、十分にご用心を。
なお、千葉市全体の人口は、2012/4/1現在で対前年同月比マイナスとなった。