呼吸でこれだけセシウムを吸っている: ずくなしの冷や水

2012年01月20日

呼吸でこれだけセシウムを吸っている

朝日新聞社と京都大学・環境衛生研究室による共同調査、国立医薬品食品衛生研究所の調査、どちらの結果も飲食物から口に入る放射性セシウムは、予想したほどには大きくなかった。

それでも、健康障害が広範に生じているのだから、別に原因が、おそらくは複合的な原因だろうが、あるはずだ。

突然死された方の中に、体育関係の方が散見される。呼吸によるセシウムの摂取が影響していないだろうか。

まず、諸元から。
呼吸1回当たりの吸気量 約500CC
毎分呼吸回数 16回
1日当たり呼吸回数 23,040回(16×60×24)
1日当たり吸気量 11,520,000CC(500×23,040)=11.52m^3

私たちは、1日に11.5立方メートルもの空気を吸ったり吐いたりしている。

大気中のセシウムの設例
空気中のセシウム量 1,000μBq/m3=0.001Bq/m3

1日当たり吸気量に含まれるセシウム 0.01152Bq(11.52×0.001)

空気中のセシウム量の計測単位を「μBq/m3」としたのは、CTBT高崎観測所のデータを使うためだ。このデータから、Cs-134、Cs-136、Cs-137の日次の合計値を出して、2011/3/13から2012/1/4まで合計すると、22,749,444μBq/m3となる。

これに1日分の吸気量11.52m^3を乗じ、百万で割ると262.07Bqとなる。1日ごとに観測値に1日分の吸気量11.52m^3を乗じ、同様に単位を変換して積算しても同じ値になる。

この値は、ヒトが高崎観測所の計測器の前で298日間、昼も夜も毎分16回、1回500CC呼吸した場合に、吸気の中に含まれていた放射性セシウムの量ということになる。

このうち、多くのものは排気と共に外に出たはずで、どれだけが体内に取り込まれたかは分からない。しかし、肺や気管に残ったものもあるだろうし、唾液と一緒に消化器に取り込まれたものもあるだろう。

CTBT高崎観測所のデータにより、Cs-134、Cs-136、Cs-137の日次の合計値は、次のように変化している。

そして、日次の吸気に含まれる放射性セシウムの量を累積していくと次のグラフになる。

これらの図を見ると、既にたくさん吸っており、いまさら気をつけてもどうにもならないとの感が強い。

しかし、上の例は、あくまでもで高崎観測所の計測器の前で298日間、昼も夜も毎分16回、1回500CC呼吸した場合だ。

これよりも多くなる要因もある。
@ より福島第一原発に近いところに住んでいる。当然、大気中に含まれる放射性セシウムは多いし、追加的な放出の影響も大きい。

A 高崎観測所の空気の取り入れ口は、地面から高い場所に設けられているはずだから、地上1mではホコリに付着した放射性セシウムを吸い込むことも多い。

B 毎分16回、1回500CCというのは、通常の生活行動の場合の回数、吸気量であり、激しいスポーツや労働をした時には、吸気量が大幅に増える。

たとえば、1日4時間激しい運動をするとしよう。残りの20時間は、上の例と同じ。
呼吸1回当たりの吸気量 500cc 3000cc
毎分呼吸回数 16回 20回
1日当たり呼吸回数 19,200回 4,800回
1日当たり吸気量 9,600,000cc 14,400,000cc
1日当たり吸気量合計 24.0m3

1日当たり吸気量の合計は、上の例の倍以上に跳ね上がる。

C 大気に含まれる放射性物質は、セシウムだけではない。α線核種やβ線核種もある。

D 除染作業や土工事があると、土ホコリが舞う。

E 被災地のガレキ焼却では、既存設備では排煙に含まれる放射性物質をゼロにすることはできない。

F 放射性物質を含む花粉や樹木の種が飛散している。

2012/1はじめには、定時降下物が増えて警戒感が高まった。西の方からも放射性物質が飛んでくることもある。福島第一原発の現状は、手探りの状態が続いているし、追加的放出があっても、ただちにアラームが発せられるとは期待できない。

既にたっぷりと内外から被曝したのは疑いようがない。しかし、さらに被曝が増えると、致命的な健康被害に発展しかねないと恐れる。他人になんと思われようと、マスクは欠かせないし、福島でマラソンなどの激しいスポーツに参加することは禁物だ。
posted by ZUKUNASHI at 14:45| Comment(0) | 内部被曝防止
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