原発事故が起きたら避難しろ? そんな無責任なことがよく言えますね: ずくなしの冷や水

2017年07月24日

原発事故が起きたら避難しろ? そんな無責任なことがよく言えますね

SPMの分析は、ブログ管理人に大きなブレイクスルーとなりました。

きっかけは、東海第二原発の関連データを探していて、茨城県がMPの空間線量率測定データとともに大気汚染測定関連データも消去していることに気付いたことでした。

ええーっ、原発事故があると大気汚染が生ずる、数値を公表できないほどに強い汚染が生ずるのか。福島浜通りのデータ欠落だけであれば気付かなかったかも知れません。津波もありましたし、停電もありましたから。

ですが、茨城県は少し離れた場所の観測ステーションの数値は表示してありました。そして、隣県のデータもあります。特に千葉県北部のデータは3/13、3/14と異常な変動を示していました。

2011/3/11のコスモ石油の火災の影響がこんなに何日も続くものなのだろうかと調べると、3/14の午前10時過ぎに風向きが変わった時点を境にSPM濃度が急落していました。それまで上昇してきていたものが風向きの変化とともに低下しています。

大気汚染関係データでは、PM2.5ではそれほど大きな変化は見られません。SO2も関係なし、問題はSPMです。

福島第一原発事故の影響をSPM濃度で調べ始めたのですが、いかんせん福島第一原発周辺のデータがありません。空間線量率は2011/3/11以降の間もない時点でのデータは公表されています。福島第一原発に近い場所の測定値がないと基準になるものがありません。

少しデータを収集・整理してから福島第一原発事故の主要事象と照らし合わせると、2011/3/19の午後から東京消防庁が3号機に大量連続放水を行い、同じ3/19の午後から東北でSPM濃度が大きく上昇していることが判明しました。

この二つの間の関連を見て、いくつか自分の認識を改めることとなりました。
@ プルームは、地表近くを流れるだけではなく、かなりの高度を飛ぶものも多いこと。

このため、関東の1000m級の山の山頂付近で強い汚染が見られるほか、富士山の5合目付近、北アルプスの山頂部でも汚染があるのはなんら不思議なことではないこと。

さらに、北アルプスを越えた西側の富山県や岐阜県にもプルームが到達したのは、当然であること。

A 上空を飛んだプルームの飛行スピードはきわめて速く、時速150km程度は出ていると見られること。

それゆえ、原発事故に伴うプルームはきんとん雲並みに短時間で至るところに届きうること。

B 各種機関のシミュレーションは、地表近くの大気の流れに乗って放射性物質が移動するとの前提でなされており、高空に舞い上がった放射性物質の移動拡散が考慮されていないために、実際の線量率の変化や放射性物質の沈着とは齟齬をきたしているものが多いこと。

つまり、SEEDIの予測もあまり当てにならないということ。

C 地表近くの流れとは別に高空を経由して極めて狭い地域に放射性物質が濃厚に降下することがありうること。

これは今でも、MPが点的に高い空間線量率を示すことがあることから分かりますし、黄色い粉の降下はまさにこの現象だと考えられます。

D 地表近くの気流もよく変わります。2011/3/20午前に茨城の海岸沿いを南下したプルームは、東からの風で陸に流れましたが、銚子付近からは内陸に入り込み、関東平野を広く覆った後、北上して会津、山形を経由して酒田、そして秋田県南部から岩手県南部に流れました。一方、高空経由で3/20は北東北にSPMを運び続けていました。

ですから、原発事故が起きたようだという情報をいち早くキャッチし原発周辺のMPの値が上がり始めたのを確認して、それ逃げろと車で飛び出すのは危険極まりないのです。

放射性物質がどっちへ飛んでいくのかは見当が付きません。

福島第一原発事故の際に、米軍兵士の家族が米軍基地から日本を脱出したのは2011/3/21です。それまでの間、彼らは家に目張りをしていました。

下手に外に飛び出すと内部被曝をするから家に閉じこもってプルームの屋内侵入を防いだほうが良いとの原則で行動しています。

これが原則です。そして原発事故に関する情報が得られた時点、つまり放射性物質の放出状況、原子炉の状態、放射性物質の降下沈着によって既に発生した汚染などの情報、見通しを得た上で必要なら避難ということになります。

なんといっても、まず屋内退避です。福島第一原発事故時の間違いを繰り返してはなりません。

家を閉め切り、目張りをする。換気ができる間に火使う調理をする。ナンなどの調理が簡単で日持ちする食品が望ましいことは何度も書きました。



水だけで食べられます。

子供は家に閉じ込めます。学校や塾に行かせてはなりません。勉強など後日いくらでも取り返せます。健康は損なわれたら取り返すのが困難です。

どうしても外出しなければならない人には、ガスマスクを付けさせます。濃いプルームが来て簡易測定器のアラームが鳴り続けるような状況ではガスマスクは外してはなりません。

管理人が推奨できる被曝回避対策は、上の二、三点に尽きます。原子爆弾が上空で爆発したりしない限り、ガンマ線の防御に気を使うよりも、吸気被曝の回避がなによりも重要です。
posted by ZUKUNASHI at 14:58| Comment(2) | 福島原発事故
この記事へのコメント
暗い話題なのに、へんな表現ですが・・・ 新たな仮説の完成に心から祝意を表します。同時に、19日から20日にかけて無数のアルファ線源・ベータ線源を吸入して亡くなられた、あるいは重病を患われた人々にお見舞い申しあげます。
ずくなしさんの研究は、文字通り前人未到の領域に入りましたね。個人的には是非とも、ずくなしさんの考える高高度の微粒子拡散の過程を1枚だけで明確に示す、分かり易い概念図を公布していただければと希望しています。フクシマの悲劇を歴史に刻む、記念碑的な仕事になると確信します。
Posted by 椰子の樹。 at 2017年07月24日 17:01
椰子の樹。さん こんにちは
先を読まれてしまいましたね。日付ごとに日本のどこでSPMが高くなっていたか、地図に落とせないものかと考えています。
MANDARAを使えば市町村ごとに棒グラフを立てられるのですが、まだ使いこなせていません。
それに測定ステーション一つずつチェックして欠測がないか、一つの市の中の複数の測定ステーションのうちどれを選ぶか、平均値かなど細かい準備作業が必要なのです。
まあ、涼しくなる頃には何とかしたいと、そんな感じです。
Posted by ずくなし at 2017年07月24日 17:58
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。