食物の内部被曝に気を付け、外気取入れを抑制すれば何とかいけるところもあるのではないか?: ずくなしの冷や水

2018年04月07日

食物の内部被曝に気を付け、外気取入れを抑制すれば何とかいけるところもあるのではないか?

2018/4/6、読者と交わした私の意見を掲載する。

Q:爆発の年にプルームが通過した場所は、高濃度で知られる松戸とかはともかく、比較的中濃度の所沢や茨城南部なども、いくら食物の内部被曝に気を付けても危ないですか?
外出や、窓開けや、地面に触れるスポーツとか控えても。
まして、伊豆東斜面となると、那須や所沢や町田あたりよりは良い気がしますが、そうでもないのでしょうか?

A:この問題は書くと長くなりますが、吸気被曝の原因は多様化、多元化しています。大別すれば、次の三つになるでしょう。
@ 核関連施設の操業による放出(原発、核燃料工場、研究施設)
A 過去に降下した放射性物質の自然現象による再浮遊(乾燥、風による飛散、ウラン系列の崩壊の進行によるガス化)
B 過去に降下した放射性物質の人為的な再放出・再浮遊
(ごみ・放射性廃棄物の焼却、放射性廃棄物のリサイクルなどのための加熱・粉砕)

ご指摘の濃厚汚染が生じた地域では、Aの影響が大きくなります。自分の住む半径500m、1kmの範囲だけからの影響にとどまらないと考えますが、広い地域で相互に行ったり来たりがあることを考えれば、おおむね福島第一原発事故後の放射性物質の降下沈着度合いに比例すると見てよいでしょう。

Bの影響は、焼却施設、リサイクル施設からの距離によります。廃棄物は遠隔地からトラックなどで持ち込まれますからその立地地点の汚染度合いには関係ありません。管理人の観察では10km、15kmは容易に飛びます。(管理人の自宅に関して言えば一時よりも大きく減りましたが)

次に防御。
A ガスマスクを24時間着用
B 完全空調管理のシェルターで生活、外出は最小限。
C ある程度気密性のある家で外出や、窓開けや、地面に触れるスポーツとか控えて生活する。

A、B、Cの順で防御の度合いは高いと言えるでしょう。これらの対策はその場所の汚染度合いに関係なく防御機能を発揮しますから、シェルター生活をするなら松戸でも伊豆でも同じです。
その環境の大気中の放射性物質濃度が同じなら、この防御機能が弱くなるに従い吸気被曝が多くなりますが、例えば松戸でCの生活をするのと、伊豆で次のDの生活をするのとどっちが吸気被曝が多くなるか、判断するのはとても可能とは思えません。
D あまり気密性の高くない家で外出や、窓開けを控えて生活する。

伊豆東斜面が那須や所沢や町田辺りよりは吸気被曝が少なく抑えられるかは、大変難しい問題設定です。
例えば、浜岡の再稼働をどう見込むかで大きく変わります。さらに、町田と伊豆東斜面と比較してどちらの汚染が大きいかも管理人は答えを持ちません。規制庁のマップによれば町田のセシウム汚染はそれほど強くないことになっています。

防御策のAからDの設定はテクニカルなものですから分類評価が容易ですが、@からBについては具体的な地点名を出したとたんにその環境の不確実、未解明な要因が多すぎて評価が不能になるのです。

例えば、高汚染地帯であることがどう影響するかについて、青梅と茨城南部の水田地帯を例にとれば、青梅の方が山が近い分その山林からの影響が長続きしそうですが(Aです)、もし茨城南部で秋に稲わらを燃やすようなことがあれば(A+Bです)、湛水で放射性物質が飛ばなかった期間の吸気被曝の低減は帳消しになるでしょう。

汚染度は異なるが人口動態の悪い町田と千葉市の中心部を例にとれば、千葉市は茨城の太平洋岸からの風の通り道で今でも他よりも多めの降下物が続いています(Aがあるところに+@です)。一方町田は北からの風で運ばれる放射性物質は千葉市よりは少ないとみられますが、浜岡が再稼働すれば大気中の放射性物質濃度はぴーんと跳ね上がるでしょう(A+@→A+@です)から、どっちがどうとはとても言えないというが管理人の認識です。

これは関東に限らず西日本でも同じで、今はAは小さいかもしれませんが、原発再稼働で大きな@が加わるかもしれませんし、こっそり放射性廃棄物を燃やしていればBが加わることになります。

汚染された外気の取入れを抑制したあるいは空気清浄機能を強化した建物を新築してそこに住むのは、吸気被曝の抑制になることは確かです。場所の選択でそのような吸気被曝抑制効果を増すことはできるでしょうが、ではどこがいい?となると、ポジリストはないとお答えすることになると思います。

気流の流れは予想以上に速く遠距離まで放射性物質を運びます。アリューシャン列島の上空でウラン235がこれまでにない濃度で検出されたりしています。私が測定器を持って歩くとき、それが高性能であろうと、そうでなかろうと強い風が吹く中では線量率が上がるのが常です。
posted by ZUKUNASHI at 01:21| Comment(0) | 福島原発事故
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