ウランがインターロッキングブロックの隙間に入り込めばそのまま減衰していく訳ではない: ずくなしの冷や水

2017年05月08日

ウランがインターロッキングブロックの隙間に入り込めばそのまま減衰していく訳ではない

インターロッキングブロックの隙間にどんな放射性物質が入り込んでいるかは分かりません。ですが、アルファ線、ベータ線が多数検出されることから、アルファ線源、ベータ線源が多数入り込んでいることは間違いありません。例えば、次のような崩壊系列で連鎖的に崩壊を続けていくものが多いと見られます。

ウラン系列 ウラン238の崩壊系列


アクチニウム系列 ウラン235の崩壊系列


トリウム系列 トリウム232の崩壊系列


ウラン232の崩壊系列 (ウラン232は核反応生成物)


これらの崩壊系列の中ほどにいずれも「Rn」があります。ラドンです。ラドンは気体ですから、どんな狭い隙間にラジウムが入り込んでいたとしても、それが崩壊すれば気体のラドンとなり、インターロッキングブロックの隙間から外に出てくることがあります。

そして、その後の挙動については予測がつきません。

ラドンは、半減期が最も長いラドン222でも半減期3.8日で次の核種に変わっていきます。これを過ぎた後の鉛、ビスマス、ポロニウムもアルファ線やベータ線を出して崩壊していきます。

このいくつもの系列の崩壊過程がインターロッキングブロックの隙間の中で刻々と進行し、放射線や放射性物質が外部に出てくるという状況になっているのです。
posted by ZUKUNASHI at 17:36| Comment(0) | 福島原発事故
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