関東の汚染地域にお住まいの特に幼児のおられるご家族に避難をお勧めします: ずくなしの冷や水

2012年05月31日

関東の汚染地域にお住まいの特に幼児のおられるご家族に避難をお勧めします

このブログでは、福島第一原発事故に伴う健康被害について、できるだけ幅広く情報を集め掲載してきましたが、事故後1年を経過した今、猶予の時間は少なくなっていると判断し、関東の汚染地域にお住まいの特に幼児のおられるご家族に避難、移住をお勧めします。

理由は、以下のとおりです。

@ チェルノブイリ事故の経験から、福島第一原発事故により放出された放射性物質による健康被害の増加を懸念していましたが、現実のものとなりつつあります。

3月下旬に伝えられたところでは、千葉市で2012/1月、2歳の幼児が二人就寝中に突然死したとのことです。千葉市は、花見川区の全域と稲毛区の一部でセシウム合計の沈着量が平方メートル当たり1万〜3万ベクレルですが、その他の地域は1万ベクレル以下で、比較的汚染が少ないと見られる地域でも幼児の突然死が発生しています。

千葉市内各区の人口の動きについて私が調べた結果では、高齢人口割合の低いところでむしろ死亡率が上がっています。

東京都内でも、やはり、幼児の突然死の事例が急増しているとされています。「2011/12から2012/1にかけて突然死して、死因不明で、確認作業した0歳児から四歳児の都内の人数が、おととし一年間と同数」との有力な情報があります。

A 福島第一原発事故直後は、原発周辺に立ち入って自動車の回収作業を行っていた成人男性の突然死が伝えられ、その後より遠隔の地の中古自動車取り扱い従事者、福島県下で除染事業などに携わっていた人たち、食べて応援を実践していた人たち、そして、最近では特に濃度の高い放射性物質に触れることが少ないのではないかと見られる人たちにも突然死が広がっています。(「おやじが次々死んでいく怖すぎる現実」ご参照)

汚染地域で生活していると、家庭が突然、大黒柱を失う危険が増えています。父親として、自分が先に逝ったら、あるいは失明し、脳神経障害になったらあとは残されたものだけで生きていけと割り切れますか?

B し尿に含まれるセシウム濃度の推移を見ると、非汚染地域・低汚染地域では、不検出となっているのに対して、汚染地域では、汚染度に応じてし尿の中に含まれるセシウム濃度が高くなっています。

汚染地域のし尿中のセシウム濃度は、2011年の夏から初秋にかけてピークをつけ、その後低下しましたが、年明けに再度上昇するところも出てきており、水や食料から体内に取り込まれる放射性物質の量は、低下していない恐れがあります。(「し尿のセシウムが高い自治体は原因究明と対策を」)

地域のし尿処理場のし尿汚泥から検出されたセシウム濃度からでは、住民の個々人の体内に蓄積された放射性物質の量を推定することは困難ですが、セシウム等が少量でも口に入り続ければ、年月の経過とともにその地域の住民の平均的な体内蓄積量が増大することは疑いありません。

そして、個人ごとに異なった時期に、異なった症状が出てくることになります。

C 国などの行政機関が公表する空間線量率などは、意図的に低く表示されています。飯舘村の空間線量率などはその典型ですし、文部科学省の空中モニタリング結果も個人が行った土壌調査の結果などと比較すると、低過ぎるという批判があります。

東京23区の東部は、私が地図上で、あるいは友人に依頼して調べた範囲でも公称値は実態よりも低くなっています。

県内で相対的に計測値が低いからといって、油断はできません。関東の都県は、隠蔽に加担しています。リスクははるかに高いことを肝に銘じましょう。

D 福島第一原発からの放射性物質の放出は続いています。「冷温停止状態」といっても、今後さらに放射性物質が大量に大気中に放出される危険が消えていません。

特に危険性が高いのは、4号機の使用済み燃料プールです。崩壊熱の下がり方は既に緩やかになっており、プールの水が抜ける、建物が崩壊するような事態があれば、2011/3の事故に伴う放出量を何倍も上回る放出があると考えます。

このブログの記事にコメントを寄せてくれた福島第一原発の作業員の方は、4号機使用済み燃料プールの崩壊は避けられないと見ておられます。(「福島第一原発から250km離れても日本での生活は難しい」)

E 日本は、大地動乱の時代に入ったのだと思います。国の機関や大学からの大地震発生の確率予想が増えています。彼らは、予想が外れて批判されるリスクとなんら警告を発しないでいて批判を受けるリスクのバランスを取り、具体的な行動指針にはなりえない漠たる予想に留めていますが、これは彼らが大地震のリスクが高まったと見ていることの現れです。

特に、福島第一原発を震度5、ないし6以上の強い地震が襲った場合、4号機燃料プールが危機に陥ることを恐れます。

さらに、東京湾を震源とする大きな地震が近いと見る専門家もおり、首都機能が失われる危険性さえあります。(「カラスはどこに消えた? 地震予想のまとめ」)

F 多くの国民に生命の危険が迫った場合でも、政府や自治体は情報を出さないでしょうし、有効な対策を講じない、講じることができないでしょう。飢えや痛みを訴える幼子を腕に抱きしめて、父親として母親としてどう救い、なだめますか?

そして、食料不足の中で、わが子に汚染の強い水や食べ物を与えますか?


私は、一家挙げての移住に慎重な立場を取ってきました。今の時代、若者も、中年者も新規の就職はきわめて困難です。就職できても非正規従業員に甘んじなければらないことも多いでしょう。そして収入は、よくて3分の2、悪ければ2分の1に落ちます。

家計を支える責任のある世帯主が移住に慎重になるのは当然です。しかし、今の場所にとどまっても、地域から人口が流出し、あるいは減少すれば、今の仕事で従来と同じ収入を得ることは困難になるでしょう。

それがいつなのか? 私は、数年先には地域社会の変貌がはっきりしてくると予想します。キエフでは、5年後に健康障害が急増しパニックになったと伝えられています。日本の場合は、それよりも早いとの予想を示す外国人専門家もいます。

妻の立場でも、考えを変えなければなりません。生計の資を得てくるのは、もはや亭主だけの責任ではないのです。専業主婦の希望など、早く捨てましょう。時代錯誤以外の何物でもありません。

健康であれば、狭い家でも、不便な田舎でも、質素な食事でも、やり方によっては毎日の暮らしを楽しむことができます。いや、そうしなければ、子供を健康に育てることはできない時代になったのです。

まずは、家族でよく相談されることをお勧めします。
posted by ZUKUNASHI at 22:50| Comment(10) | 原発事故健康被害
この記事へのコメント
ブログの記事の更新日付が 2012/05/15 とあり得ない未来の日付になっております!
パソコンの時計が狂ってないか確認し、間違いあれば修正した方が良いと思います。

以上です。
Posted by ジャギオ at 2012年05月01日 07:02
ご指摘ありがとうございます。冒頭2件の記事を常に先頭に表示したいために便宜上、先の日付にしてあります。使用しているパソコンは古くて、時計機能があまり当てになりませんが、一応動いてはいます。
Posted by ずくなし at 2012年05月01日 08:31
ずくなしさま、
大変参考になりありがたい限りです。
群馬県ですが周りで本当に異常事態のような被ばくが現実になっている気がしてなりません・・・。つきましてはすでに被ばく1年。今からでも避難するにはどこがいいでしょうか・
群馬県はすでにだめのような気がします!長野県はどうでしょう?北信などは放射能ホットスポットが?・・・。松本、安曇野はどうでしょうか・・・。ずくなし様の統計が本当にすばらしいのでご無理承知であえてお聞きしましたのですが・・
Posted by はづ at 2012年05月05日 07:43
はづさん こんにちは
群馬県は山間部を中心に決して汚染度が低いわけではないのに被災地のガレキを燃やす自治体もあって、正気の沙汰ではありませんね。
避難をご検討中とのことですが、結論から言うと日本中どこも安心できないと思います。今日現在、国内の原発はすべて停止していますが、この先どうなるか分かりません。
北海道の泊原発が廃止されれば、北海道は原発がもたらす危険を避けるという点からは避難先の有力候補になるのですが・・・。
どこが避難先として良いかは、難問です。改めて資料を整理してみますので、少し時間をください。
今は、とにかく福島第一原発の4号機に注意です。これが制御不能になれば、現金と保険証などの貴重品と最低限の食料を持って逃げなければなりません。
群馬県にお住まいの方は、すぐに日本海側に出て、その後日本海沿いに北に行くか南に行くか決めたらよいと思います。
避難までの間、そして避難した後も一番注意すべきは水と食品です。このことは、「内部被曝の低減はやればできる 一関市の4歳女児の例に学ぶ」の記事で分かっていただけるでしょう。
関東から避難するということは、水と牛乳・乳製品、そして野菜類の汚染リスクが基本的に低下するということです。それでも、日本の食品は全国流通の仕組になっていますので気は抜けませんが。
後は、大気中の放射性物質、地面から舞い上がる放射性物質の吸い込みの回避です。群馬県の場合は、山から吹き降ろす風に乗って放射性物質が地上にそして平野部に降りてくる危険性を疑います。
「行楽シーズンだが気分は低空飛行 3 放射能問題の現状に対する私の個人的な見方」に掲げた地図が、比較的汚染の低い地域もカバーした汚染状況を示しているようです。
当面、食品の買い回りや屋内の掃除で体を動かし、気分を転換してください。掃除は「掃除機の排気を屋外に出す」のやり方が絶対のお勧めです。食品選択は、面倒になったら輸入品を使えばいいのです。パスタと輸入トマト缶詰、アボガドにアスパラ、豪州牛肉のメニューなら悩むことはありません。
Posted by ずくなし at 2012年05月05日 08:53
先頭に表示されている日付が5月15日になっています。5日ですね。
先ほど全原発停止しましたね。万歳。
Posted by 日付が違います at 2012年05月05日 23:30
こんにちは。はじめまして。
私は去年の6月に群馬の平野部より福岡へ避難しました。私も福島はもちろん、首都圏の一都六県、宮城、岩手の方々は一時的にしろ避難すべきだと思います。

現在、私の住んでいる町は、農業がさかんで、町には直売所もあります。給食も地産地消を推奨しています。一部の幼稚園はお弁当ですので、食に関しては少しは安心して頂けると思います。
Posted by よわむしくん at 2012年06月01日 11:44
>結論から言うと日本中どこも安心できないと思います

日本全国なんですか?

先日テレビである地域の活動を見ましたが、現地で瓦礫処分は充分消化出来ると。瓦礫で堤防を作りその堤防に津波に耐えた何とか言う名前の木の苗を植えて、伸びた木の根が大きな瓦礫や石を確り抱き成長したその木は津波に負けず被害を防ぐ。
その計画にはもっともっと瓦礫が必要な位である。
今現在の瓦礫の量は必要とする量のたった14%くらいしかない。と言ってた。
全国に瓦礫を拡散する無駄な税金の使い方をしなくてももっと少ない費用で効果的な方法が有るのに政府はやらんので、自分達の地域から先ず進めていくと。

で、その瓦礫の放射能の数値は安全といってたのですが、そうじゃないのですか?
Posted by ひのき at 2012年06月07日 20:35
ひのきさん こんにちは
まず、瓦礫の処理ですが、現地で防潮堤の一環としての築山に使うというのは、検討に値する方法だと思います。ただ、瓦礫の山が崩れて海に流出したり地下水を汚染したりしないような方策が必要だと思います。
瓦礫の放射能は、場所によって異なります。今、各地に運ばれて焼却されている瓦礫は、放射能汚染があり、焼却場所の周辺かなり広範な区域までセシウムが追加的に降下、沈着する結果となっています。
東京都の例について調べた結果を記事にしました。
http://inventsolitude.sblo.jp/article/55419155.html
「日本中どこも安心できない」という意味は、全国各地に原子力施設、核施設が立地しており、福島第一原発事故による健康被害の状況を見るとき、次にどの原発が事故を起こすか分からないわけですから、これらの施設から十分に離れていて原発事故の影響を免れられそうな場所は日本国内にはないのではないかという意味です。
原発は、稼動していようと稼動していまいと、危険性は同じ程度にあります。現に福島第一4号機は定期点検中でした。
それに、瓦礫を西日本にまで運んで焼却していますが、北九州では焼却後学校の校庭の空間線量率が上がったり、周辺住民に健康障害が出たりしています。国がシャカリキになって瓦礫焼却を強行しようとしているのですから、どこに瓦礫が持ち込まれ、焼却されることになるのか分かりません。北九州では、せっかく避難してきたのに、瓦礫焼却によって避難の意味がなくなってしまうと嘆いている方もおられます。
逃げる、避難するだけでは、今直面している危険から解放されることはできないでしょう。もっと声を上げて、行動しなければと思います。
Posted by ずくなし at 2012年06月07日 22:25
はじめまして、こんにちは。
どこに報告したらよいか見当がつかず、いろいろ調べていてこちらにたどり着きました。実は一昨日(6/17)に子供と近所(さいたま市見沼区)の田んぼに行ったときアマガエル2匹とトノサマガエル(トウキョウダルマガエル)1匹を捕まえました。プラケースに入れてよく見てみると、アマガエル1匹とトノサマガエルの後ろ足が片方づつ欠損しているのです。これは恐らく奇形だと思うのですが、3匹中2匹が奇形ってちょっと偶然にしては高確率な気がします。その付近をガイガーカウンターで計測してみると0.15〜0.19μSでした。その事を弟(さいたま市岩槻区在住)にメールで報告すると返信メールで「去年の夏に犬の散歩中にクヌギの木にいたカブトムシとクワガタはそれぞれ角や顎がオスなのに無かった」と言っておりました。これって農薬か何かの影響なのでしょうか?それともやはり放射能汚染の影響なのでしょうか?もしそうだとしたら事態はかなり深刻なのかもしれませんね。
Posted by シャオミン at 2012年06月19日 10:22
シャオミンさん こんにちは
両生類などは奇形も出やすいようです。蛙が卵を多く生むのも淘汰を前提としているからでしょうか。
0.15〜0.19μSv/hは、蛙が卵を産みつけるような水が溜まりやすい場所ですと、特に高いということではなさそうですね。
ですが、私は、放射能の影響を疑います。画像があれば、詳しい人に見てもらい、意見を聞くことができますので、デジカメで撮影した画像をお送りいただけませんか?
奇形動物の写真を掲載すると嫌がらせが多いようですが、私はそれを覚悟の上で世の人々に知ってもらいたいと思います。メールを送りました。
Posted by ずくなし at 2012年06月19日 11:03
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