地対空ミサイルによるグローバルホークの撃墜は大変なこと 米国軍事力が時代遅れであることを露呈する開演のベルかも: ずくなしの冷や水

2019年06月24日

地対空ミサイルによるグローバルホークの撃墜は大変なこと 米国軍事力が時代遅れであることを露呈する開演のベルかも

次の記事は、イランによるドローン撃墜事件について欧州のドローン研究家のコメントを伝えています。まずお読みください。
FARSNEWS2019/6/20
European Drone Expert: Shooting Down of US Drone Viewed As Milestone
TEHRAN (FNA)- A senior fellow expert at the European Council on Foreign Relations (ECFR) and a drone expert stressed that shooting down of a US Triton Global Hawk drone by Iran was a landmark event as it inflicted heavy damage to Washington.

"The GH (Global Hawk) is the world's biggest drone system. We are talking about a flying data hoover, filled with high tech equipment. This is a hugely expensive system," Ulrike E Franke, an expert in German foreign and defense Policy, UAVs/drones, revolutions in military affairs and military technology, wrote on her twitter page on Thursday.

"Of course, losing an expensive drone is not the same as losing the pilot(s) of a manned system. But this isn't a throwaway drone whose loss the US will just shrug off," she added.

Franke added that the drone was specifically designed to be largely invulnerable - because it flies to extremely high, noting, "Losing this Triton/Global Hawk hence hurts the US quite a lot. And (again, speaking as drone scholar, not geopolitical commentator here) depending on the exact circumstances, this incident may also hurt exports of the system."

The Islamic Revolution Guards Corps (IRGC) in a statement on Thursday disclosed details about the shooting down of a US spy drone near the Strait of Hormuz, stressing that it was downed after violating Iranian airspace over the Southern coasts.

"The Global Hawk spy drone took off from one of the US forces' bases South of the Persian Gulf at 00:14 am today and turned off all its Identification (Identification Friend or Foe) equipment and continued flight from the Strait of Hormuz to Chabahar port in a full stealth mode," the statement said at Thursday noon after the IRGC declared in an earlier statement that it had shot down the drone at dawn.


"The drone started collecting intel in a spying operation when it was returning towards the Western parts of the region near the Strait of Hormuz and it violated the airspace over the Islamic Republic of Iran's territory," it added.

"The IRGC Aerospace Force's air defense system targeted and destroyed the hostile aircraft which had entered Iran's territorial airspace at 04:05 am," the statement said.
(略)
The RQ-4 Global Hawk unmanned aircraft system (UAS) can fly at high altitudes for more than 30 hours, gathering near-real-time, high-resolution imagery of large areas of land in all types of weather.

US officials confirmed the report that one of its drones was shot down by Iranian surface-to-air missile, but said the aircraft was a US Navy MQ-4C Triton high-altitude drone. Both types of aircraft are among highly advanced US-made unmanned planes, but the MQ series is reportedly the state-of-the-art and the best and most equipped drone ever made by the US.(略)

・・・・・

グローバルホークの2019/6/20の経過

00:14 am 発進
turned off all its Identification (Identification Friend or Foe) equipment
04:05 am 撃墜される


ステルスが売り物のグローバルホークが全然ステルスではなかった。すべての動き、位置が把握されていた。位置を把握されないよう識別情報の発信まで止めていたのに。

イランがどうやって動きを把握したのかは不明。ロシアの助けがあった? S-300システムで把握できた?

ロシアは本件についてインテリジェンス情報を持っていないと述べていますから、S-300システムで把握できたとなると、すごいことです。

ロシアのS-400は、米国が言うステルス機でも捕捉できることになる。
となると、各国が防空手段としてS-400を導入しようと競っているように見えるのは無理からぬことです。

シリアのフメイミム基地にS-400が搬入された時のRTの記事で、管理人はレーダー施設に目を引かれました。大きな長い筒に入ったミサイルも印象的ですが、このレーダー施設のデータは、他の伝統的な防空施設でも使えるのですね。まあ、当然といえば当然なのですが。

Russian military deploys latest batch of S-400 air defense systems to Syria (VIDEOS)









今回イランがグローバルホークを打ち落としましたが、イランがステルス機を捕捉できる高性能のレーダー網を開発したのか? それもあり得ますがより確実なのは、S-300のレーダー機能を活用しているケースです。

S-300からさらに進んだS-400システムがあれば敵国からの攻撃の多くを無力化できるのです。偵察機でも戦闘機でもミサイルでも多くが撃ち落とせる。S-400のミサイルは逃げる戦闘機を追跡して撃墜できるとされています。航続距離も長い。

なるほど、そういうことなんですね。世界の軍事関係者はS-400の性能を熟知している。ロシアがS-400が防衛用の装備だと繰り返して主張していますが、自国内にレーダーがある限りではそのとおりです。

グローバルホークは高空を飛ぶので地対空ミサイルでは撃ち落としにくいというのが定説だったが、高空では偵察の成果が得られない。低く飛ぶことも当然ある。イランは弾道ミサイルだけではなく、誘導ミサイル、あるいは追尾式ミサイルでも技術的な開発に成功していたことがわかる。
イランは、ロシアのS-300と同等な技術を開発したとしている。リバースエンジニアリングを得意としている。

2018/3、米国の上院議員がロシアがS-400を外国に売った場合は、制裁を行うと脅しています。
2018年03月17日
US Senate Warns Russia of Sanctions If S-400 Sold to Any Foreign Nations

これは、ロシアからS-400を譲り受けて運用する国は、米国を含む外国軍の攻撃の多くをインターセプトできて、米国の軍事力の脅威を減じることができるからなんですね。それ以外の原因で米国上院議員がここまで言うことはあり得ない。
2018年08月05日
中国にロシア製S400搬入される 8月には試験発射

カタールがS-400の導入に関心を示していました。
2018年01月26日
えっ、えっ?! カタールがS-400を導入?
RT2018/1/25
Qatar may soon buy Russia’s S-400 anti-aircraft system – ambassador
Qatar is in the “advanced stage” of negotiating the purchase of Russia’s advanced S-400 anti-aircraft system. The long-range SAM missile weapon seems to be the latest fad in the Middle East after its Syria showcase.

サウジもS-400を欲しがった。
2017年10月06日
サウジ・ロシア関係 サウジがS400を欲している ロシアは対米国関係のカウンターバランス

トルコがS-400購入を決めたために米国からF-35の売却を止められたり、制裁を受けそうな情勢ですが、トルコとしてはS-400の導入を断念することはできませんね。
中国、パキスタン、インド、トルコ
Russia to supply India with 5 S-400 systems, defying Washington sanctions
Russia in talks over sale of ‘unique’ S-400 to Middle East & Southeast Asia – defense chief

米国が予定通りイランを攻撃していたら、艦載機がイラン国境を越えたところでことごとく撃墜される。米軍が打ったミサイルが次々に撃墜される、さらには航空母艦に向けてミサイルが発射されるというすごい戦争シーンが見られたのかもしれません。

最近、シリアがイスラエルによる空爆に防空力を発揮してミサイルの多くを撃墜したり、戦闘機を落としたりする例が増えているように感じます。主に使っているミサイルはソ連時代の古いもののようですが、それでも成果を上げている。

イスラエルはシリア国境の間近からあるいは国境を越えてミサイルを打っていますからシリア側は対処する時間がほとんどありません。それでも効果が出ている。そういうことだったんですね。

振り返って極東でみると、北朝鮮のミサイル開発戦術は極めて妥当だったことがわかります。大国の侵略を抑止するにはリソースの少ない国では核とミサイルが最も有効です。

今は戦闘機は限定的な用途しかありません。最も有効に使われているのがシリアのテロリストに対する空爆です。戦闘機同士の空中戦は当事国の暗黙の合意がなければ行われません。インドとパキスタンはその例でしょうか。

日本にとって戦闘機を使うのはどんな場合でしょうか。領空を侵犯した外国偵察機や戦闘機を追い払うような時だけでしょう。しかも操縦性能が悪くパイロットが酸素不足で気を失うような欠陥戦闘機など出る幕は全くありません。もし相手国に攻め込もうとしてもその国がS-400で防空体制を敷いていれば、次々と迎撃されるということになります。

中国もS-400を装備しました。国土が広いためいくつものシステムが必要なはずで順次設置数を増やしていくでしょう。ロシアは極東にS-400を設置しています。

S-400は防衛のためのシステムです。自衛隊こそS-400をロシアから購入して設置すべき? そんな風に思えますが。

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イランが米国ドローン撃墜に使用したシステムを示しました。やはりS-300の類似システムです。
FARSNEWS2019/6/23
US Spy Drone Downed by Iran's Home-Made Missile Defense System
TEHRAN (FNA)- The Aerospace Force of the Islamic Revolution Guards Corps (IRGC) used the Iran-made short-range and mid-altitude 'Third of Khordad' missile defense shield to bring down the US spy drone over the country's Southern coasts on Thursday. [Infographic]









イラン製のこのシステムは、ロシア製よりも格段にコストは低いはずです。これをS-400、S-300が高すぎて買えない国に売るようになったら米国は窮地に追い込まれます。米国国防省は、このシステムを知らなかったのでしょうか。
posted by ZUKUNASHI at 13:39| Comment(0) | 国際・政治
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