内部被曝防止の徹底を: ずくなしの冷や水

2012年04月13日

内部被曝防止の徹底を

3月のし尿に含まれるセシウム計測結果が出てきた。反転上昇しているところもある。

成田市は、し尿焼却灰の計測結果なので他の都市に比べて濃度が高い。

2/3の測定値が大きく上昇している。試料の採取日が不明だが、仮に2/3の焼却灰だとすると、焼却に要した期間が2日、し尿処理に要した期間が5日、し尿の収集が月1回とすると、この試料は約22日前、1/12の前後に排泄されたし尿の割合が高いことになる。

正月に飲食したものの影響が出ていると見れば、この計測値が高い理由は明らかだ。餅、かまぼこなどの水産練り製品、伊達巻、しいたけなどの伝統食品、それに生鮮魚介の消費が多かったと見られ、ハイリスクの食品が多い。

成田市の焼却灰は、それまでは1,000から1,150程度で推移していたが、2/3には1,400まで上がっていることからすると、口に入ったセシウムはすべてが体内に吸収されるのではなく、相当部分がそのまま排泄されていると見るべきではなかろうか。いったん、体内に入ったセシウムが尿に含まれて出てきたと見るには変化が大きすぎる。

日本の食生活は、素材の種類が豊富でカリウムも豊富に含まれることが、セシウムの吸収を抑制しているのではないかとの期待が持てる。前の記事でも書いたが、し尿の中のカリウムは、便の中にも検出されており、カラダが吸収しない分もあることが分かっている。

そして、植物の吸収状況の研究から、カリウムとセシウムは競合関係にあるとの結果もある。まだ、口に入ったセシウムは、そのまま排出されている部分が相当あるとすれば、この先、セシウムの経口取り込みを抑制すれば、セシウムの体内蓄積値を高めないことができそうだ。

上田市の年明けの測定値上昇は頭を打ったようだ。1/25分の20日前の日付けは1/5、し尿の収集も始まったばかりだろうから、正月の飲食物の影響はまだ少ない。上田市については、6月末のセシウムの経口取り込みが最も多くなっており、他の都市より早く、かつ水準も高い理由が分からない。もし、夏に向けてまた上がってくるようなら、牛乳の寄与が大きいことがはっきりする。

相模原市は1/13に反転上昇したが、2/7にはまた下げた。相模原市の要因については、別の記事でも取り上げたが、地元産のお茶の消費によるものではなかろうか。3/13にまた上昇していることが気になる。

川口市の1月の結果は低下が顕著になっていたが、2月の低下度合いは縮小し、3月は横ばいだ。川口市は、処理されるし尿の浄化槽汚泥と生し尿との収集人口割合が20対1となっており、家庭の浄化槽での滞留期間が長いために、変化がなだらかでタイムラグもある。なお2011/7/22よりも高い水準にあり、この程度で推移するのか注目だ。

佐倉市などのし尿のセシウム濃度は2012/1になって少し大きく下げた。1/18では正月の影響はまだないだろう。佐倉市は、上田市に比べて下がり方が少ない。

上の5都市の中では、佐倉市と成田市の空間線量率が最も高い。しかも、佐倉市は汚泥肥料を市民に配布しており、土壌中のセシウムがリサイクルされている恐れがある。佐倉市当局は、市民のセシウム摂取の低減策を講じないと健康被害が増加して財政にも悪影響があるだろう。

佐倉市と成田市については、地産地消の影響がありそうだ。セシウム吸収の激しかったタケノコ、タラノメをはじめとする春の野菜の摂取がし尿中のセシウム急増の原因の一つだろう。今年の春も地元産のこれらの野菜が食されるとセシウム濃度が上がる可能性がある。

福島県産米が本格的に外食で使用されているようだ。外食依存度の高い都市部のし尿中セシウム濃度がどう推移するか注目したいところだが、川口市のデータは、変化が直接的に現れないという難点がある。

いずれにしても、経口取り込みのセシウムは、まだ体内蓄積進行中だ。内部被曝の抑制のために、引き続き汚染食品の排除が欠かせない。

(初出 1/16 改訂 2/3、2/7、2/9、2/11、4/13)
posted by ZUKUNASHI at 12:23| Comment(0) | 内部被曝防止
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