次の原発苛酷事故では間髪を入れず避難する? そんなことできますかね? 無理ですよ: ずくなしの冷や水

2017年07月22日

次の原発苛酷事故では間髪を入れず避難する? そんなことできますかね? 無理ですよ

東北のSPM濃度の上昇は 3号機への放水強化の時期と重なるに書きましたが、2011/3/19から21にかけて東北地方で見られたSPM値の異常な上昇は、福島第一原発における東京消防庁の連続放水と時間的に重なっています。

東京消防庁の連続放水が始まって数時間後に大気汚染測定ステーションの観測したSPM濃度が大きく上昇し始めたのです。


福島第一原発から函館市まで直線距離約500kmですが、放水開始から3時間後にはSPM濃度が上がり始めました。





札幌も上がっていますが、上昇開始が14時台となっていてこれは早すぎますから、別の要因もあると見られます。

2011/3/14福島第一原発3号機の爆発では、噴煙が空高く舞い上がりました。このときは風が西から吹いており多くが東海上に飛んだのですが、このときに2011/3/19と同じような気象条件であれば、3/19から3/20のSPM濃度の動きと同じように北東北、南北海道で空間線量率が上昇し、放射性物質が大量に沈着したでしょう。

苛酷事故が起きてから急いで避難するなどというのは、机上の空論です。

@ 原発事故の状況が適時適切に知らされません。
A 公設のモニタリグポストの表示が止まります。
B SPM濃度の最新時点への更新は、早くて1時間後です。表示が消えることもあります。
C 個人が運営している放射能測定開示システムは数が少なくカバーされるエリアは限定されます。
D SPEEDIは特に広域予測については改善を要する面が少なくありません。そもそもSPEEDIの運用をやめるという話がありますし、運用が続いても予測結果は発表されないでしょう。
E 個人でプルームの飛散先や到着時間を予測するのは大変困難です。まず無理でしょう。上の例で分かるようにプルームは地表近くだけを流れるわけではありません。(多くのシミュレーションは地表の大気の流れに乗って放射性物質が流れるとの単純な想定で計算しています)
F 放射性物質を含むプルームがどこに向かい、地表に降りてくるのはいつ、どこでかが分からなければ、避難は無意味です。

例えば3/19の午後、福島第一原発から放射性物質が飛散して北に向かうという予測をして太平洋側から日本海側に逃げた人がいるとします。一関から酒田まで道路が込んでいなければ車 (高速道路を利用しない)で所要時間3時間余ですが、18時に出て21時に着いたとして、その1時間後にはSPM濃度が大きく上昇し始めることになります。

このような例は、福島第一原発事故の際にも多々ありました。2011/3/14の福島第一原発3号機の爆発を見て3/15に東京を脱出した方は、屋外にいた時間が多かった分吸気被曝を強める結果となりました。

3/15の未明に北関東を出て朝東名御殿場近くで一息入れた方は、後日プルームを先導するかのようにその先端部分の中を走り続けていたことが判明し愕然としました。自動車に放射線の遮蔽効果はほとんどありません。換気は常時なされています。吸気被曝もあったでしょう。

原発事故が発生したらその時、すぐ避難すれば大丈夫などという考え、計画は夢物語です。
posted by ZUKUNASHI at 12:29| Comment(0) | 福島原発事故
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