大都会ではなぜ長命な人が少ないのか: ずくなしの冷や水

2017年05月11日

大都会ではなぜ長命な人が少ないのか

「埼玉・千葉の年寄りは長生きできない?」の続き
副題:ジジ、ババはどこに住まわせるべきか。

前の記事で次のグラフを掲げました。このグラフは何を意味するかの再検討です。


年齢階層別の割合を85歳以上にしました。島根、鳥取、高知などでは後期高齢者のうち85歳以上が35%を超えているのに、埼玉では25%を割り込んでいます。


年齢階層別の割合を80歳以上にしました。山形、福島の「75歳以上の死亡数計の割合/80歳以上の割合」が高くなっていますが、福島第一原発事故の影響でしょうか。富山、和歌山、茨城、青森が同水準でこれはとても思わせぶりです。東京から右側の大都市部は、「75歳以上の死亡数計の割合/80歳以上の割合」が低くなっています。他に比べて「80歳以上の割合」が高くなっているのでしょうか。


75歳以上の者全体での死亡率。10万人当りでは年間6千人などの割合になります。大都市とその周辺が低くなっています。


これは何故でしょう。75歳以上の者全体での死亡率は低いのに、超高齢層の割合は低いのです。死ぬ人が少なければ、超高齢な人の割合が増えるはずです。

年齢階層別の構成を見ます。大都市とその周辺での75〜79歳階層の割合が著しく高くなっています。ですが、80〜84歳階層はそれほど割合が高くありません。

これは、75〜79歳階層から80〜84歳階層に移行する間に減耗が多いということです。管理人の知る限り後期高齢者になると、いろいろな疾病を抱える人が増えます。それゆえ、後期高齢者医療制度ができたのだと思います。

大都会とその周辺では、後期高齢者になって間もない75〜79歳階層で亡くなる方が多いのです。

後期高齢者の入り口でスナイパーが待っていて次々に撃たれると考えればよいかもしれません。入り口で減耗が多ければそれを通過した後の階層の人の数は相対的に少なくなります。埼玉の例では特に落ち方が激しいです。

75歳以上の者全体での死亡率が低くても、その割合で最も人数の多い75〜79歳階層を集中的に減耗させれば、80〜84歳階層以降の割合は他の県とそれほど変わらなくなります。


次は市原市の年齢別人口分布 後期高齢者に差し掛かった頃から急激に人口が減ることが分かります。


一方、死亡率は後期高齢者に差し掛かった頃から急激に上がります。年齢が上がるにつれて死亡率は上がっても人口は急減しますから、全体の死亡率を左右するのは年齢層の低い、人口の多い階層です。75〜79歳階層で2.5%程度です。


大都会とその周辺で75歳以上階層の死亡率が低いといっても、だから長命な人が多いということは意味しません。



ここまで、何とか上のグラフの説明をつけられたでしょうか。

そして、なぜそうなっているか、その原因は何かです。

答えは一つ、大都市とその周辺における環境悪化、特に大気の汚染です。PM2.5、自動車の排ガス。これは疑いようがありません。

もちろん放射性物質による汚染もあるでしょう。75歳以上死亡率で山形と福島が一段高くなっています。

タバコが肺がんの原因になるとの説が有力ですが、その要因として喫煙が気道の有害物質排出機能を落とすことも要因ではないかといわれています。

排ガス、PM2.5などを常時吸入していれば、害がないはずはありません。そこに放射性物質が加わるとしたら、結果は明らかです。

鳥取や島根、高知になぜ長命な方が多いのか? そのことでも十分納得できるでしょう。

年齢階層別没年齢の平均値


都会に住む人はカネがあっておいしいものを食べているから長生き、地方は質素な生活だから短命、などというのはとんでもない誤解です。

ジジ、ババを長生きさせたかったら、とにかく空気のきれいな姨捨山を探すことです。

(後で記事を見直して誤記等があれば修正します)
posted by ZUKUNASHI at 14:25| Comment(5) | 福島原発事故
この記事へのコメント
都会はストレスが多いですから。

九州、四国、山陰は知っていますが、
県庁所在地以外は、のんびりしてますよ。
Posted by hiyaase at 2017年05月12日 10:38
75歳を過ぎれば、ストレスからも解放される人が多いはずなのになぜでしょう。
Posted by ずくなし at 2017年05月12日 10:46
いなかは老人ホームとか心配しなくても、
たいていは最後まで家族が面倒見ますから。
家も庭も広いし。

あと、地産地消でコメや野菜食べているし
(地元の野菜が本来はいちばん身体に合うそうですよ、今の時代はそうもいかないけど)、
味噌汁とか大根、白菜など当たり前に食べているから
粗食でも健康な人多いですよ。

Posted by hiyaase at 2017年05月12日 15:22
なかなか幻想的な田舎のイメージですね。
これだから都会のもんは、と言われる典型的な戦前型認識

田舎だって核家族が基本だし、大手スーパーも近場に普通にあります。
日常生活は基本的に都会と変わりませんよ。
Posted by SY at 2017年05月12日 17:04
私は今は東京ですが、東京に出てくるまでは、
田舎育ちの山猿です。
まだ、親戚や同級生もいっぱいいます。

ちなみに戦後生まれです。
想像力の乏しい人とは、もうけっこうです。
相手してくれなくていいからね。
Posted by hiyaase at 2017年05月12日 19:49
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