関東での降下核種は場所により大きく違う可能性 2: ずくなしの冷や水

2012年01月31日

関東での降下核種は場所により大きく違う可能性 2

KEKがつくば市で観測された空気中の放射性物質の種類と濃度の測定結果をサイトで公表している。

次の図は、3/15から3/17までと3/20から3/22までの測定結果による核種別構成比を示したものだ。KEKのサイトには、測定結果の絶対値も掲載されている。

これによると、ヨウ素131の割合が圧倒的だが、空間線量率の高い時間帯の核種が多様であることが分かる。

つくば市で最も空間線量率の高かった3/15の午前8時ころについては測定結果が示されておらず、また、KEKは3/17の発表資料で「検出された主要な核種はヨウ素131(半減期8.02日)、テルル132(半減期3.204日)およびその娘核種のヨウ素132(半減期2.295時間)であり、その他の極微量の核種の存在は確認されていない」としていたが、おそらく他の機関の開示状況を見て、隠蔽すると能力が問われると考えたのだろう、3/28になって「分析に時間をかけた結果、寄与の小さい核種が認知された」としてこれらのデータを開示している。

データの信頼性に疑問符が付くが、CTBT高崎観測所の3/15 6:55-16 6:55、3/20 6:55-3/21 6:55の観測データは、次のようになっている。この2日間のデータが他の日よりも飛びぬけて高く、かつ、3/15〜3/16の検出された核種でヨウ素、セシウム以外のものも多い。なお、Tc99mは両日ともにブランクになっている。

ただ、残念なことに、高崎では3/15の午後2回の空間線量率のピークがあり、3/16未明にもピークがあるが、すべて3/15〜3/16の検出結果にまとめて表示されており、前後のピーク時の検出核種の違いが分からない。

しかし、これらの結果から、関東地方に降下した放射性物質は、3/15に到来した放射能雲・気団に最も多くの核種が含まれ、かつ濃度も高かったと推定できる。

3/21のプルーム到来時に降雨があった東葛飾地域は、確かにセシウムの降下が多かったが、他の核種については、3/15に高崎を見舞ったプルームほどには、濃度が高くなかった可能性がある。

神奈川県下や都内で被曝が原因と見られる健康被害の報告が増えているのに、関東のホットスポットとされる東葛飾地域でそのような報告が相対的に少ないように感じられるのは、単に住民の意識が低いからではないだろう。

いずれにしても、東日本は福島から放射性物質の波状攻撃を受けている。この先もなお襲来はありうる。関東各都県の放射性降下物がどこもかなり高いことは不思議ではない。決して油断できない状況だと思う。

次のグラフは、文部科学省が公表している「定時降下物」のデータ3〜6月分の合計を茨城(ひたちなか市)、栃木(宇都宮市)、群馬(前橋市)、埼玉(さいたま市)、千葉(市原市)、東京(新宿区)、神奈川(茅ヶ崎市)について算出したもの。左からヨウ素131、セシウム134、同137で、それぞれ上の都県順に並んでいる。

上で見たように、一つの県内でも場所により降下物の量は大きく異なるはずで、神奈川の東京寄りは茅ヶ崎よりはるかに多く、群馬も山間部でより多く、栃木も北部と山間部ではさらに多いことは間違いない。

posted by ZUKUNASHI at 12:05| Comment(0) | 福島原発事故
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