川内原発で「防災訓練」: ずくなしの冷や水

2018年02月04日

川内原発で「防災訓練」

毎日新聞2018/2/4
川内原発
過去最大規模の防災訓練 計4400人が参加

・・・引用終わり・・・

防災訓練は原発事業者が行うもので、地域住民が行うのは避難訓練ではないでしょうか。避難訓練を含めて防災訓練と言っている?
でも、地震による災害が大きくなるのを防ぐ防災訓練とは違うのではないでしょうか。なにしろ逃げるいとまがないのです。

@ 画像の1枚目、測定器を持つ人は高性能なマスクをしているようですが、測定を受ける人は簡易なマスク。

A 「原発構内の緊急時対策所」F1で使われたような「免震重要棟」は川内では作られなかったと記憶します。構内にとどまることができる?

B 「今回初めてあった園児の保護者への引き渡し訓練」とありますが、放射性物質の漏洩状況も分からず、見通しも立たないときに園児を迎えに行くのは親子ともに被曝の危険が増します。時々刻々と変わる漏洩状況と見通しを誰がどんな形で提供するんでしょう。

C 「甲状腺被ばくを予防する安定ヨウ素剤については、汚染状況を調べる検査場に到着する前の段階での配布を初めて試みた」とありますが、真っ先に飛んでくるのは希ガスと気体状、粒子状の放射性ヨウ素です。ですから、事故発生、放射性物質漏洩の第一報とともに服用しなければなりません。事業主体や自治体を頼らず自衛が必要です。京都市の北部では安定ヨウ素剤が配布されていると聞きます。

D 「一般住民よりも一段階前に避難を始めるグループホームの避難状況」とありますが、本番でそんなことできるでしょうか。誰がやるのでしょう。年寄りや車いす使用の人もいるでしょうに。

E 画像の2枚目、避難の総合指揮、計画調整はどこがやるのでしょう。事業主体が構内から指揮する? 県や市の体制が伝えられていません。

F 画像の3枚目、避難車両の除染は大事なことです。ですがこれは仮設施設。いざというときに間に合うでしょうか。そして看板を見ると自衛隊が除染業務に当たっているようです。

G 鹿児島県庁の役割が伝えられていません。知事は視察しただけです。原発事故後の県庁の対応は福島県と同じになるでしょう。福島県庁は早期避難に積極的な役割を果たさない面がありました。

原発事故が起きたら何よりも大事なことは、初期吸気被曝の回避です。そのためには状況が分からないまま飛び出すのではなく、マスクをする、屋内に退避する、換気を止める、状況を把握することが身を守ることに通じます。

放射性物質が降下して空間線量率が上がっても放射性物質が濃厚に含まれた空気を吸うことに比べれば、時間が短ければ影響は相対的に小さいのです。

上の防災訓練の前提は、放射性物質が降下して地域の放射性物質汚染が強まった、大気中の放射性物質濃度は落ち着いた、そういう状況と見られます。その状況に至る前に特に吸気被曝の回避・防護に抜かりがあった人は、その後時間の経過とともに甲状腺異常などの様々な身体症状が発現し、突然死に見舞われる人も出てきます。それが福島第一原発事故の経験です。
posted by ZUKUNASHI at 13:20| Comment(0) | 福島原発事故
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