放射能を可視化するホットスポットファインダー: ずくなしの冷や水

2018年05月07日

放射能を可視化するホットスポットファインダー

キーボードパソコンとGC10を組み合わせてホットスポットファインダーを作り運用を開始したことは前に書きました。

なにしろ130万円の器械と3万円の器械では勝負にならないのは十分わかっています。でも、そこは手間をかけてなんとかするつもりでした。Google Mapにデータを落とす方法が難しかったのですが、あちこち参照して、CSVからKMLに変換するサービスも用いてなんとか目途を付けました。

以下は、自分のための備忘録です。読者に「はい、これがマニュアルね!」と投げるつもりはありません。

以下、ホットスポットファインダーをHSFと、測定器GC10はGC10、GPSデータロガーは単にGPSと記します。

@ データ収集フィールド調査の準備
HSF用のキーボードパソコンとGPSをフル充電しておきます。測定開始時点でキーボードパソコンとGPSの電源を入れます。GPSはあらかじめ調査時間を予測し、記録間隔30秒、ないしは1分で設定しておきます。これはCSVファイルからKMLへの変換サービスを使ったらデータ368個でちょん切れてしまって気づきましたが、地図上に表示させるときも300個程度が限界です。

A フィールド調査
徒歩ないしは自転車で測定予定地域内を回ります。途中でうろうろしても大丈夫。軌跡で跡が残りますから測定地点が地図上で容易に見つけやすくなります。

2018/5/1の測定軌跡。11,000以上のデータがあります。これはCanwayのソフトによるものです。


B フィールド調査終了時の器械の扱い
測定を終えたらGPSの電源オフ、キーボードパソコンはWindowsマーク+R、shutdown /s /t 0と入力します。モニターにつないである状態でこの命令を使っておけば、ウインドウズマークのボタンとRのボタンを同時に押すことで前回の入力が表示されますから、リターンキーを押すだけで電源を落とせます。
もし電源が落ちないようならGC10のプラグを引き抜きます。キーボードパソコンの電源は入ったままでも構いません。

C 器械からのデータ取り出し
GC10のデータは、毎秒です。GPSは1分に設定だとします。GC10のデータは、teratermから容易に取り出せます。USBメモリーにファイルをそのままコピーしてデータを処理するパソコンに移します。

GPSのデータは、GPS LOGGERをUSB端子に差し込み、そのスイッチを入れます。

CanWayのソフトを起動します。
ロガー→軌跡読み込み
詳しいデータを知りたい軌跡の名前をクリックしてアクティブにします。
ファイル→エクスポート→CSV→名前を付けて保存 で例えばデスクトップに保存します。

CanWayのソフトで軌跡が示せますし、時刻と緯度経度が分かりますから、山の中でもバッチリ測定個所が分かります。空が開けていれば、細かい移動も記録されています。

CanWayのソフトがうまく反応しないこともあります。

D データの加工
これらはどちらもCSVファイルですから、EXCELの方から保存したtextファイルを指定して読み込みます。テキストファイルウィザードを使います。

EXCELに詳しいデータが表示されます。
EXCELに表示されたデータの時刻が日本時間になっていると思います。何分何秒が微妙にずれていることがあります。厳密に1秒にデータ1個ではありません。

時刻の表示がおかしいときは、例えば29:43.0 の列を指定して 「セルの書式設定」→「時刻」→「13:30:50」→「OK」とやれば、時分秒の形式になります。

あまりに大きなデータは、excelで処理しきれないことがあります。

E 時刻を基準としたデータのマッチング
TeratermのデータとGPSのデータをデータベースソフトにインポートします。
Teratermのデータは、時刻と線量率を一つのテーブルにします。IDは付けておいたほうが良いでしょうか。
GPSのデータは、時刻と緯度、経度です、標高は複雑なことをするのでなければ空欄で構いません。

データベースソフトに読み込んだ二つのテーブルの時刻表示を確認します。何時何分何秒で端数が付いていなければOKです。

次にクエリ―を作り、GPSのデータの時刻を基準にTeratermのデータをマッチングさせます。次は1秒ごとの例です。「場所の名前」と「説明」はサンプルがそうなっていましたのでそのまま使いましたが、時刻と線量率を示しています。
整理番号 場所の名前 説明 経度 緯度 標高
1 12:04:01 0.084 139.904264 35.707064
2 12:04:02 0.084 139.904269 35.70705
3 12:04:03 0.09 139.904242 35.707022

F マップに読み込ませるためのフォーマットの変換
マッチングさせたデータをCSVファイルに変換します。まずEXCELにエクスポートし、EXCEL上で「名前を付けて保存」で「textファイルカンマ区切り」で保存します。

保存したtextファイルを開き、すべて選択して次のサイトの右側に貼り付けます。左側にKMLファイルができますのでこれを全コピーしてメモ帳に張り付け、kmlの拡張子で保存します。
Googleマップ KML/CSV相互変換

G Google Map上での表示
これで準備ができました。Google Mapにログイン。
左上隅のメニューを開き、マイプレイス→マイマップをクリック、最下欄に「地図を作成」と出ますからこれをクリック。「無題の地図」からインポート、「インポートするファイルの選択」から「パソコンからファイルを選択」を選び、先に保存したKMLファイルを指定してインポートします。

これで軌跡というかマーカーの連続が表示されます。次がその様子です。12:9:23にそのマーカーの地点で0.156μSv/hを検出したことを示しています。


H Google Map上で見やすくする
やっとここまでできました。後は使いながら改善していきます。徒歩の場合は30秒ごとに測定でしょうか。

マーカーの脇に数値を表示したいのですが、まだ方法が分かりません。いやー、安く上げるのは簡単じゃないです。

ここまでできました。30秒ごと。各マーカーをクリックして時刻と線量率が確認できます。この画像上ではできません。


上の軌跡1点ごとの空間線量率です。最初に0.25μSv/hを越えるピークがあり、その後0.2μSv/h程度で点が3つ集まっています。ここは、ハウスの雨水吐けでした。MAZURを直置きして測りましたが、それほど高くありませんでした。1分以上そこに留まっている間に手に下げた袋の中のホットスポットファインダーが高い空間線量率をしっかりととらえていました。


雨水吐けからの雨水が辺りに広く広がっていたことが推定できます。勢いをもって流出したため雨水吐けの水が直接地面に当たる箇所の線量率はそれほど高くならなかったのです。

この「ビンボー人のホットスポットファインダー」は使えます。予想以上の働きです。

I ホットスポットファインダーの利用目的
どのように使うかというと、例えば諸般の事情で東日本に転居しなければならなくなった家族が、子供の生活環境の線量率を測定、確認する場合が典型になりましょう。

その家族が自分たちで測ることは難しいかもしれません。別に音もせず、袋の中に入れて持ち歩けば全く分からないのですが、できればMAZURによるアルファ、ベータ、ガンマ込みの地表面などの測定データも欲しいところです。

そして同じ経路を2回測るほうが良いでしょう。風の有無により空間線量率は変動します。

その他、濃厚汚染地帯で家の中の線量が多い場所の把握にも使えます。

J 出来上がり
Google Earthで表示させたら測定時刻が付きました。表示したいのは線量率ですから、項目を入れ替えればよいはず。


ほら、できました。上出来上出来。

posted by ZUKUNASHI at 23:36| Comment(0) | 福島原発事故
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