新機材導入: ずくなしの冷や水

2017年04月22日

新機材導入

2017/4/15、北朝鮮危機が高まっていましたが、晴天で強い風がありましたので、また屋外測定に出ました。

まず、裸で測ります。10分間測定で60CPM、前回より高いです。


食品用ラップフィルムで包んで。ほんど下がりません。2分で打ち切りました。57CPM


ビニールケースに入れて。30CPM


屋外の測定を終えて屋内で裸で測ったら24CPM、通常並みです。

屋外で裸で測定した時とビニールケースに入れた場合との30CPMの差を生む原因物質は何でしょう。アルファ線源はありそうですが、あっても数は少ないです。なにしろ測定器の検出部分の数mmから数cm以内に入らないと検出できません。

トリチウム? トリチウムのベータ線は食品用ラップフィルムを通れないとの説もあります。であればより強いベータ線です。

ベータ線の一部を検出できるSOEKSの測定値は0.15μSv/h程度で推移でした。特別に高くありません。

SOEKSでは測れないベータ線、トリチウムでもないベータ線源とは何でしょう。

今環境中に残っているものといえば、半減期の長い放射性物質です。

ウラン238の崩壊系列表を見ます。ベータ崩壊はPb鉛とBiビスマスが主体です。


ベータ線が届く距離は、そのエネルギーによって決まります。
トリチウムの出すベータ線は、エネルギーが低く0.018MeVとされています。

こちらの周期表・元素一覧でエネルギーを調べ

こちらの β線の飛程の計算ツールで飛距離を計算します。

トリチウム 0.018MeVだと空気中で1.321cmと出ました。
上の崩壊系列表からPb鉛とBiビスマスを選んで
Pb-214 0.351MeVだと空気中で79.64cmと出ました
Bi-214 0.609MeVだと空気中で170.4cm

Pb-210 0.01651MeVだと空気中で1.17cm。
Bi-210 1.16MeVだと空気中で411.4cm。

ずいぶん格差があります。新機材のベータ線エネルギー検出レンジを0.15MeV以上とすると、トリチウム、Pb-210は検出が難しく、Pb-214、Bi-214、Bi-210は検出範囲となります。

SOEKSのベータ線エネルギーレンジは狭く、セシウム134、137の出すベータ線も一部しか検出できないとの説があります。次の記事にあるように0.5MeV程度〜とすれば、Bi-214、Bi-210が検出です。

ドイツのこととか
RKSB-104でセシウム由来のベータ線は検出できるか?

このように考えると、新しい測定器は、Pb-214、Bi-214、Bi-210が風に乗って飛んできたときにその発するベータ線を検出しているということになりましょう。

もう一度上のウラン238の崩壊系列表を見ると、ラドン222以降は半減期が短いものが多く、時間の経過とともに放射平衡(永続平衡)が成立するとされています。ただ、Pb-210の半減期は22年となっていますからまだここで溜っているものも多いでしょう。

そのように考えれば、今後時間の経過とともにPb-210、Bi-210の崩壊が増えることになります。もちろん、Pb-210は風に乗って飛んでいますから特定の場所で放射平衡が成立するわけではありませんが、極めて広い地域をとらえて全体として見ればそうなります。

管理人がこれまで現地連続歩行測定で調べた結果によれば、地表5〜10cmの測定値は、地上高1mの測定値の1割から2割増し程度でした。どんな核種のベータ線を捉えているのだろうとずーっと疑問に思っていましたが、やはりストロンチウム、イットリウムのベータ線が主体ではないかと思えてきました。そこにビスマスのベータ線が少し加わっている!!

今度風がないときに地表面の測定をやってみます。

上に書いた推測が裏付けられたらどうしよう? と とても悩みます。

2016/10/10の徘徊でSOEKSが少し高い値を示しました。地上高1m。飛んできたのはセシウムか、ビスマスか、それともストロントウム? 風の強い日は外出を控えるのが良いということになりましょう。

・・・・・

2017/4/21、午前はほとんど風がありませんでした。屋外で測りました。裸で27cpm、プラスティックケースに入れて26cpm、廊下で裸で24cpm。廊下で測定した値は屋内での測定値と変わりません。

前回の60cpmを検出した場所よりは高さがあります。風の有無だけに着目すれば30cpm以上も違います。

前回60cpmを検出した同じ場所で裸で、このテーブル放射能が強いようです。


手持ちに切り替え、少しずつ下がって最後は30cpm、ここまで低ければ遮蔽の有無ではあまり差が出ません。


最後に風の良く通る高台で。この後二重のビニールケースに入れて34cpm。ベータ線はほとんどない。


アルファ線測定
雨水下水道流入口 裸で直置き 47cpm


ビニール袋に入れて 42cpm


アルミ板を敷いて 22cpm


測定器の上や横から入る放射線を考えなければ、アルファ線5cpm、ベータ線20cpm、ガンマ線22cpmですが。

2017/4/22、前回60cpmを検出した同じ場所(定点2)で裸で手持ち、34〜36cpm。

二重のプラケースに入れて33cpm。ほとんど差はありません。

別の定点観測点(定点1)は裸で28cpm。

ベータ線はほとんどないようです。芝生の広がるところは少しベータ線が多いです。

2017/4/22までの測定結果

60cpmの記録は、測定時に使用したテーブルの汚染の影響がありうるようです。

継続調査で確認します。

2017/4/22は夜になって雨が降り始めました。1分ごとに記録が残るようにセットし、測定器を窓際に置いて外出したらパソコンがスリープになって記録が取れなくなっていました。

ですが、やはり降り始めにカウント数が上がっています。28から33へ。この間約18分でした。

今はぽつぽつといった雨。器械を外に持ち出して測り始めましたが、寒くて3分で断念。29cpmでした。

雨の降り始めはやはり上がります。

2017/4/23、好天で千葉市南部へ徘徊に出かけました。

千葉市東部で少し風がありました。34cpm
その後、二重のプラケースに入れて23cpm。自宅屋内とほとんど差はありません。ベータ線の遮蔽はかなり強いとみられます。

一方全行程を通してのSOEKSの計測値、0.67μSv/h、5時間11分。平均0.1288μSv/h。

2017/4/25、午後定点2で測定。屋外のテーブルの放射能を測ります。
裸で62cpm

ビニール袋に入れて60cpm、アルファ線はいつもわずかです。

アルミ板を敷いて36cpm、ベータ線が24cpmもあります。

二重のプラケースに入れて28cpm、ガンマ線のみ。千葉市南部よりかなり高い。

樹の下の苔むした場所で47cpm、短時間では77cpmもありました。

ビニール袋に入れて46cpm、やはりアルファ線はわずかです。

posted by ZUKUNASHI at 22:55| Comment(2) | 福島原発事故
この記事へのコメント
こんばんは。

あぁ〜体験されましたか!

このような状況にあっても、
希望を捨てないでがんばるしかないですね!

以下の記事でInspector(PRM-9000と同じLND7317)
でのβ線のエナジー レスポンスの内容があります。

http://mmwhale.exblog.jp/i14

"End Window"と"Side Wall"の意味は

"End Window"→雲母窓の側(網目)
"Side Wall"→横側/上側(つまりデータ・オーディオ用のピンジャック/LCD表示窓がある側)

での感度差です。
βに関して言えば窓側で低〜高energyβ。
脇〜LCD窓側で高energyβのみ。
これを生かせば低energyβと、高energyβの差
(Cs、Sr、K、Yの差)がわかったりしそうです。

どうあれ雲母窓側では低energyまで測れるということですね。

こちらでは2倍の感度差について
http://geigercounter001.blog55.fc2.com/blog-entry-152.html
確かにα、β、γ、x各energy responseがエネルギー補償されるのが
理想的ですが、あるかないかで言えば検出されたほうが良いわけで
より低energyに強い、感度があると思えば問題ないと思います。

金属GM管と雲母窓GM管について
http://protectchildren311.blog.fc2.com/blog-entry-408.html
特性さえわかればこれも問題ありません。

実はこの遮蔽の厚さである程度の核種の推測ができそうです。
http://www.minomusi.org/blog/2012/01/post-480.php

Posted by S at 2017年04月17日 00:11
ZUKUNASHI様

お騒がせしております(した?)。

以前とり上げていただきました西日本当地のSOEKS高測定値の件、昨日当地の幹線国道で移動して検証しましたところ0.05μsh/h以下でした。
で、高い数値の原因は、測定位置が電磁波のホットスポットであったことがほぼ確定しました。
PC、wi-fi機材、屋外柱上トランス、携帯基地局直近で高周波のデパート状態、別の意味での被爆環境、無意識に人も寄らない静かな場所だったわけです。
とりあえず更に人が近づき難いよう場所塞ぎをして、更なる対策を検討中です。

よいきっかけを作っていただき、誠にありがとうございました。

してみると逆に、東日本出張時の測定値はやはり本物だったのだと確証を持ちました。
Posted by SY at 2017年04月21日 20:38
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