差分ベータ線測定器を作ってみようか: ずくなしの冷や水

2019年06月26日

差分ベータ線測定器を作ってみようか

管理人の手元には、INSPECTORクラスの性能とされる個人用測定器が2台ある。1台は自費でもう1台は読者の寄付を得て購入したものだ。

古い1台は感度が下がっているようなのだが、直置きで測定したらそれほど違わなかった。

この2台の測定器を、1台はベータ線を遮断するようにして同時に使用して測定したら差分でベータ線量が推定できそうだ。

測定値をスマホで記録する。スマホも2台ある。ベータ線量が多いところでないと差が大きくないから不確かさ(今は誤差と言わないそうだ、真の正しい値がわかっていて測定値がそれから乖離している場合には真値からの乖離を誤差と言っておかしくないが、ほとんどの場合は真値がわからない)が大きく、使えないかもしれないが、地面に近い地上高を連続測定すれば差は出るはず。

アルミかプラスティックの厚い板でできたケースを探せばよい。ホームセンターにあるだろうか。

読者からアルミの弁当は使えないかとの助言をいただきました。今、アルミの弁当なんか売っています? 昔使われていた分厚いアルミのものが欲しいですが。探してみます。

ホームセンターをのぞいたらアルミの弁当箱ありますね。薄くて軽いから遮蔽力は低い。2個重ねてそれを90kgプレスで押したらパカッと二重重ねになる? ただ1個3千円もする高級品。厚いプラスチックを仕入れるか、それとも手元のアクリル板で我慢するか。

壁の穴に通したケーブルを取り外して回収。
一応2セット動くことを確認。あとは箱を用意してテストするだけ。

2セットを天秤棒の両端にぶら下げて歩く。キンギョーエ、キンギョーじゃないし、行き交う人がよけてくれるだろうか。

カートに入れてゴロゴロ運ぶのが地上高の調整もやりやすいのだが、振動が多くて故障の原因になる。測定器をウエストポーチに並べて括り付け、スマホはリュックに入れる。これかな。左右につけると差が大きくなりそう。

面倒だな。やはりカートにするか。クッション多めに入れて。





ともに1分値。古いMAZURはやはり感度が落ちているようだ。補正係数を決めなくては。


意外と差は少ない。ガンマ線に関してはGC10のほうの感度が高い? パンケーキ型は、横方向からのガンマ線が入りにくいからか?

そうだとすると、INSPECTORでも同じことが起きているはず。地面直置きて差が出なかったのは、そのせいかもしれない。

よしこれで新しい機械を遮蔽して古い機械でガンマ線だけ(のつもりの)空間線量率を測ればよい。次は遮蔽物だが、カートを使うなら大きい容器でもかまわないことになる。二重三重作戦か。

今週末にはテストに持ち込めそうだ。

6/21、厚さ3mmのアルミ板を買って10m×15cmに切り、2枚重ねた。これでベータ線は遮断できるはず。面取りしたり接着剤で張り合わせるのが面倒なので周りをガムテープで縁取りして2枚重ねとした。

準備完了。

買い物用のマイバッグを二つ用意し、一つに測定器、もう一つにタブレットパソコンを入れて持ち歩くことにした。測定器の地上高は20cmになる。

2019/6/22、実地テスト。帰宅してデータをチェックしましたが、有意な差が見られません。今日は途中で雨に降られましたので、線量率攪乱要因が生じたとしても、ちょっと残念な結果でした。

実質地上高30cmでは差が出ない? それにコードの接続が不良で途中のデータがすっぽり抜けてしまいました。

底面に測定器、その上にタブレットを置けるようなしっかりした置台を探さないといけません。そしてメッシュの手提げに入れて運ぶ。

測定器とタブレットスマホの時間もしっかりと合わせないといけないし、なかなか難しいです。アルミの板2枚6mmで遮蔽しても、あまり遮蔽になっていない?

雨の中歩いた時のデータが残っていました。時間を合わせて二つのデータを並べると、次のグラフになりました。どっちがベータ線カットなのかわかりません。雨で道路が濡れるにしたがって線量率が下がっているようにも見えます。


地上高30cmで内側に防水コーティングのあるマイバッグ使用ではベータ線が届かないか遮蔽されてしまうようです。

RADEXなどでベータ線測定をしている方の測定結果に疑問がありましたが、通常のガンマ線の変動の中に埋もれてしまいます。よほどベータ線の強いところでないと。

アルミ板の遮蔽が不十分なことも考えられますので、線量率の高い壁に密着させて測ってみました。129cpm

アルミ板遮蔽で60cpm

並べて100cpmと44cpm。大体半分になっていますね。50cpmで約0.15μSv/hです。


ついでにレンガを測ったら。遮蔽なし。何々! ウランレンガが使われている?




線量率が相対的に低くてガンマ線による線量率変動が大きいところでは差分によるベータ線量を把握するのは難しいかもしれません。

実地調査の時の機械の持ち運びが面倒だったので、キッチン用の小物入れを買ってきて測定器2台をタンデムに並べて台ごと持ち運ぶことにしました。白く見える板がアルミ板です。


1回目測定、5分経過後平均、遮蔽なし102cpm(アラーム鳴動)、アルミ晩遮蔽あり40cpm。


2回目場所を逆にして。遮蔽なし96cpm(アラーム鳴動)、遮蔽あり38cpm。アルファ、ベータを遮断すると込々の約半分ですね。これまでの現地調査の結果とも整合します。


特定の場所を測るにはこれを持ち運んで測りたい場所に置けばOKです。測定時間は10分、20分とか選べます。

金属製の台の上に置いたので、測定器裏側の雲母の部分に触ってしまう恐れが解消しました。

一方ある地域の中を連続的に測定したいときは、アンドロイドスマホをつないて毎分のcpmを記録しあとで分析します。この台を持ち運ぶ袋の内側にポケットを作るか、何かビニールの袋に入れて内側に垂らす方法がよさそうです。

固定式で測る場合は、測定器のボタン操作だけですのでそんなに難しくない。でも、移動式でスマホで記録を取るのはよほどこういう機械の扱いに慣れた人でないと難しいかもしれません。この種の機械の扱いに慣れた人は、余計な操作をせず、決められた最小限のことしかしないのです。職業生活の中でそういうものだということを体得しています。

いじって壊すのは、自分で自分は素人ではないと自負している人です。

でも、上の画像の測定器2台セットで再調達価額約16万円、タブロイドスマホ2台を加えると総額約20万円になります。借りたいという人なぞいませんよね。

機械を大きな袋に入れて、自宅の周りを測ってみました。綿の袋です。地上高20cm、最初の10分間の平均。遮蔽なし42cpm、遮蔽あり33cpm


2回目、遮蔽なし47cpm、遮蔽あり31cpm。


遮蔽なしの測定器の検出部の部分の布に穴をあけたほうが良いですね。地上高20cmですからアルファ線は届いていません。差はベータ線ですが、直置きの場合よりも大幅に少ないです。ベータ線のエネルギーが低い?
posted by ZUKUNASHI at 20:05| Comment(0) | 福島原発事故
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