知りたくなければ知らなくても良いんですが お子さんに対する義務は果たせません 1: ずくなしの冷や水

2018年06月02日

知りたくなければ知らなくても良いんですが お子さんに対する義務は果たせません 1

次は、2013年10月26日付けの記事「空間線量率が0.07μSv/hもあればきのこからセシウムが検出されるだろう」に掲げた野生きのこの汚染分布図です。見出しにかなり大胆なことを書いたものと思いますが、福島第一原発事故前の空間線量率が0.05μSv/hだったとすれば、0.02μSv/hの上乗せ分は福島第一原発事故によるものであり、きのこがそれを吸い上げて高い放射能を示すと考えることは合理的なことです。

管理人は、福島第一原発事故後、遠出をしませんでした。意を決しての初の遠出は、2015/1/31、我孫子へ現地調査。この少し前にSOEKS2台とステッキを使い、地表近くと地上1mの空間線量率を連続歩行調査でその地域の平均値として把握する方法を考え出して、実行し始めたところでした。

その後千葉県北西部を少しずつ測定して回りました。東京都江戸川区北部の濃厚汚染に気づいたのは、たまたま所用で出かけた際にこの方式による調査を行ったことによるものです。

一方、測定手段の限界を感じて、2017年にMAZUR PRM9000を購入しました。感度の高い測定器は短時間で汚染度を測定できるのです。左側は読者の寄付金で購入しました。最初に購入を検討したときは市価25万円近くになっていましたので中古品を購入しました。


この器械購入の狙いはもう一つあり、ベータ線とガンマ線を検出したいとの意図でした。あちこち測定するうちにブロック塀の上端、モルタルが塗られているところが福島第一原発事故直後に降下した放射性物質の保存状態もよく、濃縮もないということに気づき、各地のアルファ線源、ベータ線源を含めた放射性物質降下状況の比較が可能になりました。
(この現地調査の結果については、一般公開はしていません)

この間、比較的安価なバッテリー付きのパソコンを購入でき、徒歩でもパソコンの携帯が可能になったことからホットスポットファインダー、空間線量率連続測定装置を自作しました。この器械の威力は顕著なものがあります。難点は、現地調査後のデータ処理に手間がかかることです。


今年の連休に葛西臨海公園で0.2μSv/h以上の値が出ていたことは知っていましたか。ここには若い学芸員が多いようですが、子供の被ばくに関しては全く問題意識を持っていないかのようです。


ホットスポットファインダーのデータを処理すると次のような図が得られます。


管理人は、昨秋から現地調査の範囲を広げました。栃木県、神奈川県、群馬県、埼玉県、東京都町田市、江戸川区など。一方でリアルタイム空間線量率測定装置の設置も読者の協力を得て進めてきました。

設置勧誘から始めますが、自分の住む地域の空間線量率を詳しく把握していない人が多いですから、まずは現状を知ってもらうことから始めます。簡易な安価な測定器を貸出し、測定してもらいます。

ある読者の場合は、常時0.2μSv/h前後の空間線量率が検出されました。特に濃厚汚染地帯と認識されている地域ではありません。本人も私も半信半疑、次に私が使ってきたSOEKS2台を貸与します。やはり0.2μSv/h超が多いです。間違いありません。

次いで高線量率の原因検討を行いました。そしてリアルタイム線量率測定装置を置いてもらいます。時に0.35μSv/hが出ています。ロシアの兵隊が退避する水準を超えることもあるということになります。

私は頭を抱えました。リアルタイム線量率測定装置を設置した読者の家だけの問題ではありません。その地域の広い範囲で同じ状況のはずです。どうしたものか。どうするにしても、まずは詳しい現状把握が先決問題です。

リアルタイム線量率測定装置の設置やそのメンテナンスで一日に50本くらいのメールをやり取りすることもあります。暑くなってきたのでシステムの放熱対策部品の面取り、発送などやることは山ほどあります。1台2台ならともかく、10台を超えてくるとカネもかかるし手間もかかります。

しかし、読者の協力を得て調査や測定を進めてきたことで、過去にまとめた資料の意味が分かることもありますし、すぐに有効な対策が打てるかどうかは別として実態のより深い認識、対策の限界の推定ができることは、大きな前進です。

この記事を書き始めたのは、今朝なぜか次のシミュレーション結果が頭に浮かんだからです。これは、いくつかあるF1からの放射性物質拡散沈着シミュレーションの中でも日本のほぼ全域について計算が行われている貴重なものです。Teppei Yasunari市の労作です。

BBCFukushima fallout fears over Japan farms
To estimate contamination levels, Teppei Yasunari, from the Universities Space Research Association in the US state of Maryland, and his colleagues, took measurements of the radioactive element caesium-137 in soil and grass from all but one of Japan's 47 regions and combined these results with simulations based on weather patterns following the meltdown.


このシミュレーションについては、管理人はかねて自分が作成したきのこの示す汚染地図(冒頭の図)との整合性に気づいていました。

管理人が行った現地調査の結果によれば、放射性物質の降下沈着状況はとにかくまだらです。これは濃厚汚染地帯でも希薄汚染地帯でも同じです。ですから、濃厚汚染地帯から希薄汚染地帯に移るような地域ではまだら状況がより強くなります。汚染の強いところとそうでないところが連続的に存在しているのです。

ですから冒頭の図で100ベクレル/kg以下の地域には特に注意が必要です。これらの中には汚染の強い地域が含まれています。そんな場所があなたの住む家の地域かもしれないことは念頭に置くべきです。

次の記事では、上の二つの図と管理人が計算している人口動態統計から算出した指数を参照しながら、「気づかれていない汚染地域」の可能性のある個所、地域を掘り起こしていきます。
posted by ZUKUNASHI at 11:48| Comment(0) | 福島原発事故
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