健康障害の見積もりは難しい: ずくなしの冷や水

2019年06月05日

健康障害の見積もりは難しい

福島第一原発事故による健康被害の規模を推測し、被爆回避に努めてもらいたいとの気持ちから、何度か健康障害の見積もりをやりましたが、とても難しいです。

福島第一原発事故による健康障害自体がありとあらゆる疾病疾患にわたっていますし、その疾病、疾患、障害が福島第一原発事故による被ばくが原因と仕分けすることが困難だからです。

2012年11月20日
福島第一原発事故による日本の成人の健康障害は1500万人に達する可能性

2012年11月21日
福島第一原発事故による日本の成人の健康障害は1500万人に達する可能性 続き

2013年12月11日
すでに東日本の3千万人になんらかの健康被害が生じているだろう

早い時期の推計しか行いませんでした。そしてそれも、最初に死亡数の急増により、続いて出生数の急減により、「健康障害のある者」ではほとんど意味がないと悟りました。健康障害の多くがいずれ深刻化、重篤化していくことが明らかになったからです。

被ばくによる健康被害、健康障害は、「直線閾値なしモデル仮説」に従うと考えれば、現在の日本のような放射性物質汚染地域に多くの人が住み、放射性物質の降下が止まらず、汚染食品が大量に出回っている条件下では、累積被ばく量が増え続けており、その増加に応じて「直線的に」健康被害が増えていくことになるからです。


2015年04月30日
原発事故というのはこういうものなんだ 分かってきたこと


健康障害の統計はありません。医療機関にかかった人の疾病疾患の統計はあるようですが、統計の信頼性に大きな疑問があります。それで、死亡数でとらえるしかないと考えるに至りましたが、日本の場合はそれでは片手落ちなのです。出生数の減がすさまじいからです。出生数の減は、いわば将来に生ずるべき健康被害を先取りしたものと言えます。

管理人は、現在の時点では、被ばくによる健康被害の度合いを測定する最も単純な指標は都道府県別の出生死亡比率の低下度合いの測定だと考えています。これが一番単純です。そしてというか、それでもというべきか、他の健康被害情報との整合性が高いのです。



岩手県以南、長野県、山梨県、静岡県までの人口が約6千万人。

以前に次のような試算をしたことがあります。
仮に「神経質なくらい」にまで気を使っている人が全体の2.28%いるとして人数は137万人。これでは少なすぎる感もあるからもうワンシグマ加えると15.87%、952万人が「それなりに」気を使っているとします。


残りの人5千万人のうち少し気を付けている人は、2050万人。この人たちにも健康被害が生じている可能性が大きいです(本人がそれと認識しているかいなかは別として)。さらに気を付けていない人は残りの3000万人。

もし、「それなりに」気を付けている人の中で健康被害が生じているならば、中央より左寄りに分布する人たちの健康被害はより激しく深刻なものになるでしょう。今出ていなくても、いずれ出るとみなければなりません。

「それなりに」気を付けているといっても、それは福島第一原発事故後人ごとに異なる年数を経てからの主に飲食物に関する汚染物回避です。

今最も人口動態の悪い神奈川県は、2011/3/15、3/16のプルームによる吸気被ばくが健康被害の主要要因とみられますから、福島第一原発事故直後の吸気被ばくを回避できた人は、せいぜい全体の2.28%、人数にして137万人程度でしょう。残り5千万人は、初期吸気被ばくの度合いによりその後「それなりに」気を付けていても健康被害が出る可能性はあります。

そのように考えれば、3千万人は固いラインではないかと思います。この数字は大きく取れば、4千万人程度に達するとみてよいでしょう。

セシウムの吸気被ばくで早々に身罷った方もおられます。甲状腺異常が生じたが手術で改善した方もおられるでしょう。

ですが、被爆による究極の病はがんであり、がんの一種である白血病です。これは時間の経過とともに発現します。

これまでに軽微な被ばく症状が出た方は、それで終わりではありません。被ばくの累積は継続しています。

決して警戒を、防御を緩めることなどできない状況だと管理人は考えています。

中京地域や関西地域は、上の6千万人の母数には含まれていませんが、これらの地域でも健康被害が多発していることはすでにご承知でしょう。
posted by ZUKUNASHI at 18:14| Comment(0) | 福島原発事故
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