ロシアが米国の悪行を個別に指摘、非難するようになっている: ずくなしの冷や水

2018年01月12日

ロシアが米国の悪行を個別に指摘、非難するようになっている

米国がなりふり構わずシリアでのテロリスト支援、ロシア、イランへの活動妨害の作戦に出ています。ロシアは、これらの米国の行動を記録し立証、非難するという対応を強めています。

ロシアは、シリア問題の解決のためには国際世論の支援が必要と判断しており、その機運が高まりつつあることから更なる情報公開の作戦に出たものとみられます。

ロシアが指摘する事実は、この先、米国の非道の例として人々の記憶に残り、しばしば引用されることになります。貝殻追放を望む国が増えるのに資するでしょう。

米国は、イラク、シリアでのテロリストを使った侵略破壊戦略が風前の灯となったために、決定的な敗北を回避すべき悪あがきを続けているとしか見えません。

2017/12/31と2018/1/6にシリアにあるロシア軍の基地が迫撃砲やドローンの攻撃を受けました。後者は13機のドローンがフメイミム空軍基地とタルトゥース海軍基地を同時に襲うというかなり規模の大きな高度なものでした。

当初、ロシア軍はこれらのドローンがトルコが支援する兵士の拠点地域から発射されたと見てトルコ軍に文書で抗議しましたが、プーチンがエルドアンに電話し、トルコが関与していないことがはっきりしたようです。

ロシア軍は、このドローンはGPSを使って自動的に飛行する高度なものだとし、そういうテクノロジーを有する国が背後にいると述べています。

この件については米国の関係者がそんなドローンは市販されていて誰でも買えると早々に述べていたり、この攻撃の間米軍の偵察機がフメイミムとタルトゥースの間を旋回していたことから米国の仕掛けであることはまず間違いありません。

米軍は、自らの仕業だとは認めないもののロシア軍にはわかるように仕掛けています。米軍はシリア北部でテロリストを空爆するロシア軍戦闘機の飛行の妨害も行っています。

今更、そんな妨害をしてみても大勢は変わらないのですが、米軍は負けを認めるわけにはいかない、勝負はまだ残っているとの姿勢を保ちたいのでしょう。

それに使われているのがクルドです。クルドの運動は当初理解できる面がありましたが、SDFがISISと一体化し、米軍の指示、支援のもとにシリア政府軍と対峙するようになって、暴力的・戦争集団との印象を強めています。イスラエルの支援もあって、中東地域の不安定化要因になりつつあります。

米軍とパキスタンの関係が急激に悪化しました。アフガニスタンのテロ対策と米国が称する作戦にパキスタンのより大きな関与を引き出そうとする米国に対し、パキスタンはこれまでに何千人もが米国のドローン攻撃の犠牲になっているとしてこれを拒否しています。

年末年始のイランの国内騒乱は、外国勢の仕掛けによるものとするイランの主張は合理的な面がないわけではありませんが、イランでは物価が急騰し、失業も増えていて、それに対する国内の不満の高まりが対政府抗議行動を生み、外国勢の仕掛けによる暴力行為が加わったものです。

IRGCなど有能なスパイ組織を有しているはずなのに何年も前から始まっていた外国エージェントの活動を把握できなかったのは、大きな失策です。

イランは、大統領は選挙で選ばれていますが、立候補できるのは、護憲評議会という組織が各人について立候補の可否を決めるとされます。この評議会は、組織上、民主主義的なコントロールが効いていないようですから、イランが本当に民主主義国なのかと疑問を呈する人も多いのが現状です。

それと、ロハニ大統領とその側近を見ると、一定のイスタブリッシュメントの出身になっているのではないかとみられます。外務大臣のザリフは、米国の大学で博士号を取得しています。

米国との対立で国内的な緊張が強く一枚岩に見えるイランも、国内的にはいろいろ問題を抱えているようです。重水を輸出するほどの技術力を有していますが、民生面での技術開発は遅れているようです。核合意をめぐる米国との対立、そして周辺の国々からの工作にどう対処するのか懸念も残ります。

米国のロシア、イラン憎しの感情は露骨で、イランのIRGCソレイマニには、デリゾール滞在中に米国CIA長官が手紙を届けるという出来事がありましたし、最近ではソレイマニのインスタグラムのページが凍結されています。

ロシアの外交団施設の接収やロシアのメディアに対する活動の制約も一段と強められており、とにかく米国に不利なこと、気に入らない人物にはこれ見よがしに嫌がらせをするのが米国流です。

トルコと米国の関係も緊張が高まっています。トルコが PYD/YPGに対する武器供与を止めろと米国に要求し、トランプがこれを受け入れる返事をしたにもかかわらず、武器等の支援を止めていないことをトルコは強く非難しています。

エルドアンは、その一族がISISが盗み出した石油を引き取り大儲けをしたと伝えられていますが、ロシア軍の活動でISISが壊滅的な被害を受けると、エルドアンの狙いはクルド対策に収れんしてきました。もともと、オスマン帝国の再興を図るのがエルドアンの狙いだなどという見方は彼を買いかぶりすぎています。そんな力はトルコにはありません。どさくさに紛れて金を儲けようとするだけです。

2016年7月15日にトルコで290人の死者を出したクーデター未遂事件がありましたが、その背後にCIAがいたとの説があります。当時のトルコはまだNATOとの関係もそれほど悪化していませんでしたし、CIAが仕掛けたとの説はにわかに信じがたかったのですが、先のイランの騒乱事件を見るとそうかもしれないと思えます。

黒海の北と南で米国の傀儡政権ができて、国が混乱することになれば地域の政治・社会はますます混迷します。それを利用していろいろなことができる、武器も売れるということになって誰が得をするかを考えれば、答えは出ます。

あまり報道されていませんが、チュニジアでも騒乱が起きています。エジプトではテロが続いています。アフリカでも騒乱、内戦が続いています。

私たちは朝鮮半島での戦争勃発のリスクに直面していますが、冬季オリンピックのおかげで当面米国による北朝鮮威嚇行動は見送られることになりました。幸い、まだミサイルや銃弾が飛び交って死者が出る事態には至っていません。

米国は、高価な武器を韓国と日本に購入させてすでに成果を得ました。カネを払って戦争勃発を回避できたということになればよいのですが、どうでしょう。

今年も、国際情勢の緊張は持続するでしょう。米国などのテロリスト支援国がテロリストを使った侵略行動を止めなければテロも続きます。ドローンが巡航ミサイル並みにGPS利用の目的地誘導装置を積んで自爆攻撃を仕掛ける最初の年になるのではないかと恐れています。

中東に商用で出かける人に話を聞くと、役人やビジネスマンがしっかりしているのはイランがダントツ、カタールもそれなりのレベルで、UAE、ドバイ、サウジとの間には落差があるとの見方を示していました。カタール危機はUAE出身の一人の女性の引き渡しをめぐって起きたとか、なかなか信じがたいことが起きるのは、「王国」だからなのかもしれません。

湾岸諸国のカタール、イランに対する妬みは激しいものがあるようです。


(追記加筆予定)
posted by ZUKUNASHI at 21:15| Comment(0) | 国際・政治
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