2011/8/15、ベルリンで開催された、IPPNW 核戦争防止国際医師会議の際の医学博士 ヴィンフリード・アイゼンベルク氏の「日本の住民の健康危機」に関する見解(要点抜粋)
1.われわれの医師組織は、日本においても核施設からの放射能の漏出の限界値を再び年間1ミリシーベルトに確定するように要求する。妊娠している人や子どものいる家庭は、この放射能限界値を超えた地域から避難しなければならない。
2.グリーン・ピース等による多くの測定によって確かめられた海水、魚、土壌、農産物の放射線含有量に基づけば、日本の東北地方においては来年中に 放射能に起因する多様な疾病が生ずることを覚悟しなければならない。
3.福島県で暮らしている、現在0歳から5歳の子どもたちは、おそらく3〜5年後には、甲状腺ガンの増加に見舞われるだろう。境を接した宮城県、岩手県、山形県、新潟県、群馬県、栃木県、そして茨城県の子どもたちも、福島第一原発からの距離や風向き降雨に応じて、罹病率は減ることはあったとしても、同様に(病気に)襲われるだろう。現在比較的年長の子どもたち、若者、成人においても、より頻繁に甲状腺ガンという診断がくだされるであろう。
4.該当する地域での子どもたちの白血病もおそらく、2016年から、はっきりとより頻繁に現れてくるであろう、と懸念される。これ以降の年月には、福島周辺では、子どもたちばかりでなく、すべての人が、放射能の結果に悩むことになろう。2011年12月以後に予想される新生児にあっては、チェルノブイリ後に記録されている染色体異常と先天性の奇形の増加を、覚悟しなければならない。
5.放射能は、決してガンや遺伝上の突然変異ばかりでなく、ガンではない様々な疾病、たとえば、免疫の機能不全、心臓病、脈管疾患、神経医学的疾患、内分泌系の疾患、早い老化の原因となる。
(要点抜粋終わり)
なんとも辛い話だが、海外の専門家から日本の被曝量基準の引き下げを求める声は相次いでいる。なんらの利害関係のない善意の人の助言は、耳を傾けておいたほうが良い。
年間外部被曝量1ミリシーベルトに相当する空間線量率を計算すると、ほぼ毎時0.2マイクロシーベルトになる。計算は次のとおり。
1日当たり外部被曝量:(0.2×16×0.4)+(0.2×8×1.0)=2.88マイクロシーベルト
年間外部被曝量:2.88×365÷1000=1.051ミリシーベルト
ここでは、バックグラウンドの空間線量率による被曝量は別扱いにしていない。政府の年間20ミリシーベルトの計算でも同じ。
自治体が測定したその行政区域内の空間線量率の最大値を用いて、毎時0.2マイクロシーベルト以上の市区町村を拾い出すと、次のとおりになる。
ただ、この表は簡便なスクリーニングの役割を果たすに留まる。このデータを読むに当たっては、注意事項がある。
1.市区町村が独自に測定したその行政区域内の空間線量率は、ほとんどが携帯型の簡易測定機で測定されており、数値のブレが大きい。他の測定値に比べて最大値が突出している場合もある。
2.自治体が測定したその行政区域内の空間線量率は、2011/7/19に最も近い日付の値を収集しており、自治体によっては、6月や8月に測定されたデータもある。時間の経過に伴う減衰分は補正していない。
3.居住する自治体が測定した空間線量率の分布を的確に把握するためには、自治体のサイトから、幼稚園、保育園、小中学校、公園、運動施設などの測定データの一覧を探し出し、全体の分布を検討することが欠かせない。施設の場所ごとの測定値の差異も重要な情報となる。
都県 市町村 最大
茨城 守谷市 0.661
茨城 ひたちなか市 0.527
茨城 取手市 0.48
茨城 阿見町 0.45
茨城 美浦村 0.398
茨城 牛久市 0.389
茨城 つくばみらい市 0.382
茨城 龍ケ崎市 0.364
茨城 高萩市 0.35
茨城 日立市 0.35
茨城 北茨城市 0.35
茨城 稲敷市 0.335
茨城 石岡市 0.332
茨城 土浦市 0.33
茨城 鉾田市 0.323
茨城 利根町 0.31
茨城 かすみがうら市 0.3
茨城 つくば市 0.299
茨城 大洗町 0.28
茨城 常総市 0.267
茨城 河内町 0.265
茨城 小美玉市 0.262
茨城 水戸市 0.25
茨城 笠間市 0.248
茨城 鹿嶋市 0.231
茨城 東海村 0.23
茨城 茨城町 0.224
茨城 行方市 0.216
岩手 奥州市 0.55
岩手 一関市 0.46
岩手 平泉町 0.33
岩手 藤沢町 0.29
宮城 丸森町 1.11
宮城 白石市 0.99
宮城 角田市 0.513
宮城 栗原市 0.43
宮城 加美町 0.38
宮城 亘理町 0.35
宮城 気仙沼市 0.3
宮城 柴田町 0.3
宮城 蔵王町 0.27
宮城 大河原町 0.27
宮城 大崎市 0.26
宮城 石巻市 0.225
宮城 岩沼市 0.22
宮城 村田町 0.21
群馬 川場村 0.558
群馬 沼田市 0.413
群馬 みどり市 0.285
群馬 安中市 0.283
群馬 昭和村 0.281
群馬 渋川市 0.23
群馬 みなかみ町 0.221
群馬 富岡市 0.212
群馬 高崎市 0.207
埼玉 吉川市 0.3
埼玉 本庄市 0.22
千葉 柏市 0.479
千葉 印西市 0.461
千葉 流山市 0.42
千葉 我孫子市 0.4
千葉 千葉市 0.4
千葉 佐倉市 0.39
千葉 松戸市 0.379
千葉 白井市 0.34
千葉 船橋市 0.32
千葉 栄町 0.304
千葉 神崎町 0.281
千葉 鎌ケ谷市 0.28
千葉 市川市 0.28
千葉 成田市 0.24
千葉 八千代市 0.24
千葉 銚子市 0.21
千葉 旭市 0.2
千葉 浦安市 0.2
東京 葛飾区 0.5
東京 足立区 0.22
東京 板橋区 0.22
東京 墨田区 0.2
栃木 那須塩原市 1.13
栃木 那須町 0.85
栃木 大田原市 0.61
栃木 日光市 0.49
栃木 矢板市 0.43
栃木 塩谷町 0.334
栃木 那珂川町 0.25
栃木 さくら市 0.202
福島 大熊町 81
福島 浪江町 29.9
福島 双葉町 25.6
福島 富岡町 16.3
福島 飯舘村 16.2
福島 葛尾村 16
福島 南相馬市 9.5
福島 郡山市 3.5
福島 伊達市 3.31
福島 白河市 2.5
福島 相馬市 2.45
福島 福島市 2.43
福島 楢葉町 2.3
福島 川俣町 1.71
福島 桑折町 1.7
福島 川内村 1.7
福島 二本松市 1.44
福島 本宮市 1.39
福島 三春町 1.36
福島 田村市 1.2
福島 須賀川市 1.18
福島 広野町 1
福島 大玉村 0.819
福島 矢吹町 0.76
福島 天栄村 0.73
福島 いわき市 0.62
福島 新地町 0.61
福島 西郷村 0.57
福島 国見町 0.53
福島 泉崎村 0.52
福島 猪苗代町 0.518
福島 北塩原村 0.45
福島 磐梯町 0.404
福島 会津若松市 0.26
福島 会津美里町 0.26
福島 鏡石町 0.26
福島 三島町 0.25
福島 棚倉町 0.25
福島 南会津町 0.21
福島 塙町 0.2
2011年09月06日
福島第一原発事故で100万人が死亡? 5
posted by ZUKUNASHI at 18:44| Comment(0)
| 原発事故健康被害
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