毎日新聞2018年5月1日 東京朝刊
外国人実習生
原発労働、家族に言えず 「おかね」のため来日
40年かかると言われる廃炉完了を目指して作業が進む東京電力福島第1原発に外国人技能実習生たちの姿があった。日本からの原発輸入を中止したベトナムから来日した彼らはどのような思いで働いているのか。
「ホウシャケイ、ホウシャケイ、ホウシャケイ」。2月。記者が原発での仕事について、20〜30代のベトナム人技能実習生ら6人に尋ねると、一人が繰り返した。それが放射能のことを指すのか、放射線なのか、線量計なのか、判然としなかった。「仕事は楽で、日本人もたくさん働いている。(安全性は)大丈夫と思う」。日本語に一番堪能な一人が付け加えた。6人は昨年秋から普通の作業着姿で働いているという。
「現場でも仕事がよくできると評判で、本当に助かっている」。6人を雇う東京都内の会社社長は言う。この会社の従業員は日本人3人とベトナム人ら6人。約30年前に会社を設立した時は20代の日本人が20人以上いたが、今では外国人が貴重な人材となっている。社長は「日本人の若者はすぐ辞めるけど、外国人は耐える。莫大(ばくだい)な借金をして日本に来て(2017年に制度改正される前の技能実習の最長期間である)3年間は帰れないから」と言う。
6人の立場は技能実習生、建設就労者と違いはあるが、初めて来日した際、渡航費などで約120万〜150万円の借金を背負い、技能実習生は返済しながら暮らしている。現在は、原発にほど近い地域にある3DKの木造平屋で共同生活を送る。技能実習生のうち2人は幼い子供たちを本国に残す父親。スマートフォンを無線LAN「Wi−Fi(ワイファイ)」につないで毎日テレビ電話をしている。3年間は子の成長を画面を通して見守るしかない。
日本に来た動機を尋ねると、来日したばかりで日本語をほとんど話せない一人が言った。「おかね」。最初に雇われた会社でいじめに遭い、この会社に移ってきた男性もいる。この男性は「(前の会社は)周り日本人ばかり。ものすごく厳しい。社長もたたいた。給料も月5万のときもあった。辞めたほうがいいね」と言った。
6人は原発で従事していることは家族に話していない。「家族が心配する。帰れ、言われます」。一人がたどたどしい日本語で答えた。【関谷俊介】
福島民友ニュース2018年05月02日 08時45分
福島第1原発に外国人実習生 管理区域外6人、東電方針を逸脱
外国人技能実習生6人が、東京電力福島第1原発施設内でがれきなどを焼却する施設の建設工事に従事していたことが1日、東電への取材で分かった。
東電は実習生を第1原発施設内で働かせない方針を発表、元請け企業との契約書でも実習生を雇用しないよう求めていた。東電は「改めて元請け企業に契約内容の確認を徹底させる」としている。
東電によると、実習生は元請け企業の建設会社安藤ハザマ(東京)の下請け企業(2次、3次)計2社に雇われた。6人は昨年10〜12月から今年4月まで、第1原発施設内で、がれきや伐採木などを処理する廃棄物焼却施設の基礎工事などに従事。工事が行われた場所の空間放射線量は毎時0.9マイクロシーベルト程度。放射線管理区域外のため、放射線防護に関する教育は行われず、線量計を装着する決まりはないという。
東電は昨年2月、事故を起こした第1原発の特殊な環境下での作業が、途上国への技術移転という技能実習の趣旨にそぐわないなどとして技能実習制度を所管する法務省などと協議し、第1原発施設内で実習生を働かせない方針を決めた。
東電は、元請け企業に対し、昨年2月以降に施設内で実習生が就労したケースが他にもあるか調査するとしている。
2018年05月01日
原発労働の外国人実習生 この人たちのために何ができる?
posted by ZUKUNASHI at 10:33| Comment(3)
| 福島原発事故
日本人が自ら負わなければならない責任や罪から逃げ、他国の人に押し付ける。
国内だけでは飽き足らず、勝手に他国の人たちを見下して、奴隷として貶めている。
日本国民、皆「与同罪」。
国際社会から糾弾される日を待ち望んでいます。
本当に申し訳ないです。
私たちは、一体どうしたらいいのでしょうか。
せめて、十分な被曝しない環境で働くことや、
最低限の保険制度や、そしてこれ以上被曝が少なくすむような
配慮が欲しいと思います。
私たちは、原発はクリーンエネルギーと聞かされ、
なんとなくそこを考えずに暮らして来ました。
これからは、それでは済まないと思います。
銃の玉は飛んで来なくても、放射線は飛んでくる時代になりました。
皆さんの覚悟が 必要な時代になりました。
私たちがこれから何を選び、どう生きようとするのか、
もう時間はあまりないと思います。
今、声を上げなければ、子供や孫の時代がどうなって行くのか。
本当に 心が痛みます。
こういうのって、いたちごっこかもしれません。
浮浪者?と今でも言うのでしょうか。
そういう人たちも 駆り出されてるという噂を
聞いたことがありますが。