柏、いわき、南相馬、一関: ずくなしの冷や水

2012年05月29日

柏、いわき、南相馬、一関

首長の見識が住民の健康にどう影響するか。今、放射能問題に関して私が一番注目する自治体は、上の四つ。各市のサイトにあった公園等の空間線量率の最高と最低値。単位μSv/h。

千葉県柏市   0.479 〜 0.245
福島県いわき市   0.62 〜 0.14
福島県南相馬市   9.5 〜 0.3
岩手県一関市   0.46 〜 0.28

これらの市に関連したニュースには特に注意。これらの市で生じた、いたましい事態は、程度の差こそあれ、他の汚染の強い地域にも生ずるはずだ。

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一関市では、中学校3年生の生徒が、くも膜下出血で亡くなったとの情報がある。その生徒が運動部の活動を行っていた中庭に10マイクロシーベルトを超える汚染場所があったという。一関市は、識者のコメントや事実に基づいた指摘などに積極的に抗議する傾向がある。

2011/11/11に文部省が航空機を使って測定した空間線量率とセシウム沈着量のマップが公開され、一関市の汚染が東葛飾地域に準ずる強さであることが確認された。

一関市教育委員会は、2011/9/26〜10/17までに小中学校や幼稚園、保育園など138施設を測定し、92施設(489カ所)で雨どいの排水口や雨どいのない軒下などを中心に毎時1マイクロシーベルトを上回った。校庭や園庭では、保育園1箇所で1.28マイクロシーベルトを観測した。

岩手県が2011/12/2、一関市産の肉牛を検査した結果、セシウム134と137、それぞれ315、423ベクレル/kgが1頭、270、316ベクレル/kgが1頭見つかっている。岩手県では、2011/9/8、肉牛の出荷停止措置が解除された後まもなくの時点で、532ベクレル/kgと583ベクレル/kgの牛肉が見つかっていた。

今なお肉牛から高水準のセシウムが検出されており、人や家畜の放射性物質防護策の徹底が遅れている恐れがある。

現市長は、県職員の出身、総合雇用対策局長などを務めた。


汚染の事実を指摘して一関市長と議員から抗議文を送りつけられた武田邦彦氏が、一関市長と議会に謝罪を求めている

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柏市では、毎時57.5マイクロシーベルトの場所も見つかっており、市内のあちこちにこんな高線量スポットがあると、健康に影響がないはずがない。

柏市で11/4、市が医師会とともに医師や看護師などを対象に放射線について学ぶ説明会が開かれた。国立がん研究センター東病院の藤井博史機能診断開発部長が放射線の人体への影響などについて講演し、「柏市や周辺の地域で発がんのリスクが高まっているとは考えられず、住民の生活を脅かすものではない」と説明。

柏市内の医師に、放射能のリスクについての悩みを訴えても、「心配しすぎると、かえって免疫が下がって体調を崩すことがあります」という答えが返ってきそうだ。にこにこ笑っている人には、放射能の害はないという、あの噴飯物の見解と同様な説明があったらしい。
柏市も夏になって人口の社会減が見られる

柏市長は企業再生の専門家なのだという。

柏市では、一般ゴミの焼却灰から最高78,000ベクレル/kgのセシウムが検出され、焼却灰の埋め立てができなかったことから、8月から草木の焼却を取りやめるとともに、焼尽率が高く灰が相対的に少ない新型炉である南部クリーンセンターの稼動を9/7の定期点検を機に停止し、旧型の北部クリーンセンターで焼却を継続してきたが、11/9、南部クリーンセンターの操業を再開し、草木の焼却も始めた。

2ヶ月にわたる片肺操業で、北部クリーンセンターのごみ処理能力が足りず、処理待ちのゴミをためるピットが満杯になり、南部クリーンセンターでもピット容量の1,800トンを超える2,200トンがたまったための措置という。

柏市は、「たまっているごみや草木の処理が終われば、焼却灰の増加を抑えるために再停止する。草木を燃やすことで、放射性セシウムの値が高まらないよう調整していく」としている。

新鋭炉を止めて燃えカスの多い旧型炉で焼却すれば、灰のセシウム濃度が下がり、埋め立て処分できる、という発想はなかなかのものだ。企業再生と同じで、規制をクリアーできるならどんな手でも使うという柔軟な発想力が窺われる。難燃物を混ぜて焼却していないだけまだマシか。

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南相馬市の7歳未満の全乳幼児を対象とした尿検査の検出下限値20ベクレルは高すぎる。もし20Bq/kgも検出されたなら、カラダの中には1,000ベクレルから2,000ベクレル入っている可能性があり、体重40kgとしてkg当たり25ベクレルから50ベクレル。不整脈などの心臓系の異常が観察されうる水準に達する。

南相馬市は、早くから除染に取り組んでいるが、児童生徒の復帰は早すぎないか

現市長は、大学卒業後農業に従事し、原町市議会議員、南相馬市議会議員を通算約7年務め、2010/1に市長就任。

南相馬市に住む方のブログ(ぬまゆのブログ)が、髪の毛や歯が抜けたり爪が剥がれたりの健康被害を綴っていてあまりに痛ましい。

東京大学理学部物理学科教授の早野龍五氏が桜井勝延市長に対し、早野教授側の費用負担で、学校給食を丸ごとミキサーにかけて、放射性セシウムを測定することを提案したが、南相馬市から検査は不要と断られたとのことだ。

南相馬市長は、住民を呼び戻すべきではない。南相馬市で除染活動を指導した東大アイソトープ総合センター長児玉龍彦氏は、結果的に住民の被曝を増やすこととなったのではないか。ぬまゆさんの嘆きをどう聞く。

2012/1/19、桜井市長が国会議員への経過報告の中で、1番の問題は、市の職員がこの10カ月で110名退職してしまったことだと述べたと伝えられている。中堅の課長クラスが辞めていると。震災から3ヶ月間は皆、歯を食いしばって頑張ったけれど、半年を経過した頃から一気に退職が増えたとのことだ。

子供のマラソン大会強行など南相馬市の現状を聞くと、常識では理解困難な魔界になっていると感じる。南相馬市長のような人間は、どこにでもいる。この年になってつくづく感ずる。もうそういう人とは接しないようにしているが。

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福島県で最大の人口を擁するいわき市の転出状況。2011/1から2012/5まで、前月中の転出を示す。2012/4中の社会増減は290人増となり、自然増減131人減との差引きで人口は増加。

出生と死亡数の推移。2011/1から2012/5まで。前月中の実績を示す。死亡者の増加は少し落ち着いたか。

いわき市は、国による放射性物質の降下状況調査の対象地点が選定されていなかったりする緊急時避難準備区域の指定の際にいわき市が含まれなかったのは、「市から強い要望があった」と官房長官が会見で述べたことに市長が抗議し、「市の意向を忖度したものだった」と訂正されたが、同じことだ。

いわき市は、事故直後の空間線量率を隠蔽改ざんしている。2011/3/16のピークを表示していない。「日々の雑記帳」から

いわき市内の幼児が国の調査で高度に甲状腺被曝していることが判明。

いわき市は、2011/12/5の市議会で、同市川前町志田名・荻地区の除染に伴う仮置き場について、「(仮置き場の)底地が国民共有の財産である国有林の場合、利用を制限して地区以外の搬入を制限することは困難」と述べた。

同地区では11/13から除染に着手。除染で出る汚染物質の仮置き場について、地区の話し合いの結果、地区内の国有林を仮置き場にすることで意見がまとまり、市に伝えていた。

国有林なら、全国から受け入れ可能というのだろうか。

現市長は、北日本自転車競技会に勤務ののち、1985年からいわき市議会議員、1991年から福島県議会議員を務め、2005年に県議会議長就任。自由民主党福島県支部連合会幹事長も務めた。2009/9の市長選では当時の現職櫛田一男候補に関する誹謗中傷ビラまきが激しかったという。

隠蔽発覚などもあり、現市長の行政能力を疑問視する声が強まっているという。いわき市民は、間違った選択をしてしまった。

各市長の肖像写真は、各市のサイトに掲載されているものをそのまま転載した。ただし、一関市は、画像の背景をカットしている。

こんなふうにおやじたちを観察していると、この人はカネが好き、あの人は自尊心の満足が生きがい、この人はさらに社会的地位の向上を求めていると、その内心が見えてくる。それぞれの自治体内で事業でもやっている人は、こいつとは化かしあい・騙しあいも行けると値踏みしていることだろう。長く生きて世の中の汚れに塗れるとついついそんなことを思ってしまう。

(この記事は随時追記している)
posted by ZUKUNASHI at 12:30| Comment(0) | 福島原発事故
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