リアルタイム空間線量率グラフの見方、使い方: ずくなしの冷や水

2019年01月09日

リアルタイム空間線量率グラフの見方、使い方

リアルタイム空間線量率グラフが15か所になりましたが、今年も整備を図っていくことにしています。
ずくなしの冷や水 リアルタイム空間線量率 全国  

次は管理人の自宅に設置した測定システムのグラフです。2019/1/6午前1時現在。
                   
個人用の測定器の示す値は、こんな風に刻々と大きく動いているのです。日によって大気中の放射性物質も変わります。簡易測定器で平均線量率を把握すること、その変動をうんぬんすることがいかに難しいかわかります。

個人用測定器の数値が少し大きく上がったからと言って恐れおおのくことはないのです。このシステムを導入して精神的に楽になったという方がおられることが理解できるでしょう。ぱっとグラフを見れば以上の有無を確認できますから。
   
空間平均値が17CPM、0.103μSv/hとなっています。上のページに掲載されたグラフは、すべて管理人の手元で設定を行っており、その作業の際に示される値は、0.096から0.103μSv/hです。器械による差異はほとんどありません。

このシステムで使用する測定器はGC10Aですが、そのGM管はSOEKSなどにも使用される汎用品です。そのため、GC10AとSOEKSはごく近接した場所ではほぼ同じ値を示します。

採用されているGM管が製品検査を受けて一定の感度誤差の範囲に収まっているからだと考えられます。

上のグラフの集合では、0.139μSv/hから0.084μSv/hまで差がありますが、これは設置場所の主にガンマ線数の違いによるものです。

この測定器は、ベータ線にも反応しますが、エネルギーの低いベータ線は検出できないとされています。

このグラフで平均値が0.103μSv/hならば年間換算で902μSv、0.9mSvです。0.121μSv/hなら年間で1mSvに達します。

ですから、このシステムを設置運営しておられる方の住まいの空間線量率は、高くて0.139μSv/hですから、外部被ばくに関してはあまり心配しておられませんし、管理人もそのように考えています。

これらのシステムは1か所を除き屋内に設置されています。その割には変動が大きいと感じられるかもしれません。ですが、1分ごとにcpmを記録すればこのように変動が大きくなります。

これを10分値、10分間の平均で見れば変動はぐんと少なくなり、平均値をとる時間が長ければ長いほどグラフは凸凹のないフラットな形に変わっていきます。

管理人自宅の測定器が検出した放射線数は測定器稼働開始からの累計で345000になっています。1分間で17本の放射線をとらえていますから20,294分分、約14日間の累積放射線数です。逆に言えば14日間全体を平均したcpmが17だったということです。

これらのグラフを見る際にまず注目すべきは、このグラフの位置する水準が平均値で示されるところより大きく上がっていないかどうかです。

上がるときはぐんぐん上がります。次の例は近くで非破壊検査、透過検査が行われ、その流れ玉をとらえたものです。

                          
この例では高い線量率は長くは続きませんでしたが、120cpm(0.72μSv/h)が長く続くようであれば、避難が必要です。

空間線量率が上昇するケースはいくつかのパターンがあります。
1 測定地点の近くに点的な放射線源が接近した場合
上の非破壊検査の場合が典型です。一般家庭から数百メートルの範囲内に線源が置かれてもその放射線を検出します。

甲状腺の治療のため放射性ヨウ素を服用した人が近くに寄った場合。

2 測定地点を包み込むように放射線源が接近した場合
これは、放射性物質を含む大気が流れてきた場合、つまりプルームが襲った場合です。

降雨により放射性物質が降下した場合もこれに含めてよいでしょうか。

3 放射性物質が微量ながらも継続的に降下した場合
大気中にある場合は変化がとらえがたいほどの濃度だが、長時間にわたって計測すると沈着増により差がみられるケース。

千葉県山武市の放射性医薬品工場で見られました。千葉の観光地で頭から放射性物質を被った例では、微量ではありませんでした。

4 宇宙線が増加した場合

逆に線量率が下がる場合
A 積雪がある場合
地表からの放射線が減衰または遮断されて測定機に届かなくなります。

B 鉛の筒など放射線を遮断する金属などで覆った場合
数値を操作するために宮城県下のMPでやられていました。

C 測定器の周辺を除染した場合
家庭の屋内に置いた測定器の場合は、あまり例がありませんが、管理人の自宅でホコリをかぶっていた暖房機を廃棄した後線量率が少し下がりました。

上の線量率上昇要因のうち、1については古くなった建造物、構造物の検査でよく使われています。ただ、常識的な運用がなされれば、放射線の流れ弾が当たる時間は短く、防御措置をとるのは難しいです。非破壊検査が行われる場合に周辺への通告はないのが普通です。

2は、例えば福島第一原発事故によって放出された放射性物質がプルームとなって襲来する場合です。この場合は上がり方が非破壊検査と異なって緩やかですが、上昇過程と高い状態が長く続きます。

日頃グラフを観察しているとそのような上昇が始まるといつもと違うということに容易に気づきます。線量率水準が0.3μSv/hを継続して超えるようになります。

この場合は、避難よりまずは屋内に入り、窓や戸を閉め切る、換気扇を止めることが何よりも重要です。洗濯物は取り入れます。線量率が上昇を続けた場合には換気口の穴や窓やドアの隙間の目張りをします。

とにかく放射性物質が屋内に入らないように細心の対策を講じます。そして放射性物質を吸わないようにします。屋内でもマスクは有効です。

家人が出かけているときは、電話やメールで警告を発し、どこか屋内で待機するよう伝えます。

自宅の線量率が上がってからでは子供の迎えはリスクがあります。保育園などは、線量率が上昇し始めた場合にどんな対応をとるか、方針を決めていることはないでしょうから場当たりになるでしよう。

とても難しいです。何時間も建物内の安全な場所に置いてくれるか疑問もあります。

その点からは、少し離れたところの線量率の動きが参考になります。自宅より北東に位置する、あるいは南西に位置する測定ポイントの動きのほうが初期には重要です。プルームの到来までに時間的余裕があり得ます。

まだ設置数が少ないので、風上、あるいは風下の測定ポイントの動きを参照することはできませんが、おいおい整備していきたいと考えています。

おかしいと思ったら、原子力規制委員会 放射線モニタリング情報全国の放射線量 エリア別統合グラフでさらに詳しく調べます。

ただ、エリア別統合グラフは更新間隔が少し長いので最新の情報は規制委員会 放射線モニタリング情報によることになります。
posted by ZUKUNASHI at 13:46| Comment(6) | 内部被曝防止
この記事へのコメント
ずくなし様あけましておめでとうございます。

いつもいつも本当に貴重な情報発信ありがとうございます。早いもので311から8年目ですが、何とか家族で正月迎える事が出来ました。
生前師匠閻魔が「人は我慢してはいけない! 堪え忍ぶんだ。」と仰っていました。生来勉強不出来だった私には、この2つの違いがよく分からないのですが、心と体に毒(欲)を溜めない様に生活しないといけないという事なのかも知れません…。
これから生存していく事自体大変な世の中ですが、それでも身体動く限り最善を尽したいものです。
Posted by 閻魔の弟子 at 2019年01月01日 08:59
閻魔の弟子さん  あけましておめでとうございます。
8年経ちますね。私は歳を食って「ジージは我慢できない」症候群。子供の家族もどんどん離れていきます。「それでいいのだ」。私の勝手にさせてもらうために、この数年は縁切り宣言もする覚悟で過ごしていたのです。
これからありうるかもしれませんが。
Posted by ZUKUNASHI at 2019年01月01日 10:53
今年もよろしくお願いいたします。   m(_ _)m
Posted by rika at 2019年01月02日 14:54
2018年、お世話になりました。2019年もよろしくお願い致します。

雪は50cm〜1mほどです。
雪深い地域へはあまり人が住むのに適さない感じがしますが、それならロシアはどうよ?と言う話にもなりそうです。
Posted by Saito at 2019年01月02日 17:17
Saitoさん 今年もよろしくお願いします。
降雪量が多いのは、西に海がある地域なのです。地球の自転の関係で西風が基本ですから、そういう地域は海から運ばれた水分が雪となって積もります。
沿海州ではあまり雪が積もりません。
大陸内部は気温低下が大きく、大気中の水分が絞り出されてダイヤモンドダスト現象が起きます。
1mも積雪のあるところは、世界的にもわずかでSaitoさんはそういう希少価値のある地域に住んでおられます。
Posted by ZUKUNASHI at 2019年01月02日 18:17
rikaさん よろしくお願いします。
Posted by ZUKUNASHI at 2019年01月02日 21:22
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。