超過死亡はどう発生する? 糸魚川市と匝瑳市の事例から: ずくなしの冷や水

2020年10月31日

超過死亡はどう発生する? 糸魚川市と匝瑳市の事例から

糸魚川市で2020/7超過死亡が発生していました。


糸魚川市の人口は、41,496人。前年との比較で10万人当り死亡率50人の増加ですから4万人なら20人になります。例年なら死亡者50人程度のところですからこれが85人になったわけでかなりの異常事態が見られたはずです。

糸魚川市死亡数の推移、各年7月の実数。人口動態統計から。
2015/7/1 55 人
2016/7/1 55
2017/7/1 45
2018/7/1 50
2019/7/1 64
2020/7/1 85

例年ですと一日当り1.8人程度のところ2020/7は2.7人ほどになったわけで、増加分についてどんな年齢構成なのか知りたくて少し調べました。

お悔やみinfoを使いました。

 
お悔やみ情報に掲載されていた人数は59人で85人には26人足りません。
59人の平均年齢は84.6歳でした。

右側の棒グラフは、お悔やみ情報では数日分まとめて掲載されることがあるので、月間の発生傾向を見るために7日間の移動平均を表示しました。

このグラフでは、月末に近づいてから死亡数が増えています。糸魚川市の最初の感染者は7/5に発症、7/11に確定しています。

新潟県発表 新型コロナウイルス感染症患者の発生について

これまでの観察では、感染者が出てくる前に超過死亡が発生する例が見られましたが、感染者が出てから超過死亡が発生することもあると理解しておいたほうが良いようです。

上にあるお悔やみ情報から拾った物故者情報では一番若い方が57歳、次いで64歳。平均年齢85歳ですから天寿を全うしたと受け止められた方が多いのではないでしょうか。その点では特に変わったことは見られません。

超過死亡は、やはり年配者を主体にそこに一部少し若い方が入るという感じでしょうか。そうなると超過死亡が発生してもほとんど気づかれないことになりましょう。

一方匝瑳市では2020年の旧盆過ぎて一族の集団感染が発生しました。匝瑳市の人口は約3万5千人。2020/8にピークができています。そして9月にもそれが尾を引いているように見えます。
 

元数字です。


死亡者の実数は真ん中の列2列です。2列目は各月を31日当りにするために日数調整してます。やはり9月も多いです。
 

感染者数を見ると、匝瑳市では、8月の下旬に集中して確認されましたが、9月には感染者ゼロでした。それにもかかわらず死亡者が多くなっています。


9月は新コロナウィルスに関係なく別の要因で死亡者が多かったのかもしれません。もちろん8月の死亡者の増も新コロナウィルスとは関係がないのかもしれませんが、感染者数が多いところ、集団感染が発生したところでは軒並み死亡数の増加が見られます。時間的には感染者確認時期のピークと若干前後していますが。

やはり新コロナウィルスによる超過死亡と見ざるを得ないでしょう。

ところが、そのように考えてもなお大きな疑問が残ります。亡くなった方はなぜ感染者としてカウントされないのか、そしてどのような経路で新コロナウィルスに曝露したのか。

亡くなってから検査で陽性が確認された方はもちろんいます。ですが中には検査をしても陽性が出ない人もいる。保健所が拒否する場合も少なくないということだと思います。

そして最大の難問は、新コロナウィルス感染に気付くこともないままに亡くなった方の感染経路はどうなのかという点です。

千葉県の例でいくと、集団感染を除くと感染経路不明な方が感染者の半数以上を占めています。今の私の見解は、濃厚接触でなくとも感染する例があるのではないかということです。

海外では、地下鉄の構内や地表の道路までアルコールで消毒している例が見られます。ホコリとともにそれが浮遊し、それを吸入した場合に感染する例がある。あるいは感染者の家の排気の中に含まれていたウィルスを吸入して感染した例があるのだろうと見ています。

トイレの排水からウィルスがエアロゾル化して放出され、いったん屋外に出た後に上階の窓から侵入してその住人を感染させた例があります。

抵抗力のある人は濃厚に曝露しなければ感染しなくても、感受性の強い、脆弱な人はごく薄いウィルス濃度でも感染する、そういうこともありうるのだろうと考えています。仙台市で2020/4に生じた超過死亡は、そのように考えると一応の説明がつきます。

2020年05月02日
仙台の2020/4超過死亡100人の原因は何だろう

とにかく基礎疾患のある人は注意です。

この際、もう一つ、私の疑問を書いておきます。

浦安市は、病院の集団感染がありましたし、その後も感染経路不明な者が毎日のように出ています。7月、8月、9月と死亡数が膨らんできました。ところが過年度を見ると2019/5に死亡数が跳ね上がっており、超過死亡が生じています。
このような例は他の都市にも見られ、2019/5頃に質の悪いインフルエンザらしきものに罹患した記憶のある方がおられます。

インフルエンザワクチンの接種を受けておくと、新コロナウィルスと戦う広い感染撃退分子を生成する人体のトリガーとなる可能性があるとの見解が出ています。専門家は首をかしげていますが、昨年インフルエンザに罹患した方は、もしかすると新コロナウィルスに対する抵抗力が強い面があるのかもしれません。1年以上前の罹患による抗体がまだ残っているのか、解明されていませんが、もしそうだとすると朗報ですが、過信は禁物です。

・・・・・

全都道府県について超過死亡を調べているサイトがありました。
このサイトでは、日本における新型コロナウイルスによる超過死亡を調査しています。

同じ著者によるブログ 大変面白いです。
posted by ZUKUNASHI at 18:31| Comment(0) | Covid19
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