4号機使用済燃料プールのスキマーサージタンクの水位低下に続いて原子炉配管から漏れ: ずくなしの冷や水

2012年02月04日

4号機使用済燃料プールのスキマーサージタンクの水位低下に続いて原子炉配管から漏れ

2012/01/01、22:31:31の東電から報道関係者へのメールによると、
・1/1午後5時30分頃、免震重要棟でプラントデータの確認を行っていた当社社員が4号機使用済燃料プールのスキマサージタンク(使用済燃料プールからオーバーフローした水を受けるため設置されているタンク)の水位が比較的早い速度で低下していることを確認。

・スキマサージタンクの水位については、自然蒸発などにより低下するが、これまでの運転実績において、3時間で50mm程度(1時間あたり約17mm)の低下であったものが、1/1午後2時〜午後5時までの3時間で約240mm程度(1時間あたり約80mm程度)の低下が確認された。

・現在(22時31分)、漏えいを想定した現場確認を行っている。

・1/1午後5時現在の使用済燃料プール水の温度は23℃であり、現在(22時31分)も同プールの冷却を継続しており、使用済燃料プール自体の水位に変動はない。

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2011/12/31の読売新聞によると、内閣府原子力委員会は3/25、「福島第一原子力発電所の不測事態シナリオの素描」と題した報告書をまとめ、菅首相に提出していたという。

報告書によると、同原発で新たな水素爆発などが起こり最悪の事態に発展した場合には、
〈1〉同原発から半径170キロ・メートル圏内で強制移住
〈2〉同250キロ・メートル圏内で避難―――の必要があると指摘。

政府は、同報告書を踏まえ、最も核燃料の溶融が懸念された4号機について耐震補強工事を施すなどし、こうした事態は回避された、と読売は伝えている。

4号機の「核燃料の溶融」とは、どういう意味だろう。使用済燃料プールの水が抜けて燃料が高温になり、溶ける。あるいは、4号機建屋が崩壊して使用済燃料が大気中にむき出しになり、溶ける。ことを指しているようだ。

4号機使用済燃料プールが最悪の事態となれば、やはり東京を含めて避難が必要になるということだ。この時点で、このニュースが流れた背景を考えてみる必要がある。

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4号機空中写真。


福島第一原子力発電所1号機および4号機における使用済燃料プール代替冷却浄化系の設置に係る経済産業省原子力安全・保安院への報告について」から得た施設配置図。





東電の調査結果が待たれるが、万一、スキマサージタンク自体の損傷が原因なら、地震が来るたびに躯体の損傷度合いが強まり、最悪の事態を招く恐れが強くなる。

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東京電力は1/2午後4時現在のプレスリリースの中で調査の結果、1月1日午後2時30分頃に発生した地震の影響で原子炉ウェルと使用済燃料プール間のゲートの隙間の状態が変化し、使用済燃料プールから原子炉ウェル側への水の流入量が増加し、使用済燃料プールからスキマサージタンクへのオーバーフロー量が低下したことが原因と推定している。

東電のプレスリリースでは、「1月2日午前11時50分から午前11時59分にかけて原子炉ウェルへの水張りを実施したところ、午後4時現在、スキマサージタンクの水位低下は確認されていない」、「なお、現時点では建屋外への漏えいは確認されておらず、建屋内の滞留水の水位にも顕著な変化は確認されていない」としており、結果的に、スキマサージタンクや配管からの意図しない漏れなどは見つからなかったとのことだ。

だが、よく分からない点がある。4号機使用済み燃料プール循環冷却装置の配置図からすると、冷却水の出口はスキマサージタンク経由のみとなっている。使用済み燃料プールを安定的に冷やすためには、常時冷却された水が注入され、蒸発分を除いた余剰分がスキマサージタンクに流れ込むことになっているのではないかと思うが、間歇的に水がプールに注入され、オーバーフローするようになっているのだろうか。

オーバーフローがなければ、自然蒸発に加え、熱交換器に流れる分があるはずだからスキマサージタンクの水量が減るのは当然だ。

それに、原子炉ウエルや使用済み燃料プールの水位も常時監視しているのではないかと思えるが、当初の異状発見の段階で、なぜそれらのすべてについて点検、比較しなかったのだろう。

4号機の危機的状況は継続しており、1/1深夜の報道発表は東電の親切な予備的な警告だったのかもしれない。3月の地震の際には、原子炉ウェルから使用済燃料プールへ水が流れて使用済燃料の冷却が継続されたとの観測もあった。震度4でまた原子炉ウェルと使用済燃料プール間のゲートの隙間の状態が変化したわけで、さらに大きな地震が来れば、4号機は予期せぬ事態に直面するということが確認されたとも言うことができるかもしれない。

2/1、福島第一原発4号機で、原子炉につながる直径9ミリの配管が壊れ、原子炉内の水、少なくともおよそ6リットルが漏れているのが見つかった。水漏れは、配管の原子炉側にある弁を閉じたところ止まり、漏水の放射性物質の濃度は1立方センチメートル当たり35.5ベクレル。配管に接続されている弁が外れるように壊れていたほか、原子炉につながるタンクの水位が、30日午後4時前から下がっていたという。

このところ、茨城沖、福島沖で地震が続いており、揺れがあるたびに配管関係の故障が出ているようだ。

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東電発表のパラメーターを整理してウオッチしている人が、福島第一原発4号機スキマサージタンクレベル異常継続中と指摘。2月に入って低下が急だとのこと。

(初出 2012/1/4 9:45 追記・題名変更 2/1 追記 2/4)
posted by ZUKUNASHI at 23:25| Comment(0) | 福島原発事故
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