2024/10/1の夜、米国市場が開くと同時に株式相場が下落し、ドル円が円高に動きました。
ほぼ同時にイラン南東部で強力な爆発があり、死傷者が出ているとテレグラムで流れました。
イスラエル空軍がありうべきイランの攻撃に準備ができていると発表したと伝えられたのが午後11時22分。続いて米国メディアがイランの攻撃見込みを伝えました。
イランは、攻撃実行の意図を米国とロシアに伝えており、米国は速やかにメディアなどに情報を漏らしたために株式市場開始とともに相場が大きく動いたのです。
10/2午前0時半になってイスラエル国内戦線司令部がテルアビブ首都圏の住民に対し、避難所の近くに留まるよう要請したと伝えられました。
その後、イランからのミサイルがどれほどの規模でイスラエルに降り注ぎ、どれほどの損害が出ているか、被害状況を伝える早い情報は午前3時半ころのものです。
ですからイランのミサイル発射は日本時間の午前3時ころ、現地時間前日夜の9時ころと推定されます。
イランはモサドの本部や軍事施設に正確に着弾させており、死亡者はミサイルの破片が当たった一人だけとなっています。
最新鋭の極超音速ミサイルが使われており、切り離されたブースターが不発弾のように地面に突き刺さっていますが、大変大きなものです。
イスラエルの避難所は、必ずしも堅固な地下室のシェルターだけでなく、建物の周囲に作ったドライエリアのようなスペースに身を隠している人も多い。(日本のように体育館に集合するのは愚の骨頂です。米国やイスラエルは人口密集地を狙って打ってきます)
イスラエルは、被害を軽く見せていますが、反撃の姿勢を崩していません。米国が西側諸国を通じてイスラエルを攻撃すれば、イランの核施設やエネルギー施設に反撃があると親切に助言しています。
これに対しイランは、自国の石油施設に攻撃があれば、イラン周辺国にある石油施設などをことごとく破壊すると応答しています。
イランがなぜこの時点を選んだのかは、なお明らかではありません。国内で報復攻撃がないことに対する国民の抗議が起きていたこと、イスラエル軍がレバノン地上侵攻を開始する構えであること、さらにはイラン国内の爆発事件なども考慮して、軍の指揮権を持つハメネイが決断したものとみられます。
今回の攻撃は、ペゼシュキアン大統領の政治路線と異なるように見え、大統領の指導力に変化があるか注目されます。
イスラエルが西側の支援を得てイランに反撃した場合、イランは間違いなく今回以上の力で反撃します。イスラエルは、極超音速ミサイルの前にはアイアンドームは無力でした。軍はすでに疲弊しているとされます。
イスラエルの出方がどう変化するかにも注目です。
10/2夜にもイスラエル空軍が「中東」で強力な爆撃を行うことをほのめかしています。米国はイスラエルと共同の対応を協議しているとしています。
米軍が参加したイラン爆撃ということになり、戦争が一気に拡大する恐れがあります。 イランは石油施設を破壊されれば近隣国の石油施設を破壊するといっています。ホルムズ海峡の封鎖がなくても石油価格が暴騰です。
10/3は、10/2(現地10/1)のイランから飛来したミサイルの着弾の模様、着弾地点の被害の様子が、イスラエル当局の制止にも関わらず流れました。
イランのミサイルは、列をなして飛来し、イスラエルの防空システムはほとんど機能していません。今回初めて使ったとされる極超音速ミサイルが上空から一瞬で地上に届く様子が記録されています。
特に軍用基地の被害が大きく、戦闘機も何機か破壊された模様です。イランが発射したミサイルの精度は高く、その気になればインフラも確実に破壊できるでしょう。
イランは、民間人のいる施設は破壊しませんでした。イスラエルの核施設のあるディモナ原子力発電所の近く間にミサイルが着弾していますが、あえて施設の破壊は回避しています。
イスラエルによるレバノンへの地上侵攻は、当初多数の犠牲者をだしたためか、進んでいません。その代わりにレバノン南部をミサイルやドローンで攻撃しています。
そして目立つのがパレスチナ人らに対する虐殺の継続です。
国連安保理の会合も開かれていますが、特段の進展はありません。
イスラエルは、イランのミサイル攻撃に衝撃を受けていることは間違いありませんが、懲りることなくレバノンやシリアを攻撃しています。
一部の情報が、ハメネイ師は金曜日にイランの核政策の変更を発表する可能性があるとしています。核開発、核保有に変更する可能性が高く世界の軍事的力関係に大きな影響を及ぼします。
そうであるとすれば、ロシアは事前通報を受けています。プーチンはこのところ核ドクトリンについていろいろ発言していましたが、イランの動きなども踏まえたものかもしれません。
2024年10月03日
2024/10/2・3
posted by ZUKUNASHI at 20:46| Comment(0)
| 国際・政治
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