オリンパスが金融機関を揺るがし、影響拡大か: ずくなしの冷や水

2011年11月13日

オリンパスが金融機関を揺るがし、影響拡大か

金融庁は、オリンパスの粉飾決算問題に関して、大手金融機関への影響を調査する方針らしい。

オリンパスの2011/3末の株価は2,314円、11/11は460円だから2割弱の水準に下落したことになる。

当社の株式保有分布状況は、2011/3末で国内金融機関が約50%、外国法人28%、国内法人10%、個人9%となっていて、法人の保有割合が高い。

大株主では、日本生命保険が22百万株の保有だから、前期末の時価519億円が96億円に減価、三菱東京UFJ銀行は13百万株の保有で307億円が57億円に減価している。三菱は、他の法人と共同で27百万株保有との大量保有報告書があるそうだから、この分では628億円が116億円に減価だ。

三井住友銀行は、193億円が36億円に、また、大量保有報告書のあるサウスイースタン アセット マネージメント インクは、449億円が83億円になったと試算される。

当社の負債は、2011/3末の連結貸借対象表によると、流動負債が3,259億円、固定負債が5,708億円、負債合計では8,967億円。

資産は、流動資産が5,336億円、うち現金預金が2,135億円、固定資産の投資その他の資産では、投資有価証券が593億円(前期末1,402億円)、その他が592億円 (前期末567億円)。

銀行は、当社についての貸倒引当金引当率は低いとされており、金融庁は株価下落よりも巨額の貸倒の発生を懸念しているようだ。

株価の下落を見ると、上場廃止の恐れが強まっただけとは見ない投資家も多いようだ。投資その他の資産が実体を伴っていなければ、この先、資金調達が困難となり、会社の事業を分割、身売りということもありうるのだろうか。

日本の上場大企業の実態は、オリンパスや大王製紙に限らず、財務や収益力が相当劣化していると見なければいけないようだ。任天堂やソニー、そして原子力関係・・・。日本株の先行きには警戒が怠れない。
posted by ZUKUNASHI at 08:09| Comment(0) | 社会・経済
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